川崎Fは横浜FM、福岡、そして鹿島という難敵に対して3連勝。そのすべての試合で失点は喫しているものの、勝負強さや決定力を見せて勝ち続けている。「選手たちが発する声が変わった」と鬼木 達監督はチームの雰囲気について前向きな評価をしている。3連覇という目標に向けて「一戦必勝」(鬼木監督)の意識が全体に浸透。“勝つために何をしなければならないか”。その目的に向けて1つになっている印象がある。
「一番重要なのは自分たち。やるべきことをやって、勝つことだけを考えていく。そうすることで、自然と相手にプレッシャーも掛かる。それに尽きると思う」 そう話したのは、公式戦ここ6試合でフル出場を続けているジョアン シミッチだ。
ただ、川崎Fは鳥栖との直近6試合でわずか1勝。残りの5試合は4分1敗と、鳥栖はなかなか勝てない相手である。いやらしい立ち位置を取って川崎Fの生命線でもある前線からのプレッシャーを外し、ゴール前までなだれ込んでいく攻撃が特徴だ。それに「戦術などの前に、相手はガツガツ来るイメージがある。それを自分たちもやった上で、自信を持ってつなげればいい」と、直近の明治安田J1第27節・鹿島戦で復帰した大島 僚太は語っていた。そのあたりが試合のポイントになるか。
身内の不幸により一時帰国しており、鹿島戦を欠場したGKチョン ソンリョンは29日の練習から合流している。いまだレアンドロ ダミアンの状態は不透明だが、以前に比べれば充実のラインナップで鳥栖戦に臨めるだろう。
鳥栖は川崎Fから期限付き移籍中の宮代 大聖が契約上の理由で出場できない。それでも、このところ採用している流動的な4バックシステムはうまく機能しており、本田 風智、長沼 洋一らが躍動。それにジエゴが左サイドで推進力を見せていて、良いアクセントになっている。直近の第27節は福岡との“九州ダービー”となり、1-1と勝ち切れなかったものの、川崎F(14勝4分6敗)よりも敗戦が多くない(8勝13分5敗)ことが示すように、安定した戦いを披露してきた。必要なものは、勝ち切るための決定力か。宮代不在の中で、誰が決めるのか。
近年、非常に面白い展開になることが多いこのカード。今回も熱戦になることは必至だ。この日、Jリーグはこの試合を含めて3カード。現地での観戦を含めて、ぜひご覧いただきたい試合である。なお、『26(フロ)周年記念特別企画 LDH JAPAN×川崎フロンターレ 川崎市制記念試合』としてなど多くのイベントも行われる。要チェックだ。
[ 文:田中 直希 ]


