そんな大阪の両雄が、今季の公式戦2試合目にして早くもテンションマックスの一戦に挑むことになる。
JリーグYBCルヴァンカップのAグループはG大阪とC大阪による“大阪ダービー”で幕が切って落とされる。
リーグ前節を振り返ると、開幕戦ということだけでなく、片野坂監督体制の初戦ということもあり、高揚感に満ちていたはずのパナソニック スタジアム 吹田だが、パトリックの退場劇も逆風となり、鹿島に1-3で完敗。今季狙いとするビルドアップからの攻撃は逆に失点に直結したものの、数的不利の状態で決定機を作り出すなど、ポジティブな要素も見いだした。
「G大阪らしいサッカーというところを積み上げていって、次こそはホームで勝利を、そして一緒に喜び合えるように戦っていきたい」と片野坂監督はすでに気持ちを切り替えていたが、その格好の場となるのが指揮官として初めて挑む“大阪ダービー”となる。選手、そしてコーチとして幾多の“大阪ダービー”を経験してきた片野坂監督だけに、この一戦で就任初勝利を手にすることがどれだけの重みを持つかは承知済みであるのは言うまでもない。
中3日の連戦に加えて、C大阪戦後はアウェイでのJ1第2節・浦和戦が中2日で控える難しい日程ではあるが、当然勝ち切るメンバーをピッチに送り出すはずだ。東口 順昭はコンディションの問題で開幕戦を欠場。しかし、替わってピッチに立った石川 慧はビッグセーブを連発しており、東口の不在は大きな問題にならないはずだ。
新型コロナウイルス感染症の影響で一部選手のコンディションが上がり切っていないのは悩みの種ではあるが、片野坂監督が鹿島戦の反省を受け、いかなるメンバーをチョイスするかも注目ポイントになる。
期待されるのは鹿島戦で後半からピッチに送り出され、プロデビューを飾った山見 大登。昨年9月に行われたルヴァンカップ準々決勝第1戦ではJFA・Jリーグ特別指定選手の立場でピッチに送り出され、C大阪から決勝点をゲット。鹿島戦でも鋭いドリブルで存在感を発揮していただけに、先発の可能性も十分ありそうだ。
一方、リーグ開幕戦で横浜FMと2-2のドローに終わったC大阪にとっても、今季公式戦初勝利を手にしたい一戦だ。昨年8月に就任した小菊 昭雄監督にとっては、就任初戦がリーグ戦での“大阪ダービー”だった。その一戦は1-0で勝利。直後のルヴァンカップ準々決勝でもG大阪を下して準決勝への切符を手にしている。“大阪ダービー”では4試合目の指揮となる一戦で見せる采配にも注目だ。
C大阪もG大阪戦後に中2日でホーム開幕戦が控えるだけに、メンバー構成には頭を悩ませそうだが、若き俊英が出番を待っている。
横浜FM戦ではアカデミー育ちの2種登録・北野 颯太が80分にJ1デビュー。アカデミー出身だけに“大阪ダービー”に懸ける気持ちは強いだろう。
若手の登竜門でもあるルヴァンカップ。両チームに在籍する逸材のプレーも見どころになるはずだ。
[ 文:下薗 昌記 ]
