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【AFC アジアカップ2007】日本代表チームメンバー発表記者会見でのオシム監督(日本代表)コメント(07.06.18)

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●田嶋幸三専務理事:
「いよいよ東南アジア4ヶ国で行われるアジアカップが行われます。それに向けたメンバーが発表をさせていただきます。その前にまず皆さんに報告がございます。当初23名を登録して予備登録で7名というルールでしたが、先週の金曜日、6月15日にAFCから30名トータルのリストを出してくれという連絡がありました。ですので今日は30名を発表することになります」

※会見は質疑応答から始まりました。

●オシム監督(日本代表):

Q:最終的に23人に絞ることになるが、(絞込みは)どの時点で行うのか?またその理由は?
「新しいAFCのルールによって(絞込みの期間は)7/5まである。しかし30人を向こうに連れていって何人か帰すということはしません。それより前です。いつになるか、それは今行われているJリーグの試合が出発前に3試合あることを忘れてはいけません。つまりそこで負傷者が出る可能性があるということです。それ以外の事情で30人のリストに(選手が)追加されたり外れたりするかもしれません。ですから30人プラスαの関係者がいることが現状です。つまり30人のうちの誰かが必ずベトナムに行くと決まっていて、そうでない選手と2つに分かれているというのはよくありません。この30人のリスト全員が、100%Jリーグの試合で力を出してくれて欲しいものだと思っております」

Q:30名を選んだ中で、最も悩んだ点は?
「一番悩んだのは、まだ時間があるということです。つまりまだ23人に絞ることができないという事が、時間の猶予を与えられる事とどちらが良いでしょうか?
つまり、サッカーというのはプレーだけのクオリティで決まるものではないんですね。私のように長くサッカーに関わっているとプロの選手というのはどういう存在なのかということをよく理解しています。つまりプレーのクオリティ以外の人間的な要素も関係してくるという事がわかってきます。そこで一番悩んだ問題というのは、どんな名簿(選手の登録リスト)を作成しても必ず不満を持つ選手やクラブがいるということです。ですから、そういうことはつきものですから、この名簿を見ていただいてこの場で謝るつもりはありませんが。名簿に入った入らないの違いは、ニュアンスの差である場合があります。落ちた選手は気持ちがよくないというのはわかります。名簿に入っている・入っていないというのは大きな差ですから。しかしそれを決めなければいけないのが私の仕事なのです。落ちた選手には、この場で『この大会が最後ではない』ということを申し上げたい。サッカーのキャリアはまだ続くし、来年にはワールドカップの予選が始まります。それまでの間にアピールするチャンスはあります。ひょっとすると私のチョイスが間違っているという証明をするかもしれない。いずれにせよ、メンバーを決めるということが一番難しい仕事です」

Q:中盤の選手多いがその理由は?
「バランスが取れている(メンバーだと)感じてもらえるとうれしい。その中でスペシャリストな選手、複数のポジションができるポリバレントな選手が混じって入っている。もちろん誰がどういう能力を持っているかや誰を選ぶということはディスカッションのテーマになると思います。しかし、皆さん全員に納得してもらうためには、ここでホワイトボードでポジションを説明したり、ビデオでどんなプレーができるか選手一人ひとりお見せしなければなりませんが、そんな時間はありません。ひとつ言えるのは、日本だけの事情で決まったわけではないということです。つまり、対戦相手がどんなチームか、どんな気候や場所でプレーするのかということを考慮しました」

Q:アジアカップでの具体的な目標は?もしくは、アジアカップを通じてワールドカップ予選や本大会へ向けてトライしてみたいことがあったら教えてください。
「今あなたがご質問したようなことを私も考えているんですよ。私にも思想の自由というものがあると思います。現実問題としてはその2つをどうするかという質問はついて回ると思います。ここに座っている皆さんの99.99%が、日本はタイトルを取らなければならないとお感じになっているかもしれません。しかしそうであったとして、日本がそうでなければならない理由というのはどこにあるのでしょうか?私の方にも用意はあります。つまり日本が優勝できない1000の理由をここで挙げることもできます。しかも説得力のある客観的な理由です。しかしそれについて皆さんもわかっているはずですが、ネガティブな材料についてはあまり記事にはなりません。ですから私の方でこうですという目標を設定しても、客観的な理由を提示してもみなさんには納得してもらえないと思います。
ですから監督としての私の考えとジャーナリストとしての皆さんの考えが必ずしも一致しないということを申し上げているわけです。しかし力のバランスは皆さん方の方優勢ですね。私がドンキホーテのように何か言いましょうか?しかし風車を相手に必ず勝つという約束をすることはできません。
さて、では客観的な条件というはどういうものでしょうか?今ここで客観的な条件というのを皆さんにこちらから質問してもかまわないですよ。つまりどういった条件で戦うか、有利な点、不利な点、何があるか。答えはこんなところでよろしいでしょうか?それとも皆さんがアジアカップでの条件を説明してくれる方はいらっしゃいますか?」

