クラブが一丸となってJ1昇格を目指している大分だが、今季初の連敗を喫し足踏みしている。長いシーズンを通してどのチームにも好不調の波はあるが、大分には停滞が許されない。「ウチは他のチームとは決定的に違うことがある」と強い眼差しで語る田坂和昭監督。常に走り続けなければいけない理由があるからだ。
何かといえば、多くの方に多大な支援を受けていることに他ならない。経営再建中のクラブはJリーグからの借入金返済のために、県民やサポーターから「J1昇格支援金」として支援金を募っている。10月中旬までにJリーグから借りた3億円を返済しなければ、例え順位を上げてもJ1昇格やプレーオフへの参加が認められないからだ。5月22日から募金活動を行い、2週間弱で17,202,771円(6月3日現在)もの募金が集った。
「いろんな方が協力して支援してくれている。行政にしても、サポーターにしても、こんなに多くの方が協力してくれるチームはない、このチームは幸せ」との思いが強いからこそ、田坂監督は前節の東京V戦で不甲斐ない試合をしたチームに、そして選手の気持ちをのせられなかった自分自身に腹が立った。「支えてくれている方のためにピッチで結果を出すしかない」と今週は緊急ミーティングを開き、選手に戦う姿勢を説いた。「甘かった、言い訳を探すといっぱいあるが、サポーターの気持ちを強く感じる」とキャプテンの宮沢正史はチームの思いを代弁し、「募金は外せないキーワードだが、胸にしまってピッチで恩返しするために全力を尽くす。この期待をプレッシャーではなく力にしたい。それができたらチームは成長できる」と、感謝の思いとともにピッチに立つことを約束した。
対する松本は今季からJの40番目のクラブとして参戦してきたチーム。北信越リーグから辿り着いた悲願のJ2で、初参戦ながら現在15位と健闘している。成績以上に試合内容が良く、ここまでの失点数は大分より2少ない16失点の堅守が光る。かつてU-23代表監督を務め、新潟、湘南ではJ1昇格経験のある反町康治監督が、戦う集団に仕立てた。「攻守の切り返しが早く、選手が戦術を意識して戦っている。攻守でやるべきことが徹底されていて、それが試合毎に型にハマり、そのうえに選手が個性を出している」というのが田坂監督の松本に対する印象だ。7位の大分とは順位は違えど実力差はない。今回の対戦も厳しい戦いになる、それが正直な感想だろう。
3−4−3のシステムを主軸にしたチーム同士の対戦とあって、均衡した試合が予想される。当然、両指揮官はどこにプレッシャーがかかり、どこにスペースが空くかは分かっている。田坂監督は「シーズンを通して非常に大きなポイントとなる試合」と位置づけており、「乗り越えなければ先が見えてこない」とこの一戦に懸ける思いを口にした。重い十字架を背負う大分にとって極めて重要な試合は、勝利がすべてとなる。
以上
2012.06.08 Reported by 柚野真也
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