神戸はここ数週間、激動の時期を過ごしてきた。9日にアウェイに乗り込んだ前節・G大阪戦は、優勝争いを続けるために勝利が求められた試合だったが、1-1のドローとなり、最大の目標だったリーグ3連覇への道はついえてしまう。そして、悲嘆に暮れたチームが翌週末の16日に控えていたのは、天皇杯準決勝・広島戦。奮起したチームはここで本来の神戸らしい迫力あるサッカーを展開し、2-0の完勝を収めている。
立ち直りを見せた神戸だったが、その翌週末となる22日、今度はさらなる悔恨と向き合うことに。国立競技場で開催された町田との天皇杯決勝。開始わずか6分に先制を許すと、32分にも失点を喫する。後半も先に得点を奪われ、宮代 大聖が一矢報いるゴールを挙げたものの、1-3で敗戦。この結果、天皇杯連覇を逃し、2025シーズンは無冠でシーズンを終えることが決まってしまった。
それでも、天皇杯決勝から中3日、26日のAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグステージ第5節・上海申花(中国)戦で再び立ち上がろうとする確かな意志を見せた。アウェイ・中国に乗り込んだ一戦は、序盤から相手の攻勢にさらされたが、そこを耐えると31分に井手口 陽介が先制ゴールを挙げ、さらに39分に山川 哲史がネットを揺らして加点。後半も苦しい時間を過ごしたものの、そのまま2-0の勝利を遂げている。失意をはねのけ、あらためてチームとしての推進力を全員で生み出すことができた。その姿勢を残りの試合にぶつけていくのみだろう。
リーグ戦に限れば、現在3戦連続の引き分けで、勝利は第32節・清水戦までさかのぼる。2位浮上の可能性をわずかに残し、このまま3位で終えた場合でも、諸条件のもと、2026/27シーズンのACLE出場権を獲得できる可能性があるだけに、このFC東京戦もこれまでと変わらず“一戦必勝”で挑む。また、今節はリーグ戦におけるホーム最終戦ともなるだけに、神戸らしいサッカーでサポーターと歓喜を共有したい。
一方のFC東京もリーグ戦の中断期間中は、1つの大きな失意を味わった。天皇杯準決勝・町田戦の敗戦だ。その1週間前、リーグ前節でも天皇杯準決勝と同じ会場の国立競技場で町田と対戦し、この試合では途中出場の安斎 颯馬が87分にゴールを決めて1-0で勝利。ただ、その“後半戦”とも呼べる形で迎えた一戦は、延長戦の末に0-2で敗れ、天皇杯制覇は果たせなかった。その敗戦から2週間を経て迎える今節は、リバウンドメンタリティーを示せるかが大きなポイントとなるだろう。
リーグ戦はここまで13勝9分14敗とほぼ五分の戦績。ただ、直近4戦負けなしで2連勝中と好調であり、良い流れを持続させたまま今季を終えたいところ。12月6日に控える味の素スタジアムでの最終節、そして、来季につながる確かな自信をつかみ取ることができるか。
[ 文:小野 慶太 ]
