北九州は、この一戦のあと中2日でJ3第6節、鹿児島との“九州ダービー”を控えており、増本 浩平監督はまずは先発メンバーの選考に頭を悩ませることになりそうだ。J1チームを倒すことでチームとしてパワーを手にしたいなら、リーグ戦で主軸となっている選手を起用。一方で、出場機会に恵まれない選手を思い切って起用することで、結果はどうあれ、今後の戦いに向けてのプラスのエネルギーを手に入れられる可能性もある。増本 浩平監督がどういう先発メンバーを組むのかは注目点の1つだ。
増本 浩平監督の岡山に対する印象は「全体が規律正しく動いて堅い守備を実践し、そこからの効果的なショートカウンターを体現するチーム」、「特に江坂(任)選手やルカオ選手ら攻撃陣の質的優位性は非常に対応しづらいレベル」というもの。そうした印象をもとに指揮官は「力のある攻撃陣をなんとか抑えようという意識と姿勢で試合に臨むと、終始そこに力を使うことになってしまうだろう。しかし、彼らが持つ個々の質的優位性はこちらがどうしようもない高いレベルのものでもあるので、守備で相手の力を抑えるという考えではなく、こちらが相手の守備の圧力をはがしてボール保持の時間を作り、攻撃回数を増やすことで、逆に相手に圧力を掛ける。そういうチャレンジの方法もある」とゲームプランに考えを巡らせていた。さて、どう出るか。
対する岡山はリーグ次節・横浜FM戦が3月29日の開催で日程的に余裕があるので、この一戦はリーグ戦での主軸を多く起用することが可能だ。リーグ前節・川崎F戦は優勢に試合を進めながらスコアレスドローに終わり、ホームゲームでの勝利を逃した。そのゲームで見えた課題として木山 隆之監督は次のようにコメント。「高い位置からプレッシャーを掛けたいが、それができなかったときにもう少しメリハリをつける。バラバラに(プレッシャーに)行って、大きなスペースを与えて相手を優位にするのではなく、しっかり自分たちの陣形を整えて、前向きに守備ができる回数を増やしたい」。また、ここ3試合のリーグ戦で奪った合計得点数は『1』で、良い攻撃をしっかり得点に結びつけることが攻撃面での課題と言える状況。もちろん、この一戦で勝利を収めて次のステージに進むことが一番の目的ではある。その中で、カテゴリーが異なるチームとのゲームではあるが、そうした課題を修正する場にもできれば、今後の戦いに向けたプラス材料にもなり、チームにとって有益だ。
また、両チームにはこの一戦が古巣戦となる選手が複数いる。北九州は谷口 璃成、杉山 耕二、喜山 康平、永井 龍。岡山は工藤 孝太、竹内 涼。彼らの出場と活躍も楽しみな一戦となる。
昨季のJリーグYBCルヴァンカップの成績は、北九州が町田に敗れて1stラウンド2回戦敗退。岡山が横浜FCにPK戦で敗れてこちらも2回戦敗退。昨季の成績を超えるために、初戦突破を果たすのはどちらのチームになるのか。
[ 文:島田 徹 ]


