例えば、FWの石川 大地は札幌戦で約4カ月半ぶりにゴールを決めたことに安堵しながらも、得点後にも残り時間やチャンスがあったことから「(自身)2点目を取れなくて悔しい気持ちのほうが大きい」と言う。
シーズンを通して目の前の1試合に勝つことに集中してきたが、そもそも1つの試合に勝つこと自体が目標ではない。1つの試合に勝つことが積み重なり、J1昇格という悲願を達成することが目標であり、1つの勝利で浮かれることはない。それは、今回対戦する藤枝に対しても同じだ。前半戦のアウェイゲーム(明治安田J2第9節)は3-2で勝利しているが、それがポジティブな材料というわけではない。
「前半の20分くらいはイメージどおりに進んで数多くチャンスも作り、3点を取った。でも、前半の終わりには2点を取られて、最終的には押し込まれて粘り強く守った試合だった。自分たちが3点を取って以降は、0-2で負けている」(小林 慶行監督) 一方の藤枝は、千葉との前回対戦後に須藤 大輔監督が語っていた、「心で相手をリスペクトし過ぎている。相手に自信がない姿をさらけ出していた」ということが胸の奥に残っているだろう。それがなければ「この試合は圧倒できた」(須藤 大輔監督)ことも。
当然、残留争いをしている現状を考えれば、ひたすらボールをつないで攻撃を仕掛ける理想を追うよりも、勝点1でも取ろうとする現実的な選択が必要な場面もあるだろう。いずれにせよ、残留に向けた自信と意志の強さが重要になるはずだ。
結果がどうなるかは試合が終わってみなければ分からない。ただ、明らかに分かっていることは、ともに勝利に飢えていることと、千葉のサポーターを中心にスタジアムが圧倒的な雰囲気になること。熱い試合にならないはずがない。
[ 文:菊地 正典 ]
