アウェイでの開幕戦で勝利したFC東京。ホーム初戦となった前節・町田戦はゴール前での攻防が少なく、一進一退のつば競り合いが続く中で、最前線のマルセロ ヒアンを起点にチャンスを作る場面はあったものの、ゴールは奪えず。終盤に痛恨の一撃を浴び、0-1で敗れた。
それでも、今季から指揮を執る松橋 力蔵監督は、開幕戦よりも「チャレンジする気持ちは表現できた」と評価。それを次につなげなければならないと前を向いた。それは選手も同様で、リーダー格の森重 真人は「自分たちの低い位置でのビルドアップは問題なかった。相手を押し込む段階まではいっているので、あとは相手のイヤがるプレーを増やしていきたい」と改善点を挙げる。
今節の相手・名古屋はボールを保持して戦うスタイルではないため、FC東京がボールを握る可能性は高い。その中でキャンプから積み上げてきたものをどう出すのか。過去2試合の反省をどう修正していくのか、注目したい。
また、松橋 力蔵監督は昨季新潟を指揮し、JリーグYBCルヴァンカップ決勝で名古屋に敗れている。率いるチームは変わったが、そのリベンジを果たしたいところである。
対する名古屋は、開幕2戦で勝星なし。前節・神戸戦は、今季FC東京から完全移籍で加入した(昨季はシーズン途中から期限付き移籍で加入)徳元 悠平が直接FKを決めて先制したものの、大迫 勇也に2ゴールを奪われて逆転を許してしまう。
それでも、ホーム初戦で負けられないと、途中出場のマテウス カストロのドリブル突破から、同じく途中出場の浅野 雄也がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。中学年代はFC東京U-15むさしに所属していた稲垣 祥が落ち着いて決めて、辛うじて勝点1をもぎ取った。
昨季は開幕3連敗、しかもその3試合とも無得点とスタートで完全に出遅れた名古屋だったが、今季は半歩前進し、なんとかゲートを出ることができたと言っていいだろう。長谷川 健太監督は「今後につながる勝点1だったと思うし、つなげていかないといけないと思っている。中3日で迎えるFC東京戦は非常に大事な試合になる」と力を込めて語った。
注目は、再び名古屋の一員となったマテウス カストロの起用法。前節はキレキレのドリブルやボールタッチで相手をかわし、短い時間ながらインパクトのあるプレーを見せたが、長谷川 健太監督は「まだコンディションが万全ではない」とベンチからのスタートとした。この背番号10をジョーカーにするのか、それとも試合開始からピッチに送り込むのか、いずれにしても相手からすると厄介だろう。
両チームに言えることだが、今節は今季初めての連戦であり、真冬の寒さは筋肉系のトラブルを起こすリスクが高くなる。その中でターンオーバーを含めたさまざまな組み合わせが考えられ、両監督ともにギリギリまで思考を巡らせているだろう。誰を先発させるのか、逆に相手チームの先発をどう読むのか、試合開始前から勝負は始まっている。
[ 文:斎藤 孝一 ]
