横浜FCは、リーグ戦中断期間中の10月8日と12日にJリーグYBCルヴァンカッププライムラウンド準決勝の2試合を戦い、広島相手にトータルスコア1-4で敗戦。『国内三大タイトル』のうちの1つをクラブ史上初めて手に入れることはかなわなかった。それでも、これまで3回戦進出が最高成績だったリーグカップ戦でベスト4に進出できたことは、誇るべき結果だ。大きな自信と悔しさを胸に、最大の目標であるJ1残留に全力を注ぐ。
カップ戦を勝ち上がって公式戦を多くこなしたことで、三浦 文丈監督が提示する「リスクをかけずに相手陣でプレーする時間を増やす」戦い方も浸透してきており、チャンスやシュートの数は徐々に増えつつある。また、準決勝第2戦で見せた、デザインプレーからの山根 永遠のミドルシュートや、ボランチ・山田 康太とウイングバック・新保 海鈴のワンツーでの崩しなど、ゴールに迫るアイディアも増えてきている。
だからこそ、必要なのは決め切る力だ。今節は、直近の公式戦で対戦した岡山や福岡、広島と同様に[3-4-2-1]を基本陣形とし、守備時には5バックでゴール前を固めてくる相手とのミラーゲーム。これまで名古屋を相手に計8ゴールを決めている鈴木 武蔵は、「マッチアップする形になるので、1トップやシャドーの動きがすごく重要になってくる。広島戦同様に背後を狙いつつ、味方と近い距離でコンビネーションでの崩しも狙っていければ」と、得点に意欲を燃やす。
対する名古屋は、第28節・FC東京戦、第29節・岡山戦、第30節・湘南戦、第31節・新潟戦と、順位の近い相手との試合で2勝2分。続く前々節で鹿島相手に0-4の大敗を喫するも、前節・C大阪戦では立ち上がりからアグレッシブな攻撃を仕掛け、前半のうちに2点を奪取。後半は相手の猛攻を受け、終盤に直接FKで1点を返されるも、逃げ切って連敗を阻止。この6試合の結果次第では残留争いで苦しい状況に陥りかねなかった状況で、横浜FCとの勝点差を『8』まで広げ、今節に臨む。
懸念材料としては、前節で左ウイングバックの中山 克広が右腕を痛め、右尺骨骨折で戦線を離れなければならなくなったこと。その一方で8月4日に東京Vより完全移籍加入した木村 勇大が加入後初ゴールを決めたことはポジティブな要素であり、長谷川 健太監督も「なかなかチャンスがありながら決め切れなかった中で、点を取ってくれたのは大きかった」と称賛を送った。
名古屋としては、例年J1残留のボーダーラインとも言われる勝点40に乗せるため、最低でも勝点1を拾いたいところ。一方、横浜FCとしては是が非でも勝点3をもぎ取り、ホームで降格圏脱出をかなえたい一戦(※現在、残留圏の17位・横浜FMと同勝点)。堅い展開が予想される中、試合巧者ぶりを発揮できるのはどちらか。
[ 文:青木 ひかる ]
