準々決勝第1戦は広島が前半、柏 好文のゴールで先制するも、後半開始直後に水沼 宏太のクロスをレオ セアラが押し込み、横浜FMが貴重なアウェイゴールを奪う。それでも、広島は得意のセットプレーの流れから2点を追加し、優位に立って敵地に乗り込める状況を作った。
J1第24節から中2日で準々決勝第2戦を迎える横浜FMのキーポイントに挙げたいのが、若手の躍動だ。1人は高卒1年目ながら層の厚いトリコロールにおいて、出場機会を得ている山根 陸。AFCチャンピオンズリーグをはじめ、J1、天皇杯でいずれも先発経験があり、第2戦でも先発の可能性がある。
「大事な試合で使ってもらっているからこそ、チームで貢献できるプレーを増やしたい。中継役やビルドアップの関わりなど細かな判断は自分の感覚では合っていると感じているシーンが多く、そこは通用している」 本人が語る通り、18歳とは思えない戦術眼と落ち着きで、岩田 智輝、藤田 譲瑠チマら日本代表ボランチに割って入る存在に成長しつつある。広島を3-0で破った7月のJ1第20節でもフル出場し、勝利に貢献。「広島はマンツーマンで来て、対策してきていると感じるが、自分たちがやりたいことを求め続けることが、後半、相手の足が止まったり、自分たちのリズムが出てくることにつながる」(山根)と明確な広島の攻略イメージを描く。
もう1人は吉尾 海夏。準々決勝第1戦では慣れない左ウイングで消化不良に終わり、第2戦に懸ける思いは人一倍。「ボールを受けたとき、どこか迷いがあった。思い切って決断できなかったので、次の試合は自信を持って自分の良さでもある前へのプレーを増やしたい」。層の厚い横浜FMで巡ってくるチャンスはそう多くはないだけに、確実にインパクトを残したいところだ。
横浜FMより1日多い中3日となる広島は、再び上向き傾向にある。横浜FMを破った準々決勝第1戦に続き、6日のJ1第24節では敵地で鹿島を2-0で下し、強豪を相手に公式戦2連勝。先発メンバーを固定して連戦を戦っており、疲労の蓄積は不安材料だが、ここ2戦はドウグラス ヴィエイラやエゼキエウといった控えメンバーの活躍もあり、交代策を生かした勝ちパターンを確立しつつある。今季公式戦12戦無敗を誇る横浜FMのホームに乗り込むことになるが、ベンチワークを含めて総力戦で第1戦のアドバンテージを守り切りたい。
[ 文:大林 洋平 ]