Q:オシム監督就任直後の会見で「無責任にメディアが盛り上げ過ぎてはいけない」という訓示みたいなことを言っていたが、我々も注意していきたいと思う。そこでお聞きしたいのはオシム監督はアジアカップの結果と内容、どちらを重視しているのですか?

「就任直後の会見での発言は、今でもそのように考えています。つまり日本は自分達に合った戦い方をするべきだった。メディアが盛り上げたことで対戦国のモチベーションを上げる結果になってしまった。まあひとつの例です。日本はアジアカップ参加国の中で、現在自分の国のリーグ戦を戦っている唯一の国です。アジアカップの直前までということです。従って、十分な時間的な準備の条件がないということです。それは、大きなハンディキャップだとは思いませんか?もしくは他の対戦国に対して失礼だとは思いませんか?いかがですか皆さん?内容か結果ということで言えば、私は結果を重視します。ただしその結果がどんなものかということをここで約束してそれを保障することはできません。
個人的には、日本サッカー協会にとっても、試合の結果よりも内容の方が重要でしかも将来長く戦えるチームができるかどうか、それを重視していると思っております。もちろん両方が伴えば一番いいのですが。サッカー協会として、今回のアジアカップにどんなことを期待するのか。残念ながらそういうことを理解していただいているジャーナリストが多いとは言えないのが現状ではないのでしょうか」

Q:蒸し暑い中での大会だが、具体的にはどういう対策を取るのか?
「残念ながら日本にはサッカーができるような巨大なサウナがありません。ですからある条件で準備するしかありません。来週ベトナムの現地でトレーニングキャンプをやりたいんですけど、それは無理でしょう?ですから今手にしている条件の中でやるしかない。
時間がありませんし、まだ選手が集まっているわけではありませんが、最大限努力はしようと思っています。まず体もそうですがメンタルの準備をいかにするかということが日本国内での課題だと思っております。
どんな条件でもできるというのであれば理想なのですがそういう訳にもいきません。アジアの気候については、私よりも皆さんの方がよくご存知でしょう。また選手によって熱いのに強い選手、そうでもない選手、また違いが出てくると思います。いずれにせよ。日本の選手は多かれ少なかれ、似たような高温多湿の条件でのプレー経験はあるわけです。ですから、頭の中にある種のイメージのビデオカセットがもうすでに入っていて、どういう状況になりそうかという予想と対策が立てることができるのではないかと期待しております」

Q:中田浩二選手と稲本潤一選手を呼んでいないが、その理由を教えてください。
「何をお聞きになりたいのかわかりますよ。しかしサッカー専門のジャーナリストであれば頭の中に回答はあるんじゃないですか?しかし、ひょっとしたらあなたが考えている理由と私の考えている理由が同じではないかもしれません。先日のキリンカップの出来、パフォーマンスが良かった悪かったということではありません。それが理由ではないんです。それ以外の別の理由で決めたんです。
一つはフィジカルコンディションの問題ですね。しかも移籍して新しいクラブに移ったばかりである。新しいクラブでの責任や課題はたくさんあります。もしあなたがその選手のことについてよく知っているのであれば、彼が自分で実際にそういうことを話したそうなんですけど、何を話したかは申し上げる必要がないと思いますが。あなたの通信社で配信された記事だと思います。
もう一人の選手は、次のシーズンの所属先が決まっていない。この秋からの給料をどこからもらうか決めなくてはいけない。そういう選手を代表に呼んで、どういうプレーを期待できるでしょうか?そういう選手に代表がポジションを空けて待っていた方がいいですか?彼の就職活動の為に代表が協力をしようということであれば話は別ですが。個人的には彼の就職先を探してあげたい。しかし代表監督としては違う仕事の責任があるわけです。この答えでご満足いただけましたか?」


