新監督を迎えてシーズンをスタートさせた両チーム。ここまでは思うように結果が出ていないが、より新体制が軌道に乗り始めているのはホームのC大阪だ。
アーサー パパス監督を迎え、『攻守に攻撃的なアタッキングフットボール』掲げてスタートした中、G大阪を5-2で下した開幕戦から攻撃的な姿勢は存分に発揮していた一方、開幕戦から4試合連続で2失点を喫するなど、序盤は失点の多さも目立っていた。その結果、勝点を取りこぼす試合も増えていたが、直近の4試合は2勝1分1敗と白星が先行。前節・鹿島戦は終始攻め続けた中で最後に決勝点を奪い、今季初のクリーンシートも達成。先発11人も固まり始め、攻守にやるべきことが明確になりつつある。開幕から10試合を終えて、「チームのプロセスに対しての成長や進歩を感じています」と香川 真司も話すように、チームのスタイルや色は浸透してきた。それだけに、ここからの戦いではより結果にもこだわって勝点3を積み重ねていきたい。
16日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦では今治に4-3で勝利。2点を先行後、一度は逆転されるも追いつき、延長戦の末に勝ち越す底力を発揮して3回戦にコマを進めた。3失点は課題だが、「トレーニングでやってきたことを難しい展開になっても続けられたことは選手の成長を感じます」とアーサー パパス監督。鹿島戦に続き、自分たちのスタイルが浸透しつつあることは、リーグ戦から先発10人を入れ替えたカップ戦でも見て取れた。
対するFC東京は、松橋 力蔵監督が新潟時代に見せてきたボールを大事にするスタイルと、縦に速く攻めることに特長がある選手たちのキャラクターの融合を進めている段階という印象。前節・柏戦では、先制して勝利まであと一歩に迫りながら、やや守備が重くなり、90+4分の失点で引き分けに。これでリーグ戦7試合勝ちなしと勝利が遠い。第4節・鹿島戦から第7節・川崎F戦まで4試合連続無得点と攻撃にも課題を抱えている。とはいえ、仲川 輝人に俵積田 晃太、復帰した遠藤 渓太といったドリブラーに加え、今季新加入のマルセロ ヒアン、佐藤 恵允と、選手個々を見れば多彩なタレントを擁しているだけに、きっかけ1つで変わりそうな気配も漂う。ルヴァンカップ2回戦・大宮戦でハットトリックを達成したマルセロ ヒアンをうまく生かしていくことが今後へ向けたポイントになるか。
上昇気流に乗って今季初のリーグ戦連勝を目指すC大阪と、上昇のきっかけを作りたいFC東京。置かれた立場はやや異なるが、ボトムハーフに位置している現状から抜け出したい思いは同じ。120分の激闘の末に勝利したルヴァンカップ2回戦から中3日という流れも一緒だ。多少の疲労は残っているかもしれないが、条件はイーブンなだけに、言い訳なしの真っ向勝負に期待したい。
[ 文:小田 尚史 ]


