公式戦では4試合ぶりにホームでの試合を迎える鳥栖はこれが7連戦の7試合目。約3週間続いた長期連戦もようやく終わりを迎える。前回のホーム戦となった第21節・柏戦では先制しながら、後半に4失点を喫して痛恨の逆転負け。ショッキングな敗戦に選手たちは少なからずダメージを受けた。しかし、連戦の最中、すぐに試合はやってくる。さらに中2日間隔での3連戦という状況。条件だけを見れば厳しいものばかりだったが、チームは良い意味での開き直りを見せる。
選択したのはハイプレスだった。連戦の最中、夏場の暑さというフィジカルコンディションに大きなダメージを与える環境下だったが、あえて守備でも前から行くことを選択。ただ、これが奏功した。保持傾向の強い横浜FM、新潟に対してアグレッシブなプレスで相手の良さを寸断すると、横浜FMには1-0、新潟には4-3で勝利。今季二度目の連勝を果たした。
さらに、水曜日に行われた天皇杯3回戦・横浜FC戦では大きくメンバーを入れ替えたが、ハイプレスは継続。普段、リーグ戦で出場機会に恵まれていない選手たちもハイプレスをしっかりと機能させ、3-1で勝利。公式戦3連勝をつかみ取っている。この3試合では終盤、5バックにして逃げ切りを成功させており、勝利に対する執着心を発揮できている。シーズン前半戦は苦しんだ鳥栖だが、ここに来て鳥栖らしさを発揮し、勢いをつかみつつある。
対するG大阪は前々節、首位・町田との一戦で退場者を出したこともあり、痛い逆転負けを喫したが、前節・横浜FM戦では4-0での快勝。上位陣の中では得点が少なく、懸念されていた点だったが、攻撃陣が奮起。大量得点にもリーグ最少タイの失点数を誇る守備陣は集中を切らすことなく、無失点で試合をクローズさせており、攻守がかみ合っての快勝を飾っている。
また、水曜日に行われた天皇杯3回戦・宮崎戦では先制し、一度は追いつかれるという苦しい展開ながらも、後半にエースの宇佐美 貴史が勝ち越し点を奪い、勝利をつかんだ。JリーグYBCルヴァンカップではJ3の琉球に敗れていただけに、この一戦ではリーグ戦の主力メンバーを投入し、しっかりと勝利。チームとしての勢いを継続させることに成功した。
スペースを空けることを恐れずに前へ、前へと仕掛けるハイプレスが機能しつつある鳥栖に対して、G大阪はウェルトン、山下 諒也のスピードあふれる両翼がけん引するカウンターが武器の1つ。両者のスタイルを考慮すれば、極めてスピーディーな展開になる可能性は高いだろう。
一気に残留争いから抜け出したい鳥栖と、町田に食らいついていきたいG大阪。ともに勢いを継続させるために必要な勝利をつかみ取るのはどちらのチームになるのか。
[ 文:杉山 文宣 ]
