川崎Fは7日の天皇杯2回戦・栃木シティFC戦を3-1で勝ち切った。チョン ソンリョン、レアンドロ ダミアン、瀬川 祐輔、チャナティップといったリーグ戦で先発機会が減っている選手や離脱明けの選手がスタメンに名を連ね、遠野 大弥の2ゴールと途中出場となった宮代 大聖のゴールで3点を奪った。
リーグ前々節・柏戦で2-0と快勝を果たしたメンバーは、「(準備期間が)1週間あったので、良いトレーニングができている」と小林 悠。公開練習となった8日にはユース選手を入れて紅白戦を実施し、体を追い込みながら連係面を醸成している。その紅白戦ではジェジエウが元気よくプレー。鬼木 達監督は「まだ走り方など不安定なところがある」として起用には慎重な姿勢を見せたが、強力なメンバーの帰還は好材料だ。
そして、迎える今節・広島戦。小林は「(広島は)守備が堅いイメージがある。そういう相手をこじ開けられるかどうか。駆け引きやコンビネーションなど、いろいろな形が出せればいい」と話した。相手の3バックは1対1に強く、そのぶん中盤から前の選手は積極的に前へ出ていく。川崎Fの最終ラインは強いプレッシャーにさらされるはずだ。
CBに入ることが予想される大南 拓磨は、「前からプレッシャーに来るのなら裏が空くと思うし、シンプルにそこを突いていくのも大事。ボランチにパスを入れて相手のプレッシャーを外すのでもいいし、状況を考えながらやっていきたい」と展望している。
宮代が左ウイングに入り、センターFW小林との好連係が見えたことも、柏戦でのポジティブな部分だった。宮代は「『ポジションは左という意識を持たなくていい。ゴールを取れるところにいてほしい』とオニさん(鬼木監督)には言われている」と明かす。その上で、「悠さんとは良い距離感で、互いを見合ってポジションを入れ替えながらやっている。どちらも点を取りたい人間。個人の矢印が前になって、迫力のある攻撃になっていると思う」とも。パスの出し手となる家長 昭博、大島 僚太、脇坂 泰斗らとつながりをもって崩しにいくことで、強固な広島の守備を崩したい。
広島としては、高い位置でボールを引っかけてショートカウンターを出せればベストだろう。奪えなくとも、川崎Fにロングボールを蹴らせることで、対人守備の得意な3バックがはね返してセカンドボールを拾いたい。この試合を最後に日本代表へ合流するGK大迫 敬介、中盤の川村 拓夢にも注目だ。
川崎Fとしては、自分たちらしい攻撃を上位の広島に対しても見せることで自信をつかみ、浮上の契機としたい一戦。広島はメンバーもそろいつつあり、強力な川崎Fを封じることでさらに上位を狙っていきたい。
互いの思惑が交差する一戦となりそうだ。
[ 文:田中 直希 ]


