5月25日(日) 2008 ヤマザキナビスコカップ
大宮 1 - 2 大分 (14:00/NACK/6,787人)
得点者:48' デニスマルケス(大宮)、80' ウェズレイ(大分)、89' 上本大海(大分)
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「内容で勝って試合に負けたという試合の典型です」。DF波戸康広の言葉が全てだろう。終始主導権を握り続けた大宮が、ラスト10分でゲームコントロール力の甘さに泣いた。
79分間はほぼ順調だった。
特に課題としていた立ち上がりも、全員が意識を高く持ちボールを回すことでペースをつかむことに成功した。
久しぶりの先発出場となったFW土岐田洸平、DF田中輝和の両22歳が結果を残すべくボールに絡む。土岐田が精力的に走り回り、高い位置からプレッシャーをかければ、田中輝も右サイドに空いたスペースに上がってドリブルを仕掛けるなど、チームのコンセプトである「イニシアチブをとった試合運び」は出来ていた。
しかし、蒸し暑さのせいもあったのかもしれない。「全体的に何となくポワンとしていた」とMF藤本主税が振り返ったように、なかなか思うような攻撃の形が作れない。これは相手の大分にとっても同じだった。
前半24分の藤本のシュートが両チーム通じてのファーストシュートだったのも、そのいい証拠だろう。
互いに決定的な場面をほとんど作れず、後半を迎えた。
だが、やや重かった雰囲気は後半に入っていきなり払拭される。
ハーフタイムでの「引き締めていけ」という監督からゲキが功を奏し、DFラインを上げた大宮は一気に攻め立てる。
すると早々3分、中央から藤本が浮かせたボールにデニス・マルケスが一瞬で抜け出し、大分DFを上手く交わしてゴール右に沈め先制した。
攻めに出ざるを得なくなった相手に対し、さらに勢いの増した大宮はカウンターなどで追加点を目指す。
大分懸命のDFをなかなか崩しきれないが、流れは完全に大宮が握っていた。
が、後半35分。左サイドからの根本のクロスをウェズレイがフリーで受け、あっさりと同点にした。
その直前、シャムスカ監督は左サイドの鈴木慎吾とボランチ根本のポジションを入れ替えていた。
「根本を高めに上げたかわりに鈴木を中に入れることで、根本の精度高いクロス、鈴木の真ん中からの飛び出し、という互いの特長を生かし合えると思った」。まさに思惑通りだったと言えよう。
この1点で形勢は一転。優位に立っていたはずの大宮が防戦一方となってしまった。
疲労から足が完全に止まっていた大宮にとっては、残り10分間は長かった。
追いつかれるとすぐ、樋口監督はFW森田浩史を投入しパワープレーに勝利への望みを託すが、ロスタイム間近の後半44分、ウェズレイのFKから上本大海にプロ入り6年目の初ゴールを決められ万事休す。
途中まで完全に試合を支配しながらも、まさかの逆転劇に全員がうなだれるしかなかった。
大宮にとって何より悔やまれるのが、チャンスはあった中2点目をとれなかったこと。逆に大分はそのピンチを凌ぎきったことが勝機を呼び込んだと言えるだろう。
大分はGK西川周作、DF森重真人という守備の要2人を欠いたが、DF深谷友基は「(上本)大海、(藤田)義明やボランチとカバーし合ってうまく耐えられた。ウチは誰が出ても戦力に差は無い」と、胸を張った。
「点差、時間帯、相手の状況やゲームの流れなどを考え、個人として、チームとしてどうやって試合を進めるか」などのゲームコントロールがこれからの課題」(大宮・小林慶行)
この1週間でどこまで改善できるだろうか。
この敗戦で念願の決勝トーナメント進出は非常に厳しい状況となったが、まだ可能性は完全に絶たれたわけではない。
「可能性が残る限り全力で戦う」樋口監督も選手たちも、力を込めて誓っていた。
以上
2008.05.26 Reported by 上岡真里江




































