鹿島は前節、柏とアウェイで対戦。10ゴールと得点王争いのトップを走っていた上田 綺世が海外移籍を決意し、残された選手で戦うことになった初戦だった。前半終了間際にCKからキム ミンテのヘディングで先制するも、後半に途中出場の武藤 雄樹に決められ、追いつかれる苦しい展開に。しかし82分、鈴木 優磨が得たPKをエヴェラウドが思い切り蹴り込んで勝ち越しに成功すると、そのまま逃げ切り、チーム一丸となって勝点3をモノにした。
「彼(上田)がいなくなってチームが大崩れするということだったら、やっぱりこのグループが弱いということになる。今回の試合で、われわれは強いグループだということを示すことができたと思います」 そう言ってチーム力を示したことを喜んだエヴェラウド。自身にとっても昨年6月27日のJ1第20節・札幌戦以来となる得点を決められただけに、「多くの得点をスタートさせる最初の1点になれば」と期待を抱かせる。2シーズン前には18得点と量産しただけに、復活が望まれる。
一方のC大阪は前節、川崎Fと対戦。谷口 彰悟に先制を許したものの、舩木 翔の2試合連続弾で同点に追いつくと、後半アディショナルタイムにFKからジェアン パトリッキがヘディングシュートを流し込み、劇的な幕切れで勝点3を手にした。いずれもセットプレーからの得点であり、ゴールを決めた2選手もさることながら、キッカーを務めた鈴木 徳真のキックが冴えていた。また、ジェアン パトリッキにとっては14試合目の出場での初得点。さらなる上位進出を狙うためにも得点力アップを図りたいだけに、助っ人アタッカーの初得点はチームに勢いをもたらすはずだ。
良い形で今節を迎える両者だが、今季はJリーグYBCルヴァンカップグループステージで同グループだったため、今回が今季四度目の対戦となる。ここまでの3試合は鹿島が2勝1敗と好成績を残しており、リーグ戦での前回対戦を含めて2試合連続で3得点を奪っている。その前回対戦は嵐のような天候に見舞われたヨドコウ桜スタジアムで行われ、開始14分までに鹿島が2得点を挙げる電光石火の攻撃を見せ、試合を決めてしまった。C大阪にとっても悔しい敗戦の1つとなったことだろう。
互いにタフな戦いを基本とするだけに、この暑さの中での中3日の連戦は、ペース配分だけでなくチーム全体の力が問われる戦いとなる。先制されたり、追いつかれたりする展開ではなかなか勝ち切ることができずにきた両チームにとって前節は、鹿島は突き放し、C大阪はひっくり返した勝利だった。この勢いをさらに増幅させるためにも、この試合で勝利を手にしたい。
[ 文:田中 滋 ]

