天皇杯を迎え、仙台スタジアムでの仙台戦を前に、新潟の反町監督は「楽しみですよ」と口にしていた。最終節にまでもつれこんだリーグ戦を勝ち抜き、優勝で来季からのJ1昇格を決めた新潟は、順調に天皇杯を勝ち進み3回戦にたどり着いた。

　「新潟から仙台までは3時間半だからね（反町監督）」という仙台の誇る仙台スタジアムは、選手のプレーを間近に見ることができる専用スタジアム。長いリーグ戦を終えた直後ということで新潟サポーターも一息ついているとは思うが、相当数のサポーターがアウェイとなる仙台スタジアムを訪れることになるのではないかと考えられる。

　その一方、本拠地で新潟を迎え撃つ仙台は、ご存知の通り来シーズンをJ2で戦うことが決まっている。今シーズン中にJ1昇格の最大の功労者だった清水監督を解任するという荒療治を施したが、後任のベルデニック監督に残された時間はあまりに短く結果は出せなかった。屈辱のJ2降格を味わうことになった仙台だが、さすがにホームで新潟に敗れるわけにはいかないという思いは強いだろう。

　来期はリーグを入れ替わる両チームが同じ舞台で戦うことになるが、そういう意味でもこの対戦は興味深い。J2優勝の勢いに乗った新潟が仙台を押し切るのか、それとも仙台がホームで意地を見せるのか。

　仙台が試合のイニシアチブを握ってボール支配率で上回り、新潟が堅守速攻で対抗するという試合展開になるのだろう。ゴール前の攻防が多くなる好ゲームを期待したい。

2003.12.13 Reported by 江藤高志

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