大分は2月19日に予定されていた明治安田J2第1節の水戸戦が新型コロナウイルス禍の影響で前日に開催中止。チーム内外の複数名が濃厚接触者認定を受けたため24日まで活動停止となり、23日のルヴァンカップAグループ第1節・鹿島戦も延期となった。24日午後にチーム活動を再開すると27日のJ2第2節、アウェイでの甲府戦で1週間遅れの“開幕”を迎え、このルヴァンカップ・G大阪戦が今季初のホームゲームとなる。
今季の大分が初お披露目された甲府戦は、活動停止によるコンディション調整不足の上に、セットプレーのボールがなかなかセットできないほどの強風に苛まれ、難しい試合展開となった。それでも随所には、今季から大分を率いる下平 隆宏監督の目指すスタイルが片りんを見せる。前任の片野坂 知宏監督がJ1で戦うにあたってバランスを重視した戦いを貫いたのに対し、J2での今季は相手にスペースを与えるリスクを負ってでも攻撃機会を増やす意向だ。そのぶん、切り替えや守備面の整理も求められることになり、実際に甲府戦では前半に出た守備の課題を後半に修正した。甲府と同じフォーメーションが予想されるG大阪との試合に、その経験値が上積みされるかも注目ポイントだ。
大分の今季初ホームゲームに乗り込んでくる敵将は、くしくも現在の大分のスタイルのベースを築いた前指揮官だ。G大阪も新たな戦術を落とし込んでいたプレシーズンからコロナ禍に苛まれ、J1第1節・鹿島戦は1-3、ルヴァンカップAグループ第1節・C大阪戦は2-3と公式戦連敗の苦しいスタートを切った。3戦目のJ1第2節・浦和戦は修正がハマって1-0と勝利し、ここから連勝して波に乗りたいところだ。かつて大分でも浸透に時間を要した“カタノサッカー”が、G大阪なりに形作られていくことになる。
昨年12月19日の天皇杯決勝までをともに戦った片野坂監督の、本人も「思ったより早い」と苦笑いすることになったほどの大分との対戦。盟友でもある下平監督や昨季までの教え子である選手たちはもちろん、対戦時以外は“片野坂ガンバ”を応援している大分サポーターにとっても燃えるものがあるはずだ。
開催中止になった2戦がリスケジュールされたことで、初試合のJ2第2節から怒とうの公式戦11連戦を戦うことになった大分にとっては、これが2戦目。J2リーグ戦42試合に加えてルヴァンカップグループステージ6試合、そして天皇杯と、今季の長い戦いは始まったばかりだ。下平監督は連戦による戦力のターンオーバーを匂わせた。チームの底上げを進めつつ、実戦を重ねて戦術の細部を突き詰めていきたい。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]
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