首位の横浜FMと勝点差8という苦しい状況から、2連勝を果たして現在の勝点差は『2』。横浜FMが連敗したことによって、1試合で順位がひっくり返る可能性があるところまで持ち込んだ。「正直、勝点8差までいったとき、なかなかしんどいと思った」と山根 視来は振り返る。3試合勝利なしと状況は芳しくなかった。ただ、チームはそこから奇跡を信じて、立ち直った。
「昨季、僕たちも経験した追われる立場のプレッシャーというのはあると思う。僕たちが2連勝できたことは、マリノスさんにも大きなプレッシャーを与えられていると思う」 山根はそう話している。
さらに、ここにきて負傷していたチョン ソンリョン、ジェジエウ、大島 僚太といったメンバーも練習に合流している。
「徐々にケガ人も帰ってきた。ケガ人に限らず、いろいろな選手の疲労の蓄積や、慢性的なケガを抱えながらの最後の踏ん張りどころ。痛みや疲れなどを凌駕して、やるしかない。ここにきて新たな競争もあるし、前向きに捉えている」 鬼木 達監督が話したように、練習からメンバー争いが勃発している雰囲気を感じ取ることができた。目指してきた3連覇に向けた最終盤、カップ戦を落としてきた悔しさも胸に秘めながら、目の前の試合に集中して臨む構えだ。
対する神戸は、最下位に沈むなど厳しいシーズンを過ごしてきたが、ここにきて一気に勝点を積み上げて、残留を決めている。大迫 勇也が復帰して得点力を増強し、途中加入の小林 祐希も結果を残した。さらにアンドレス イニエスタやマテウス トゥーレルといった選手も復帰したという情報があり、結果も戦力も充実している。
「5連勝して3試合無失点。あれだけの選手がいるので、特に驚きはない。絶対に難しい相手だし、普通に強いと思っている」。川崎Fの山根も警戒する。「残留争いしていたとかではなく、良い選手がいる良いチーム相手に、なんとしても勝点3を取るんだという気持ちでいます」(山根)。
ともに主力メンバーがピッチに戻ってきたことを追い風にして、勝利をつかみ取りたい。W杯に臨む日本代表へのメンバー入りを目指している川崎Fの谷口 彰悟や山根、それに神戸の大迫といった選手たちのパフォーマンスやマッチアップにも注目が集まりそうだ。
両者が対した直近の公式戦6試合では川崎Fが負けなしとなっているものの、前回対戦は後半アディショナルタイムの谷口の得点によって川崎Fが勝利したことで分かるように、きっ抗した内容も多い。
優勝争い最終盤に立ちはだかる、現在のJ1で一番勝星を伸ばしている神戸という強き相手。好ゲームになること必至だろう。
[ 文:田中 直希 ]


