湘南は前節、岡山を相手に前半から多くのシュートを浴びるも、なんとか無失点で折り返した。そして後半も「もっともっと(失点)ゼロの時間帯を増やしてというプランを持った」(山口 智監督)中で、65分に失点。アウェイで敗戦を喫し、降格圏の18位に順位を下げた。
そもそも前半のうちに自分たちが十分な得点を奪えれば、こんなにも“ゼロの時間帯を増やす”という忍耐を要さないのかもしれない。だが、殊に今節に至ってはチームトップスコアラーの鈴木 章斗が出場停止だ。となると、やはりこの試合も“いかに守るか”に軸足が置かれる可能性は高くなる。
対するG大阪は、中断期間前の明治安田J1第24節・川崎F戦を倉田 秋とデニス ヒュメットのゴールで勝利するも、8月に行われた4試合ではいずれも前半から先制を許し、そのうち3試合で敗戦と苦しい時間を過ごしてきた。前節・横浜FC戦こそ逆転勝利を飾ったが、ここ最近の試合を踏まえた福岡 将太は「先に失点しないようにしたい」と口にしている。
互いに得失点差をマイナスとすることからも、残り試合(湘南は11試合、G大阪は10試合)で順位を上げるには、この差を少しでもプラスに近づけることが急務だ。5月3日の前回対戦ではG大阪が4-0と、湘南を大きく突き放す結果となった。あれから3カ月以上が経つ。今回の対戦ではどちらに勝利の神様がほほ笑もうか。
注目選手を挙げるなら、湘南は松本 大弥を推したい。7月に広島より完全移籍加入した松本 大弥は、第24節・C大阪戦での途中出場で湘南デビューを果たすと、中断明けとなる第25節・柏戦からはすべてフル出場。前々節・FC東京戦では強烈なミドルシュートで鈴木 雄斗の得点を呼び込むと、前節は岡山の猛攻をタフなフィジカルと迅速な判断力ではね返し続けた。
加入当時から、山口 智監督に「技術も高いと思いますし、しっかりと相手を見てプレーできる選手ですし、シュート力もある。あとは(相手の攻撃の芽を)つぶせると思うので、中盤もしくは後ろで、守備のところから入って攻撃の起点というのはすごく期待している」と評されていた。その松本 大弥が言葉どおりに躍動するいま、残す獲物は勝点3しかない。
対するG大阪は、出場停止が明ける安部 柊斗を注目選手に挙げたい。湘南の松本 大弥と同様、安部 柊斗もまた今季途中加入となり、リーグ前半戦の対戦時にはチームにいなかったプレーヤーだ。その安部 柊斗は、5月にベルギー2部のRWDモレンベークから完全移籍でG大阪に加入すると、第20節・清水戦から先発出場を続けていた。ただ、直近は天皇杯を含めて公式戦2試合続けて退場処分を受けてしまっており、個人にとってもチームにとっても手痛い期間となった。だからこそ今節に期するものがあるだろう。
どちらにとっても、この1勝はとてつもなく大きい。8月最終日の夜に待つドラマは、いったいどんな景色を私たちに見せてくれるだろうか。
[ 文:河合 萌花 ]
