3年目の指揮を執る川井 健太監督の下、新たに14選手が加入した鳥栖はこれまで1年ごとに大幅なメンバーの入れ替えが続いていたものの、このオフは主力選手の流失を最小限にとどめて継続性が高まっている。前線はマルセロ ヒアンとヴィニシウス アラウージョの獲得によってパワーアップした。
ブラジル国籍FWの2人は札幌戦で早速そろってゴールを挙げており、ヴィニシウス アラウージョは「われわれは同じブラジル人ですが特長が違うFWなので、監督が必要とするのならば、われわれ2人が同時にプレーすることは十分に可能だと思っています」とコメント。今節は広島に脅威を与える存在になる。
広島は前節・FC東京戦を1-1で引き分けた。試合後の記者会見でミヒャエル スキッベ監督が「非常に面白い試合だった」と切り出したように、最初から最後まで目の離せない好ゲームを繰り広げた。チャンスの数に見合った得点数を奪えないところや90分間を通してプレー強度を高く保っていくところに課題が残ったが、見る者を熱狂させるパフォーマンスを見せたチームは、今節もチケット完売となったEピースで躍動感のあるプレーを見せてくれるに違いない。
まず注目したいポイントは、広島のプレスを鳥栖がどうかわしてゴールへ向かっていくか。前線から人を捕まえて強い圧力を掛けていく広島に対して、鳥栖としては効果的に相手の背後を突いていきたい。前節は札幌がマンツーマンで守ってくる中、河原 創のラストパスを受けてディフェンスラインの背後を突いたマルセロ ヒアンが先制点を挙げている。今節も背後を突く攻撃が重要になってくるはずだ。
広島としてはチャンスをしっかりとゴールに結びつけていきたいところ。開幕2試合を終えて大橋 祐紀が9本のシュートを打ち、加藤 陸次樹は6本のシュートを放っている。アタッカーに多くのシュートチャンスが訪れているだけでなく、DFの荒木 隼人が4本のシュートを放っているように、セットプレーからも得点のにおいは濃厚に漂っている。
今節もキックオフと同時にフルスロットルで相手に襲いかかり、相手コートで強い圧力を掛けながら攻め込んでいる時間帯にチャンスを仕留めてEピースに歓喜を起こしたい。開幕戦で2得点を挙げた大橋に次ぐスコアラーは誰になるのか。
「前節のバーに当たったヘディングシュートはドンピシャだった。うまくマークも外して打てたんだけど、なんで入らないんだろう。もうだいぶ焦っていますよ」 苦笑いを浮かべていた荒木だが、背番号4が有力候補の1人になることは間違いない。
[ 文:寺田 弘幸 ]
