第1戦で広島にリードをもたらしたゴールは、どちらもインパクトの大きなものだった。お互いに[3-4-2-1]のフォーメーションとなるため、大きなズレは生まれにくい。ゴールを奪うには相手の間隙を突くクオリティーとアイディアが欠かせないが、33分に中島 洋太朗が奪った先制点は、クオリティーとアイディアが抜群だった。
試合後、横浜FCを率いる三浦 文丈監督は広島相手に注意していた点を振り返りながら、中島 洋太朗を称えるコメントを残している。
「ウチと広島さんはマッチアップしているので、ウイングバックを引き出したり、3バックを引き出してから背後を狙うというのは必ず狙っているので、そこのケアをしっかりするようにと確認していました。(1失点目は)突破されるというよりも、良い形でボックスの中でキープされて、(伊藤)槙人がしっかりついていましたが、角度のないところからそのまま(狭いニアへのコースに)通すというのはスキルがあると思いました。欲を言えば、槙人が正対しているときに(鈴木)準弥がプレスバックして圧を掛けたらもう少し違った状況になったかもしれない。ちょっとしたエラーでの失点でしたが、単純に中島選手がうまかったなと思います」 84分に中野 就斗が決めた“超ロングシュート”による追加点も、相手GKがディフェンスラインの背後をカバーするために飛び出したところを逃さず、ハーフウェーライン辺りからゴールを狙ったアイディアと、枠内に飛ばしたクオリティーが見事だった。
第2戦も相手を上回るクオリティーとアイディアが見られるか、楽しみにしたいところだ。
2点のビハインドを負った横浜FCとしては、最初からゴールに向かう意思を示していきたい。横浜FCはプレーオフラウンドでC大阪を相手に第1戦を1-4で落とすも、第2戦を4-0(※90分間で3-0、延長戦で4-0に)で勝利する大逆転劇を経験しているチーム。ピッチに立つ選手も、ファン・サポーターも2点のビハインドをはね返せる自信を持ってEピースへ乗り込むに違いない。
迎え撃つ広島としては、つけ入るスキを見せないことが何よりも重要になる。広島は明治安田J1でリーグ最少失点に抑えているチームで、現在も公式戦8試合連続で複数失点を喫していない。第2戦も大迫 敬介とキム ジュソンを代表選出により欠くが、それでも個々に強くて賢い守備者がそろっている。
横浜FCが広島の堅守をこじ開けられるかが第2戦の最大の焦点になるが、広島は決して最初から後ろに構えることはなく、ファン・サポーターの絶大な後押しを受けて前へ前へとプレーしていくはずだ。
横浜FCがクラブ史上初の決勝進出を果たすのか。すべてのタイトル獲得の可能性を残す広島が1つ目のタイトルに王手をかけるのか。12日15時にキックオフする第2戦が熱く激しい一戦になることは間違いない。
[ 文:寺田 弘幸 ]
