2019明治安田生命Jリーグ 2019明治安田生命Jリーグ

開幕への意気込み

セレッソ大阪U-23

「現状を知るいい機会」(大熊監督)。若きC大阪U-23、“チャレンジ”の開幕戦へ

 J3参入3年目の昨季、一時は10戦負けなしで首位に肉薄するなど、C大阪U-23は過去最高の7位と飛躍のシーズンにしてみせた。そこで活躍した舩木 翔と瀬古 歩夢が現在はトップチームでプレーしており、森下 怜哉(栃木)、喜田 陽(福岡)、米澤 令衣(鹿児島)といった昨季の躍進を支えた選手たちも、J2リーグに“ステップアップ”。「3シーズン、U-23をやらせてもらった成果は出ているかなと思う」と、今季が4年目の指揮となる大熊 裕司監督は語る。

 一方で、そういった選手たちが抜けたことで、今季はまたイチからのチーム作りを余儀なくされた。負傷者も出ており、開幕戦は、2種登録されたU-18所属の選手を多く起用せざるを得ない状況だ。厳しい戦いを強いられる可能性もある。ただし、昨季も当時高校3年生の石尾崚雅(金沢)がメキメキ頭角を現し、森下とともに守備の屋台骨を支えた。今季も“原石”の成長に期待を懸けつつ、トップチームでも経験を重ねているU-23のキャプテン西本 雅崇や、成長著しい中島 元彦や山根 永遠、茂木 秀といった選手たちがチームを固め、さらなる飛躍を目指す。

 U-23は、トップチームへつながる登竜門でもある。強化部の野口 裕司フットボールオペレーショングループグループ長も、「現在、翔と歩夢が使われているように、ロティーナ監督もU-23の選手は注目している。シーズン中にトップチームへ上がる選手も出てくると思う」と今後の展望について話す。

 “育成と結果”を追い求めるチームのポリシーは今年も変わらない中、昨季J3最少失点を記録し、J3参入後の2年間で3位、4位と好成績を残している沼津とぶつかる開幕戦は、若きC大阪U-23にとっては“チャレンジ”の一戦。「現状を知るいい機会」(大熊裕司監督)となる試合に、思い切って挑む。

 (写真は赤髪にして周囲を驚かせた山根永遠)

文:小田 尚史(エル・ゴラッソC大阪担当)

 

■監督コメント

 大熊 裕司監督:今季は昨季の主力選手が半数ほど抜けました。(舩木)翔や(瀬古)歩夢のようにトップチームに引き上げられたり、J2クラブに求められて、カテゴリーを上げたり。そういった意味では、これまで3シーズン、U-23をやらせてもらった成果は出ているかなと思います。今季はアカデミー(C大阪U-18)の選手も多く試合に使うことになると思いますが、いい経験をさせながら、いい経験だけで終わらないように、2年後、3年後につながるようにやっていきたいです。結果を求めながら、トップチームでプレーできる選手に成長させていくことが大事になります。シーズン前のキャンプでは、選手たちは一生懸命やってくれました。そういった気持ちをシーズン通して持っていけば、いい1年になると思います。(U-18の選手は)J3を経験していない選手も多く、J3を戦う上でのメンタルと体の準備を大事にしてきました。個人として必要な準備をして、試合の中でやれることを増やすことに力を注ぎました。みんな前向きに取り組んでくれたので、開幕戦へ向けていい準備ができたと思っています。

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