広島はチャンスを作っても得点を奪えず、攻撃の閉塞感を拭えないでいる。守備でもプレスがハマらず、相手アタッカーにスピードアップされて、守備陣が苦しい対応を強いられるようになっている。
課題はさまざまある状況だが、野津田 岳人は前を向いて語った。
「結果が出なくて難しい状況にあると思いますし、自分たちのやっているサッカーの内容も、ポジティブに考えられるところだけではないのかなと思いますけど、ここから良い方向に持っていけるようにみんなでやっていきたい。チームとして成長していくためにも、この時期をみんなで乗り越えていきたいと思います」 そして、背番号7はコミュニケーションの重要性を口にした。
「やっぱり主体的に戦っていかないと自分たちの良さは出ないので、受けていてはダメだと思いますし、プレッシャーを掛けていくのであれば、どういうふうに掛けていくのかを明確にして合わせていく必要がある。1人、2人だけではなく、みんなで連動しないと意味がないですし、コミュニケーションをしっかりと取ることが本当に大事だと思います」 離脱者が出ているチーム事情もあって、ミヒャエル スキッベ監督はシステムやメンバー構成を変更しながら、状況を改善しようと試みている。その中で、選手たちにはコミュニケーションをしっかりと取って、意思疎通を図る姿勢が求められる。それぞれの役割を明確にして、主導権を握っていきたいところだ。
一方の鹿島は前節、京都とスコアレスドローに終わっており、攻撃面で課題が残った。
「GKからのロングボール、CBからのロングボールで、鈴木(優磨)選手がどれだけ競り合って勝つか、勝たないかみたいなことをずっとやってしまった」(松村 優太)。
「ゴール前に人数をかけるシーンを増やさないと、ゴールを取るのは難しいのかなと思います。今日の試合でもゴール前に入っていく選手が少なかったですし、そういうところが課題だと思います」(樋口 雄太)。
京都戦後に選手それぞれが課題を口にしている中で、迫力を持ってゴールに迫る回数をどれだけ増やしていけるかが重要なポイントになる。
広島市内で来年開業する新サッカースタジアムは、名称も『エディオンピースウイング広島』に決まって、着々と工事が進んでいる。エディオンスタジアム広島で開催されるリーグ戦は残り8試合となった。『オリジナル10』として1993年からJリーグに名を連ねてきた広島と鹿島はエディオンスタジアム広島で数々の激闘を繰り広げ、これまで行われたリーグ戦30試合でちょうど42得点ずつを奪い合っている。果たして、31試合目となる今節でチームを勝利に導くゴールを決めるのは誰になるだろうか。
[ 文:寺田 弘幸 ]