FC東京は水曜日に明治安田J1第15節・横浜FM戦を戦っており、そこから中2日で今節に臨む。コンディション面での不安は拭えず、試合運びと選手起用には慎重な判断が求められる。
横浜FM戦では、その3日前に行われた第21節・G大阪戦から9人のスタメンを入れ替えるという松橋 力蔵監督の大胆な采配が見事に的中し、3-0で6試合ぶりの勝利を飾った。浦和から期限付き移籍で加入した長倉 幹樹が3得点すべてに絡む活躍を見せ、攻撃の軸として存在感を示した。中2日という短い準備期間ではあるが、この試合でも再び輝きを放つことができれば、FC東京における存在感をより確かなものにできるはずだ。
また、横浜FM戦では後半アディショナルタイムのみの出場にとどまったマルセロ ヒアンには今節、再び攻撃の中心として期待がかかる。横浜FCは守備時に5バックを形成し、コンパクトなブロックを構築する堅守が特長だ。FC東京としては、相手の守備陣形が整う前に攻め切りたい。その手段の1つとして、前線から連動したプレッシングを仕掛けて高い位置でボールを奪い、ショートカウンターを繰り出したい。そしてここまでチームトップの6ゴールを挙げているマルセロ ヒアンにつなぎ、先制点を狙う展開に持ち込みたい。
また、この試合は土肥 幹太にとって特別な一戦となる。横浜FCのGKコーチを務めるのは、彼の父・土肥 洋一氏。日本代表歴も持つ偉大な父を前に、成長した姿を見せたいという思いが、土肥 幹太のプレーにさらなる熱を加えることは間違いない。
対する横浜FCは前節、ホームでの広島戦で0-4の完敗。試合後、四方田 修平監督は「入りは悪くなかったが、軽い失点が続いてしまったのは自分たちの甘さ。姿勢やチームの雰囲気を含めて変えていく必要がある」と振り返った。
注目選手は、シーズン途中加入からここまで3得点を記録しているルキアン。前線でのボールキープ力とゴール前での迫力は、チームの攻撃における核となっている。また、昨季J2でアシスト王に輝いた福森 晃斗の左足も見逃せない。今季J1ではアシスト1本とやや静かな印象だが、精度の高いキックは一発で試合を動かす力を秘めている。桐光学園高の先輩であり、日本代表でも数々のFKを沈めてきた中村 俊輔コーチから継承した技術を、この一戦で発揮したい。
残留争いから抜け出す上で勝点3を積み上げたいという思いは、両チームに共通する。FC東京はホームで白星を挙げて連戦を締めくくりたい。対する横浜FCは、前節の大敗を払しょくする結果が求められる。今後の両チームの命運を左右しかねない、重みのある一戦となりそうだ。
[ 文:匂坂 俊之 ]
