G大阪は前節・横浜FM戦で快勝を収め、今季初の4連勝を飾った。直近の戦いだけを切り取れば、最も好調のチームと言える。対照的に、最下位の新潟は前節・名古屋戦で引き分けて連敗を『4』で止めたものの、直近の12試合で勝利がないという苦しい状況だ。
「本当に良い試合を展開してくれたと思うし、良いプレーで良いゴールを生み出してくれた」とダニエル ポヤトス監督は横浜FM戦後に胸を張ったが、4連勝中の足取りを振り返ると、3試合で逆転勝ちだった。昨季のように堅守を生かしてロースコアで手堅く勝ち切るという戦い方ではないものの、豊富な交代カードを駆使してゴールを奪い切る力がいまの躍進を支えている。
横浜FM戦ではデニス ヒュメットと宇佐美 貴史にゴールが生まれたほか、満田 誠が加入後初ゴールを記録。その前の明治安田J1第29節・浦和戦では安部 柊斗が決勝点を挙げており、連続でボランチが得点を奪っているのも好材料となる。
中3日で迎える新潟戦を再びホームで戦えることは朗報だが、5日後にはAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)でラーチャブリー(タイ)とのアウェイゲームが控えている。新潟戦では一部メンバーを入れ替えて挑む可能性もありそうだ。
横浜FM戦では出番がなかった奥抜 侃志も調子自体は上がっており、「個人的には得点やアシストの数字もつけたいし、チームが1つでも順位を上げていけるようにしたい」と意気込んでいる。途中出場が続いているイッサム ジェバリも含めて、前線の構成にも注目だ。
一方の新潟は直近12試合で2分10敗。入江 徹監督の就任後も2分9敗といまだ勝利がなく、苦しい状況が続いている。前節で12試合ぶりの無失点を果たしたことはポジティブな材料だが、「自分たちは勝点3を取らなければいけないので、次も失点ゼロを続けていきながら、どう自分たちが点を取れるかというところにフォーカスしていきたい」と指揮官は決意を語っている。
チームのトップスコアラーである長谷川 元希らの奮起は不可欠。それに加えて、高木 善朗にとっては、かつて“プラチナ世代”として年代別代表でともに戦った宇佐美 貴史とピッチ上で顔を合わせる機会でもあり、当然モチベーション高くピッチに入るはずだ。
そして入江 徹監督にとっても、G大阪は現役時代の最後を過ごしたクラブでもある。当時のチームメートは倉田 秋しか残っていないが、指揮官としての初勝利を古巣相手から奪いたいという思いも強いだろう。
G大阪の守備陣は盤石とは言い難い状態で、新潟としてはつけ込むスキはありそうだが、まずは前線のタレントたちを封じることが勝利には不可欠となる。
G大阪が連勝を『5』に伸ばすのか、新潟が入江 徹監督体制下での初勝利を手にするのか――。両チームをめぐる人間模様も試合の見どころの1つになりそうだ。
[ 文:下薗 昌記 ]
