残留争いから抜け出し、混戦状態の中位グループに加わるためにも、目指すのは3連勝。今節の結果が今後を大きく占うという状況の中、ホームに迎える相手は首位の広島だ。
「現状の最大値を出さないと良いゲームにならないと思う。いろいろな条件がそろった中で広島さんとやれるのはすごく光栄ですし、ホームなのでなんとか結果につなげたい思いがみんなの中である」と、山口 智監督はこの一戦を前向きに捉える。
広島の今季の総得点数は、リーグでダントツの『65』。ただ、山口監督は「バランスのとれたチーム」と見ている。
「広島さんは(やっていることは)シンプルなんですけど、そこにクオリティーもあって(連係面での)タイミングも良く、守備でも要所を締められる選手がいる。総合的に安定していますし、チームとしての完成度も高い」(山口監督) そんな相手との試合を迎えるにあたって、この中断期間は主に守備の確認を行ってきた。まずは強固な守りを敷き、良い攻撃へと転じられるか。
前線には、今季二度目のJ1月間ヤングプレーヤー賞に選ばれた鈴木 章斗がいる。個人として4戦連発が懸かっている上に、チームは前述したとおり大事な一戦を迎えるわけだが、「いつもどおり、練習でやってきたことを出したい。良くも悪くも“普通”ですね」と肩の力は抜けている。明治安田J1第30節で新潟の長倉 幹樹にDFの逆を突くゴールを決められたが、2試合後の前々節・鹿島戦ではその“オマージュ”をとっさに思いついてやってみせた。今節はどんなプレーを見せてくれるか、注目したい。
一方の広島は前節、アウェイで磐田と対戦して2-1で勝利を収め、3連勝を達成。11戦負けなしで首位を快走している。1点リードから追いつかれたものの、1-1で迎えた78分に松本 泰志のクロスを加藤 陸次樹が頭で合わせて勝ち越し。終盤のピンチは日本代表に選出された守護神の大迫 敬介がファインセーブで切り抜けた。「非常に苦しめられる時間帯が多かった」(ミヒャエル スキッベ監督)展開でも、「自分たちはしっかりと立ち向かって、時間が経つにつれて良いサッカーができるようになった」(同監督)ことは首位たる所以でもあるだろう。
前節までは疲労の蓄積が感じられたが、中断期間での休養を経た上で指揮官が「大一番」と位置づける、この湘南戦へと臨む。
[ 文:舞野 隼大 ]
