前節から中3日と日程が詰まった中での対戦であり、お互いの総合力も問われるタイミングだ。先発出場してきた主力選手たちのコンディション調整の質も大事だが、場合によってはここまで出場機会が少ない選手の力を借りる場面も出てくるだろう。
鹿島は前節、左サイドハーフで先発したチャヴリッチが脳震盪の恐れで交代した。大事には至らなかったが、しばらくの安静が必要。今節は新たな選手が先発することになる。前節は久しぶりにピッチに立った荒木 遼太郎が、わずかな出場時間の中でも印象に残るプレーを披露。相手のボールに鋭く反応し、球際の強さを見せて奪い返した。
それを見た鬼木 達監督は「少ない時間でしっかりとしたパフォーマンスを出してくれたことは喜ばしいこと」と評価する。競争の原理がチームに浸透し、常に準備していることが常態化してきたことは、連戦を戦う上で重要な要素となるだろう。
その点は京都も同じだろう。前節・柏戦は、12分という早い時間帯で先制を許したこともあり、曺 貴裁監督はハーフタイムで2人を代えて試合をひっくり返そうとした。同点ゴールが生まれたのはアディショナルタイムになったものの、「後半開始からの交代は、下がった2人が悪かったわけではありません。連戦ということもあり早めに交代カードを切って、先発選手と交代選手がうまく融合して、最後に同点に追いつけたと思います」と曺 貴裁監督は話す。前に出る鋭さは京都の生命線でもある。連戦でもそれぞれの特長を維持するために、どういうメンバーを選定するかは両監督にとって頭を悩ませる部分であり、腕の見せどころだ。
ホームでは27試合連続負けなしのJリーグ記録を更新している鹿島は、京都との相性は良く、11試合連続で負けていない。ただ、鬼木 達監督はかねてより「記録のことは誰も気にしていない。目の前の相手に勝つことだけを考えている」と勝負を制することだけに集中する。鹿島にはレオ セアラと鈴木 優磨、京都にはラファエル エリアスというリーグを代表するストライカーがいる。前線の彼らにパスが供給されたときは、あっという間にゴールまで迫ることもあるだろう。目の離せない一戦となりそうだ。
[ 文:田中 滋 ]

