前節・東京V戦で3-0と快勝した柏は、6月上旬に行われたJリーグYBCルヴァンカッププレーオフラウンドを含めて東京Vに公式戦3連勝。対戦を重ねるごとに対策を打ってくる相手に対しても、軽微な調整を施しながら、結果を残すことに成功した。
特に顕著だったのが、3CBの左を務めた三丸 拡、左ウイングバックとして地位を築く小屋松 知哉、2シャドーの左を担う渡井 理己による流動性のある攻撃だ。リーグ前半戦ではそれぞれ右に位置する原田 亘、久保 藤次郎、小泉 佳穂の3人が縦だけでなく斜めや中央へ動き直し、流動性のある関係性で何度も決定機を創出。前節はそれが逆サイドにも見られ、特に前半の2得点はそれぞれ左から相手のマークをはがしてゴールネットを揺らしている。
今節もこの3人の関係性には大いに注目だ。左サイドで幅を取り、攻撃にも参加できる三丸 拡が入ったことで、小屋松 知哉の動き方も変化。「スペースを空けるという意味でも、中に(ポジションを)取って、相手のウイングバックに見られているのをCBに見られるようにしてみたり、その中でシャドーのマサ(渡井 理己)とかが空いてきたりする。マークをズラしながらスペースを空けていくというのは意識していた」。今節の相手である京都は4バック。柏は前線に両ウイングバックを入れた5枚、はたまた左からの攻撃であれば、三丸 拡も含めた6枚で超攻撃的に京都守備陣をこじ開けにいく。
一方の京都は、4月16日に浦和との明治安田J1第20節をすでに消化していた関係で、6月11日に行われた天皇杯2回戦・奈良戦から中9日。十分な準備期間を経ての一戦となる。相手に持たれずに自分たちで保持しながら、ロングボールを駆使して高い強度で圧迫し、相手にボールが渡れば即座に奪いにいって素早い攻撃へとつなげる。柏との前回対戦は1-1のドローで決着したものの、そういった京都のストロングがより発揮されていた。これに関しては柏の古賀 太陽も「前半戦ワーストくらいでボールを保持されていた」と振り返っている。
個人に視点を移すと、直近のリーグ戦である第19節・FC東京戦において、途中出場から勝負を決める3点目を奪った右ウイング・奥川 雅也の連発に期待がかかる。技術力の高い彼の仕掛けが、先述した柏の左の関係性を崩す武器となるだろう。古巣戦となる小屋松 知哉とのマッチアップにも注目が集まる。一方、逆の左ウイングには、より高い強度での守備が可能となるだけでなく、ロングボールの起点としても仕事ができる原 大智の復帰に期待したい。
柏としては、前回対戦で後半アディショナルタイムに同点ゴールを奪われた相手であり、あのとき逃した勝点3を奪いにいく一戦でもある。
「逆に自分たちがホームで、相手陣地でずっとプレーし続けられるようにしたい」 フィールドプレーヤー最後尾の古賀 太陽でさえも、攻撃的な姿勢でいるのが今季の柏。相手を守備で動かし続けて、愚直にゴールを狙い続ける。
[ 文:藤井 圭 ]
