10月14日(土) 2006 J1リーグ戦 第27節
川崎F 2 - 0 甲府 (19:04/等々力/14,383人)
得点者:'19 我那覇和樹(川崎F)、'50 我那覇和樹(川崎F)
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もう少しディフェンシブに戦うものと思っていた分、攻撃性を発揮していた川崎Fの戦いにはいい意味で裏切られていた。ところが試合を終えて話を聞くと、例えば石原克哉の「負けた気がしないです。失点が痛かった」という言葉や寺田周平の「裏のスペースが恐かったので、厳しくいけなかった」という言葉。さらには大木監督が「完敗」を認めたコメントの前に「ある意味」という言葉をわざわざつけた事でもわかるように、川崎Fが守備的に戦っていた事を証言するコメントが両チームから多く出ていた。
記者席から見た感覚と現場レベルでの体感温度の違いはどこに原因があるのかを考えてみたが、一つには川崎Fの守備から攻撃への切り替えの早さ。そしてその攻撃の鋭さによる見た目の派手さが影響しているのではないかと仮定してみた。簡単にその仮定を実証してみようと思う。
結果的に甲府戦は、川崎Fにとって15試合ぶりの完封勝利となったが、その原動力となったのが攻守の両局面における切り替えの早さだった。たとえば関塚監督はこの試合に向けた練習後に「相手のGKからのリスタートから失点している場面がある。切り替えが遅いからだ」と発言し、だからこそ切り替えの早さが必要なのだと結論づけていた。
例えば積極的に攻撃参加していた森勇介は「今日はDFから行きました。ミノさん(箕輪)の隣まで戻ってましたから」と守備ありきの試合の入りについて説明していたが、しかし行けるときには前線へと顔を出していた。つまり縦方向の流動性、機動性がこの日の川崎Fをして、見るものに攻撃的なサッカーをやっているという印象を与えたのではないかと考えている。
さらにその攻撃に派手さを付け加える要素となったのが中村憲剛の前線への飛び出しと、それを側面的にサポートするジュニーニョ、マギヌン、そして我那覇和樹の3選手だった。
前線に入ったボールを我那覇がキープ。ためと時間を作ると、そこに2列目以降の選手がサポート。そうしたコンビネーションが、場面場面の攻撃機会を分厚いものにし、見た目の派手さを生み出したのではないかと推測する。
甲府の選手にしてみれば、ミスがらみで2失点した事も含めて「負けた気がしない」のは当然であろう。ただ、川崎Fは最終ラインでしっかり守っており、バレー、茂原岳人、長谷川太郎という前線の3人を完全に封じ込め、さらに2列目以降の選手にも徹底的なディフェンスで仕事をさせなかった。川崎Fの強固なブロックは、90分を通してほぼノーミスで機能し続けた。そうした試合において決定的だったのが、ミスを確実にゴールに結びつける川崎Fのそつのなさだった。
トップレベル同士のチームの対戦では、判断にせよ技術にせよ、一瞬のミスが命取りになる。まさにそうした厳しさを改めて思い知らされた試合だった。
以上
2006.10.15 Reported by 江藤 高志




































