福岡は前節、広島を相手に山岸 祐也の2試合連続ゴールで先制しながら、後半早々に同点ゴールを許すと、さらに2失点を喫して逆転負け。長谷部 茂利監督は「悔しさは大きいが、これまでの広島戦よりは成長した姿を出せた」と言い、攻守で広島を上回った前半の内容を評価。結果はもちろん大事だが、攻守の内容にしっかり目を向ければ、ネガティブになる必要はないという考えだ。
一方で、ボランチの前 寛之は「ゲームマネジメントをどうするかが課題」と言う。前半で2点をリードしながら、2-3と逆転負けを喫した明治安田J1第8節・新潟戦も例に挙げながら、試合運びの修正が必要と話す。「(1-0で勝利した前々節・)FC東京戦のように失点ゼロでいけば勝点が取れる。1-0の状態から追加点を取る形が理想的」と続け、今節はしっかりとした守備で主導権を握り、慎重に試合を進めたいとしている。
また、ここ5試合で11失点を喫している守備については、長谷部監督も「開幕前の予想と違うのは失点が多いこと。今季は攻撃に力を入れると考えたときに、そうならないように(失点が増えないように)とは思っていろいろと準備したつもりが、結果、そうなっているので、このままではいけない」と、守備の改善にも目を向ける。
今節は警告の累積により左SBと左ウイングバックを務めてきた小田 逸稀が出場停止。両サイドでプレーできる湯澤 聖人も第10節・川崎F戦で負傷後、ここ2試合はメンバー外になっている苦しい台所事情で、堅守をどう実現していくか。左サイドの人選や選手配置など、長谷部監督の判断に注目したい。
一方の鳥栖は、中2日で臨んだ第10節の浦和戦を2-0でモノにした。厳しい日程の中、アジアチャンピオンになったばかりの浦和に対し、3試合ぶりの複数得点と6試合ぶりの無失点で連敗を止めたことは、メンタル的にもかなり大きなプラス材料になるはず。
また、GK朴 一圭は「正直に言うと、ウチがすごく良かったわけではない。その中で自分たちもやることを出しながら、我慢強くやれた。連戦の中でも、みんなが試合を重ねていく中で、時間の使い方などに手ごたえを感じている」とゲームマネジメントに関しての収穫を手にした様子。これは福岡とは対照的な部分であり、今節も継続したい点だ。
浦和戦での複数得点も継続したいところだが、その2得点は高い位置からボールを奪いにいく守備が効いてのもの。しかし、福岡は前線にシンプルにボールを入れる攻撃が多いので、浦和戦とは異なる攻撃のイメージを持って試合に入ることが求められそうだ。
公式戦の通算戦績では福岡が17勝10分10敗と勝ち越しているが、J1のみだと鳥栖が2勝3分1敗。また、昨季は2試合ともドローと互いに譲らないライバル同士のダービー。今季最高の入場者数となる可能性が高いベスト電器スタジアムでの激戦の結果はいかなるものになるか。
[ 文:島田 徹 ]


