スタメンそのものは1週間前のFUJIFILM SUPER CUPから2名しか替わらなかったが、ベンチには急きょ2種登録されたユース生の名前がある。ウォーミングアップを見る限り、ほかのサブメンバーも万全な状態の選手は少ないように思われた。
さらにスタッフの姿も少ない。コーチ陣の何名かは姿が見当たらず、メンバー外の選手がアップを補助しており、普段と違う役割をこなしているコーチもいる。開幕直前になってコロナ禍に見舞われた浦和は総力戦の様相で京都に乗り込んできた。
試合内容についてもやはり、どこかおかしかった。もちろん、京都が高いモチベーションと強度を発揮して素晴らしい試合運びを見せたことはある。それでも、やはり満足な準備ができなかったのではないかとうかがわせるものがあった。
そして、お互いにそれほど決定機がなかった中、京都に決められ浦和は決め切れず。エクスキューズの多かった試合、0-1の敗戦に指揮官は肩を落としたが、それでも外的要因のせいにはしなかった。できる限りのことをしながら進んでいくしかない。
ただ、やはり現状は苦しい。今節は中3日の連戦であり、「選手が増えるということは、このタイミングではないと思う」とリカルド ロドリゲス監督。「プレーできる選手たちを起用しながら、その中で最善のゲームプランを用意したい」という状況だが、そもそも時間も限られている。
それでも、優勝を目指すのならば先の京都戦も勝たなければいけなかったし、今節も弱音を吐いている場合ではない。ただ、それは当事者が最も分かっていることだ。敗戦の直後に指揮官は明言した。
「われわれは浦和レッズです。そういうことを言い訳にしてはいけません」 一方、アウェイ連戦に臨む神戸も良い開幕戦とはならなかった。2点を先取された上に、退場者を出しての敗戦。試合そのもののダメージは浦和よりも大きかったかもしれない。しかし、三浦 淳寛監督は「結果はすごく残念だったが、良いところもたくさんあった。1人少ない状況でも点を取りにいく気持ちでプレーしていた」と、改善点はあるとしながらもポジティブな面を強調。アジアNo.1クラブを目指す強豪は、すぐさま切り替えて埼玉スタジアム2002に乗り込んでくるだろう。
その“埼スタ”にて、浦和の選手とファン・サポーターは槙野 智章、汰木 康也と早くも再会することになる。両名とも開幕スタメンを飾っており、今節もピッチ上で旧チームメートとの激突が期待される。例えばセットプレーの場面で槙野と西川 周作が競り合うような、夢の競演が発生する可能性も十分にあるだろう。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
