「本当に長い連戦が続いて疲労感があり、ケガ人もいる中で戦ってくれた選手を祝福したい」。前節、埼玉スタジアム2002で浦和に勝利し、今季初の3連勝を飾ったG大阪のダニエル ポヤトス監督は、選手の踏ん張りをこう称えた。ケガ人が相次ぐ中の連戦では“日替わりヒーロー”が誕生。浦和戦では山下 諒也の決勝ゴールによって1-0で勝利。殊勲のアタッカーは「自分たちのサッカーができなくても、カウンターなどのいろんなパターンで点を決められるようになっているのが1つの要因」と3連勝を振り返る。ボール保持にこだわらず、デニス ヒュメットを生かしたカウンターで相手を攻略するなど、戦い方に幅が広がっていることはチームの成長をうかがわせるものだ。
4連勝を目指す今節。対戦相手に応じた攻略法を思考するダニエル ポヤトス監督の選手起用や戦術も冴えを見せている中、ミヒャエル スキッベ監督との頭脳戦は見どころの1つになりそうだ。
また、3試合連続ゴールこそ逃したものの、デニス ヒュメットは試合を重ねるたびにフィット感を増しており、エースの宇佐美 貴史も攻守両面でチームをけん引した昨季のパフォーマンスを取り戻し始めている。
昨季の広島戦では公式戦2勝1分と負け知らず。その3試合すべてでマークしていた先制点が、やはり勝利のカギとなる。今季手にした7つの勝利は、いずれも先手をとって得たもの。この3連勝中は計7得点をマークしており、手堅い守りからスキを突くのが昨季からの必勝パターンだ。完封勝利を収めた浦和戦で見せたように、昨季のキーワードでもあった“熱量”の高さを攻守両面で取り戻し始めているのもポジティブな要因となる。
そして、この試合に並々ならぬ意欲で挑むのが、広島から期限付き移籍で加入中の満田 誠である。広島戦への出場は可能な契約となっており、ピッチに立つことが濃厚。その満田 誠はネタ ラヴィや美藤 倫の負傷離脱後、3試合続けてボランチで起用されており、3連勝を飾っているチームを攻守で支えている。
対する広島は前節、湘南に1-0で勝ち切り、3連勝を目指してアウェイの地に乗り込んでくる。湘南戦後、ミヒャエル スキッベ監督は「次のG大阪戦に向けては、戦うだけでは勝てないと思うので、しっかり内容にもこだわって、内容を良くできるようにやっていきたい」とコメント。難しい試合になることを覚悟している。
磐田に在籍していた昨季、G大阪を苦しめたジャーメイン 良は中谷 進之介と同学年で高校時代から鎬を削り合ってきた間柄。ゴール前でのバトルは激しいものになりそうだ。
6位のG大阪と5位の広島は互いに勝点23。果たして、上位追走への1勝を懸けた一戦を制すのは。
[ 文:下薗 昌記 ]
