FC東京は天皇杯ラウンド16でC大阪と対戦。長倉 幹樹の1ゴール1アシストの活躍で2-1の勝利を収め、9年ぶりのベスト8進出を決めた。長倉 幹樹は加入から公式戦7試合で5得点とチームの得点源として躍動しており、いまや欠かせない存在となっている。特にC大阪戦でゴールをお膳立てした仲川 輝人とのコンビネーションは抜群で、本人もその手ごたえを口にしている。
「テルくん(仲川 輝人)と一緒にプレーする時間が多いので、連係面では一番合うと思っている」 仲川 輝人も公式戦2試合連続ゴール中と好調を維持しており、この2人のホットラインは鹿島戦でも大きな武器となるはずだ。
また、6月に鹿島へ加入した小川 諒也は、かつてFC東京で背番号6を背負い活躍していた。その背番号を現在着けているのが、バングーナガンデ 佳史扶である。
「諒也くんは僕がトップチームに上がる前から活躍していた選手で、憧れの存在でもありました。いまでも連絡を取り合っていますし、本当に尊敬していて大好きな先輩です。対戦できるのはすごく楽しみ。でも、やっぱり勝つことが一番。そこは譲れません」(バングーナガンデ 佳史扶)と先輩との対戦を心待ちにしている。かつての背番号を巡る先輩・後輩対決も試合の見どころの1つだろう。
一方の鹿島は、天皇杯ラウンド16で福岡と対戦。延長戦までもつれた試合は116分、小川 諒也の右CKに鈴木 優磨がヘディングで合わせて決勝ゴールを奪い、FC東京と同じくベスト8進出を決めた。FC東京とは異なり、120分を戦い抜いたぶんコンディション面では不安が残るが、勝点2差の首位・神戸を追いかけ、追い越していく上で、この試合でも勝利は譲れない。
J1得点ランキングトップの14得点を挙げているレオ セアラと、7得点を記録している鈴木 優磨による2トップは、リーグ屈指の破壊力を誇る。前線からのプレッシングやロングボールへの反応など、試合を決定づける2人の一瞬の動きは注目だ。
守備陣も、東アジアE-1選手権で日本代表として存在感を示したGK早川 友基がゴールマウスを守り、ディフェンスラインにも同じく日本代表の植田 直通が構えるなど、堅固な布陣が整っている。また、小川 諒也、荒木 遼太郎、田川 亨介といった、かつてFC東京に在籍していた選手たちにとって、この古巣戦は特別な意味を持つだろう。FC東京としては恩返しゴールに警戒が必要な一方で、“元FC東京組”には負けられないという強い思いで臨みたい。
悔しさを晴らしたいFC東京と、再び勝利を狙う鹿島。幾重にも交錯する思いと因縁が交わるこの一戦で、両チームのプライドがぶつかり合う。真夏の熱い90分から目を離すな。
[ 文:匂坂 俊之 ]
