前節、首位を走る鹿島との上位対決に臨んだ町田は、1-1のスコアで突入したPK戦を2-4で落としたため、勝点1を積み上げるにとどまった。ここまでPK戦で無類の“PKストップ力”を発揮してきた守護神の谷 晃生だったが、鹿島戦では1本も止められず。チームにとって、二度目のPK負けとなった。試合後、チーム主将の昌子 源はこう言って悔しさをにじませた。
「特に前半は終了間際のピンチ以外は、完璧と言えるほど素晴らしいゲーム運びができたので、90分で決着をつけたかった。チャンスで決め切る力があれば、もう少し鹿島と近い勝点差だったのに……」 PK戦で上位対決に屈した町田と鹿島の勝点差は『9』。町田としては、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)ファイナルズに参戦していた影響で1試合消化が少ないため、まだ逆転優勝の可能性をつなぎ止めている状況だ。2位・FC東京や鹿島を追走し、逆転優勝の可能性をつなぐためにも、中2日で迎える今節・横浜FM戦に必勝態勢で臨む。「上位に食らいついていくには結果が重要。中2日での試合になりますが、しっかりと良い準備をして臨みたい」。前 寛之のその言葉は、チームの総意だ。
対する横浜FMは前節、水戸との90分を1-1のスコアで終えると、大会初のPK戦に突入。対戦相手の水戸はすでに7試合もPK戦を戦ってきたため、横浜FMの経験不足は否めず。1-3で水戸にPK戦勝利を譲った。連勝が『2』でストップした横浜FMは再び上昇気流に乗るためのきっかけをつかもうと、町田GIONスタジアムへ乗り込んでくるに違いない。また、町田との開幕戦で敗れているだけに、リベンジを果たしたい気持ちは強いはずだ。
横浜FMで期待がかかるプレーヤーは、目下2試合連続ゴール中の谷村 海那。開幕戦を前に、町田の相馬 勇紀は谷村 海那について、「ボールが収まるし、とても良い選手」と称賛し、警戒していたことがある。ACLEを決勝まで経験し、「強くなった」(岡村 大八)町田の守備陣の牙城を崩せるか。ACLEファイナリストへ挑む谷村 海那に注目だ。
また、横浜FMのサイドアタックのキーマン・ ジョルディ クルークスは水戸戦で70分からの途中出場。プレータイムが制限されていたのは、町田側からしてみればなんとも不気味だ。今季の町田はクロスからの失点が多く、優秀なクロッサーとして名高い11番の存在は厄介極まりない。開幕戦で町田相手にゴールを決めているジョルディ クルークスのパフォーマンスは、きっと一見の価値がある。
[ 文:郡司 聡 ]
