7月17日(日) 2005 J1リーグ戦 第17節
F東京 4 - 0 横浜FM (19:04/味スタ/43,104人)
得点者:'20 今野泰幸(F東京)、'50 鈴木規郎(F東京)、'83 鈴木規郎(F東京)、'86 馬場憂太(F東京)
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前節、F東京はリーグ戦12試合ぶりにようやく白星を飾った。止まない雨はない。悪天候もいつかは終わる。そして雨雲が去れば、空には突き抜けんばかりの青色が広がる。ようやく長いトンネルを抜け出したばかりのF東京は、調子を上げてきていた王者・横浜FMを相手にして今節、4-0と圧勝した。しっかり守って、速く攻める。F東京は自分たちのサッカーを90分間貫いた。それも完璧に。試合終盤には危険な場面もあったが、選手全員の懸命なディフェンスでゴールを死守し、その結果が4試合連続の完封につながった。
焦点になるとみられていたサイドの主導権をあっさりと握り、Jリーグで最もやっかいな横浜FMの両サイドバック、田中隼、ドゥトラを沈黙させたF東京。先制点が生まれたのは20分、栗澤の「蹴った瞬間、よかったので入るかなと思った」というCKに、今野が頭でしっかりと合わせた。試合の流れから見れば順当だった先制点。この1点で、F東京は試合を完全に支配していく。前へ前へと当たりに行く積極的なディフェンスでボールを奪い、縦への素早い展開。ピッチ上には、F東京によって同じ絵が描かれ続けた。
追加点はカウンターからで、相手DFがたまらずファウルを犯してFKのチャンスを得る。これを決めてみせたのは、鈴木規。負傷退場の石川に代わって右サイドでプレーしていたレフティーは、強烈な低弾道ショットでGKのニアを鋭く抜いた。「これまでFKを蹴らせてもらって決められてなかったけど、サポーターのコールに応えられた」。本家ロベルト・カルロスに勝るとも劣らない、『ノリカル』の面目躍如の一撃だった。
F東京2-0のリード。ここで横浜FM・岡田監督が勝負に出る。MF那須を下げ、FW久保を投入。坂田、大島、久保の3トップでゴールをこじ開けに来たのだ。しかし、この日のF東京に、策は通じなかった。茂庭、ジャーンの双璧がことごとく跳ね返し、横浜FMのハイボール多用は効果を上げることはなかった。横浜FMは攻め手を完全に失い、F東京はこれまでと同じように堅守速攻を貫く。
そして83分、カウンターから梶山がラストパスを送ると、ドゥトラを軽く吹き飛ばした鈴木規がGKとの1対1を制してダメ押しの3点目。さらにその3分後には、同じく速攻から今野が縦のスペースにボールを出すと、馬場がGKの頭上をうまく抜く浮き球で通してついに4-0。
「久しぶりに完敗した」。敵将も素直に認める、結果・内容ともにF東京の完勝。選手たちは前節の清水戦の勝利で自信を取り戻し、この横浜FM戦で自信を確信に変えた。たった2試合でまだまだ予断を許さないが、F東京は快晴に向かっているようだ。
対して、横浜FMはさしずめ秋の空といったところ。岡田監督が「いい試合をしても、次がダメというのを繰り返している」と警笛を鳴らせば、田中隼も「良かった、悪かったの繰り返し。チームとして問題がある」とそれに同意する。
この日の横浜FMはどしゃ降りの雨だった。前節・千葉戦の2-1の勝利が幻であったかのような出来で、前半は開始早々に那須、上野が惜しいシュートを見せただけ。後半も見所は少なく、終盤に山瀬と坂田が決定的なチャンスをつかむが、それも単発に終わった。田中隼のサイド、つまりF東京の左サイドでは戸田が縦横無尽に駆け巡り、田中隼はほとんどの時間を自陣で過ごした。左のドゥトラも事情はあまり変わりない。両翼をもがれた横浜FMにできることはなかった。幸いにして、鹿島やG大阪といった上位陣も引き分けに終わったことで大きく差を広げられることはなかったが、王者の逆襲を遂げるためには建て直しが急務である。
「うちらのサッカーは1分もできなかった」。田中隼は凍りついたような表情でスタジアムをあとにしたが、そのコメントは大げさでも何でもなかった。
以上
2005.07.18 Reported by 神谷正明






































