本文へ移動

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第16節 山形 vs 熊本】レポート:高橋泰のゴールで熊本が先制するも、山形が後半の3発で一気に逆転!(08.05.26)

5月25日(日) 2008 J2リーグ戦 第16節
山形 3 - 1 熊本 (13:04/NDスタ/3,019人)
得点者:4' 高橋泰(熊本)、59' 北村知隆(山形)、67' 北村知隆(山形)、74' 宮沢克行(山形)
携帯でこの試合のダイジェスト動画を見るなら - ライブサッカーJ -

----------
開始4分、山形の動き出しの遅さを察知した高橋泰がバイタルエリアを強襲する。「DFが離れていたので、前で勝負するより1回起点になって、そこから中に入っていったほうがいいかなという形でした」(高橋)。足元でくさびを受け、左の西森正明に捌く。えぐってからのクロスは、ニアで潰れた中山悟志の 上を通過し、ファーから再び中央に舞い戻った高橋のヘッドによってゴールマウスにたどり着いた。完璧に崩したなかでの先制ゴール。山形のレーダーに映し だされていたのは、そのステルス的な高橋の動きではなく、ボールの行方だった。3連戦の3戦目にして、第2クール最初のゲーム。ホームNDスタで3連勝中の山形が、いきなり劣勢に立たされた。

1点のリードを手にした熊本は、早くも、ラインを引いてカウンターを狙う、次の段階に進む。しかし、このあとの展開は両チームにとって思惑とは異なるものになる。

先制したアウェイ熊本は、結果として前半を無失点で折り返すことになるが、ゲームをうまく運べていたわけではない。「向こうのボール回しがうまかったし、どこで取りにいくんだっていう合図が後ろからなかなか出せなかった」(高橋)。前半11分、相手のミスで奪ったボールを中山が強引にミドルシュートに変えたのを最後に、熊本が山形のゴールを脅かすシーンが消える。さらに、もうひとつの誤算は、あまりにも守備に時間を割きすぎたこと。その影響が現れるのは、もう少しあとの時間帯になる。

すっかり引いた熊本を相手に、山形はボールを回すスペースは確保できていた。ただ、DFラインでのパス回しはまさに「各駅停車」。前線の預けどころが 見つけられないまま、右から順繰りに左サイドバック石川竜也にたどり着いたボールの正面に立つことは、小森田友明にとって難しいものではなかった。それでも序盤には、引いたなかでもやや前めにポジションを取る右サイドバック市村篤司の裏をリチェーリが突き、前半11分には財前宣之の右クロスが逆サイドにこぼれたところを宮沢克行がダイレクトシュート。31分にはペナルティーエリア中央から宮沢がシュートを放ち、34分のCKでは秋葉勝選手がヘディングシュートを合わせる。前半だけで10本のシュートを打ち込むが、いずれも枠を外れるか、GK吉田智志の正面を突くもの。前半39分の直接FKでは、遠い位置から直接狙った名手・石川のボールが大きく枠を越えていった。財前とリチェーリがポジションを入れ替えるなど、追いつくために講じた一手を、熊本・池谷友明監督が「山形さんも息詰まってきてるなという感じだった」と察するほど、シュート数ほどの怖さを示せていなかった。

ハーフタイムをはさみ、後半のピッチに現れた山形の選手たちにサポーターから送られたのは、「気合いを入れろ!」のコール。これには小林伸二監督も「気合いを入れて送り出してるし、気合いを入れて選手もしてるんですけど」と困惑しながらも、現状打開へ向けた策を練っていた。後半9分までの早い時間に、リチェーリから北村知隆へ、財前から宮崎光平へとスイッチ。「少しタイミングが周りと合ってない。ディフェンスとの駆け引きが今日はよくないなと感じた」(小林監督)というリチェーリから北村への交代も、その直後には機能しているとは言い難いものだったが、転機は後半14分に訪れる。石川が前線に入れたフィードが混戦に弾かれてGK吉田の足に当たり、ゴール前に詰めていた北村の足元にこぼれてきた。押し込んだ北村は、まさに「ごっつぁんゴールでした」。

そして同点に追いついたことが、山形を次の攻撃へと駆り立てる。ややリスクのある状態ながら攻撃に比重を移し、長谷川、宮崎が次々にシュートを打って いく。すると後半23分、右サイドから宮崎のグラウンダーのクロスに、長谷川とのワンツーでニアから中央へ回り込んだ北村が左足を振り抜いた。シュート自体は弱かったが、早いタイミングで打ったためにGK吉田の反応が遅れ、ボールは右隅に転がり込んでいった。

逆転された直後の熊本が、今度は仕掛ける側に回る。後半25分には途中出場の木島良輔が右からペナルティーエリアに入り逆サイド角を狙う。GK清水健太に弾かれたあとにはCKを4本連ね、高橋がニアに鋭く入り込んでヘディングを打ち込むシーンもあったが、ここでは同点に追いつくことができず、後半29分、逆に中央から宮沢のミドルシュートを浴びて差は2点に開く。熊本はさらに反撃の姿勢を強めようと2バック状態で前がかったが、前半に取れないボールを追ったツケが回って足が止まり、カウンターでスペースを突かれることに耐えるのが精一杯となった。

「その(先制した)あとで少し引いて守るというのは、プラン的には問題なかった」という熊本・池谷監督。隙あらばカウンターで2点目を狙う目論見はあったが、共通認識のない守備によって崩れた。「ひとつひとつやっていく以外、方法論はない」(池谷監督)と、我慢の日々は続きそうだが、次節は水前寺での九州ダービー。前回の対戦で高橋がハットトリックを見舞った福岡を迎え、守備の進歩と5試合ぶりの勝利をめざす。

「勝ててよかったなということで、じつはホッとしています」会見場では緩んだ表情を見せた山形・小林監督だが、それだけ追いつめられていたことを示すひと言でもある。この試合でクローズアップされたのがコンディショニングの問題。6月に2度、7月にも1度、今回と違い遠方のアウェイを含む3連戦が控えているだけに、原因究明で不安を取り払ったなかで今後のトレーニングに臨みたい。

第2クール白星発進に成功した山形は、ホームで4連勝。順位をひとつ上げ、上位に食らいついている。次節からは上位チームや第1クールで勝点3が奪えなかったチームとの対戦が続く。ここからが正念場だ。

以上

2008.05.26 Reported by 佐藤円
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

J.LEAGUE TITLE PARTNER

J.LEAGUE OFFICIAL BROADCASTING PARTNER

J.LEAGUE TOP PARTNERS

J.LEAGUE SUPPORTING COMPANIES

TOP