5月25日(日) 2008 ヤマザキナビスコカップ
F東京 3 - 0 東京V (15:04/味スタ/19,141人)
得点者:2' ブルーノクアドロス(F東京)、80' 佐原秀樹(F東京)、88' 近藤祐介(F東京)
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F東京・城福浩監督は今週、メンバー選考に頭を悩ませてきた。今野泰幸、長友佑都を日本代表に送り出し、さらには梶山陽平がU-23日本代表へと選出された。「選手も代表がいなくてチーム力が落ちたと言われたくはないだろうし、僕らもそう思って欲しくはない」(城福監督)。指揮官は彼らに代わるエネルギーを求めた。そして、決断した。ルーキーのDF椋原健太を先発出場させ、今季初となるブラジルトリオを同時に決戦の舞台へと送り出した。
ゲーム序盤、流れがどう転ぶか分からない時間帯で今季初めて中盤で先発出場するブルーノ・クアドロスが大仕事をやってのける。「ブルーノは勝負所を心得ている」と、城福監督。ブルーノは前半2分、ゲームの流れを引き寄せる一撃でチームを勢いづけた。MF浅利悟からMF羽生直剛とパスが繋がり、ブルーノへとボールが渡る。
「ゴールは羽生から良いパスがきた。前を見たらゴールが見えたので思いきって狙いました」(ブルーノ・クアドロス)
ブルーノはパスを受けると、思い切り良く右足を振り抜き、ゴール右隅へと突き刺し待望の先制点を挙げた。指揮官の期待に応える一発は、東京Vにも大きなダメージを与えた。
「一度のチャンスでゴールを入れられてしまい、ゲームプランを崩された。無理攻めしてはカウンターを食らう悪いパターンが出てしまったと思う。結局は前半に入れられた1点が重く圧し掛かった」(東京V・柱谷哲二監督)
東京ヴェルディは、先制されると途端に脆さを露呈してしまう。破壊力満点の前線に据えたフッキ、ディエゴ、レアンドロもスペースを与えてもらえず、イライラを募らせる時間が続いた。
「絶対に先制させてはいけない。ヴェルディは前線に3人が必ず残っているのでこちらがバランスを崩して攻めてしまうと、カウンターを食らってしまう。そういう展開だけにはしたくなかった」(F東京・城福監督)
F東京は、攻撃時の[4-3-2-1]システムを守備時は[4-4-2]へとシフトし、ヴェルディの波状攻撃に備えた。フッキ、レアンドロが2枚の壁にドリブルを仕掛けるも、ボールを奪われて逆襲を食らう展開が続き前半を終了する。
東京ヴェルディは後半から中盤をボックス型の[4-4-2]システムに変更し、攻撃型の布陣へとシフトさせる。だが、前半から続いた展開が響き、本来の小気味良いパス回しは鳴りを潜めたままに。逆にF東京がDF佐原秀樹と、途中出場のFW近藤祐介のゴールで止めを刺して3-0で東京ダービーを制した。
F東京はカボレ、エメルソン、ブルーノの攻撃力が存分に発揮された。エメルソンのリズミカルなプレーに加え、ブルーノのボールを前線に運ぶ推進力はチームの新たな武器となりそうだ。カボレは、ゴールに近いところで自分の存在を認知している二人からボールが供給され何度も決定機を迎えた。また、デビュー戦の椋原健太は、得意の守備で持ち味を発揮し続け、90分間通して安定したパフォーマンスを見せた。代表選手が復帰後のチームにこの力をどう加えていくかが指揮官にとっては腕の見せ所となる。
逆に東京Vは、前線のブラジル人トリオと、後ろに控える日本人選手7人との連係不足を露呈してしまった。攻撃では前線の3選手の球離れが悪く、MF福西崇史、MF大野敏隆が前線に顔を出してもボールが繋がらず、カウンターを浴びることが多すぎた。守備では後方にブロックを作っても、前線からのチェイシングが乏しく、ブロックを広げられてしまって後手を踏んだ。中断明けのリーグ戦も見据えて、この試合を契機に修正を図りたいところだ。
東京ダービーの第2幕は、F東京に軍配が上がった。今シーズンの東京ダービーはまだ2試合が残されている。F東京はテンションの高いゲームを利用し、チームのレベルアップを図ることができているが、逆に東京Vはこのままでは終われない。互いの力を高めあうミックスアップこそ、このカードに相応しい展開といえる。2週間後に控える東京ダービー第3幕では更に熱いゲームを期待したい。
以上
2008.05.26 Reported by 馬場康平




