Q:怪我から復帰した田中達也選手(浦和)については?
「『グッドラック』と申し上げたいと思います。私の考えはこの名簿に現れていると思います。ただ、彼には未来がある。今回の日本代表の名簿だけではなくて一年近く前の最初の名簿がどうだったか思い出してください。田中達也は入っていましたよね?ただしそこから怪我をして、1試合非常に良いプレーをしたからと言って、また戻れる十分な理由にはなりません。ただ今後も呼ばないということでは決してない。田中達也以外の選手についてもご質問したらいかがですか?」

Q:田島専務理事に質問ですが、先ほどオシム監督が「内容と結果で言ったら結果」とおっしゃいましたけど、ノルマ的なものはサッカー協会としてはどう考えているのか?
A:田島専務理事:「ノルマについては、今までも今回についてもそういうことを決めていることは一切ございません」

Q:前田遼一選手(磐田)が入りましたが、先日の横浜FC戦で(選出の)決断をされたんでしょうか?
「前田選手に関しては、彼以外の選手にはないものを持っているタイプということです。個人的な考えなんですが、まず運動量が非常に多い。他の選手が『俺の方が走っている』と怒っているかもしれませんがよく走る。それから個人技術が優れている。見た目にはそれほど速くは見えませんが、しかしいつの間にか相手にとって危険な地域にいる。それがこれまでの代表には不足したタイプの選手ですから、こちらも注意深く見ていたということです。前田については今のような感想を申し上げましたが、本来は個人の選手の細かいことについて話さなければならないのは、私にとっても選手にとってもよくない場合のほうが多いですね。ですから特にこちらからマイナスの要因について答えなければならない質問については控えていただきたい。まあ、市場でどの野菜が新鮮だという話をしているわけではないのですから。選ばれた選手でも欠点はあるわけですし、選ばれていない選手も先ほど言ったようにわずかな差だったということです。
注意深くこれまでの日本代表やJリーグの試合をフォローしている方であれば、どうして選ばれている・選ばれていないという理由は見当はつくと思います。もしそれでご自分で答えが見つからない方はサッカージャーナリストをお辞めになった方がいいかもしれませんね。私なら辞めます」

Q:田中マルクス闘莉王選手(浦和)について。昨日怪我して入っているということは回復することを期待しているということでしょうか?それともパーソナリティによるものが大きいのでしょうか?念のため教えてください。
「代表チームにもメディカルスタッフがおりまして、選手の状況についてケアをしております。闘莉王はJリーグにとって貴重な選手ですね。特にみなさんにとって貴重じゃないですか?記事を書くネタをいつも提供してくれますから(笑)また闘莉王が怪我した治ったと・・・
(ここでオシム監督の携帯電話が鳴る。困った顔をしながら)すいません、家内です・・・私のことをケアしてくれる人もいるということです(笑)」

Q:アジアカップ2連覇を経験している川口・中村俊・中澤の3人がいるが、今回のチームで期待したいことは?
「経験が豊富だというのは2つ意味がありますね。2回タイトルを取った経験がポジティブに出てくる場合ともう3個目はいらないと考える場合とです。いずれにしろどちらに出るかは、若い選手にとってはレクチャーをしてくれたり、良い模範になるのではないかと期待しております。つまりアジアチャンピオンというのはどういう存在なのか。若い選手にとっては経験のある選手は自分が模範になること、若い選手に経験を伝えることを期待しています。
もうタイトルを取ったからもういいんだとう態度をとるのであれば少し考えを改めてもらわなければいけません。ですから経験のある選手にはチームを引っ張る存在になってもらって、他の選手のモチベーションを高いレベルに引き上げる選手になり、また他の選手を助けてやれるような役割を期待しています。彼らにもしそういう力が残っていればですけど。問題はいいプレーができるかどうかがまず第一です」

以上

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●試合日程(グループB)
日付/対戦カード/開催地
7/9 19:20 日本 vs カタール @ベトナム・My Dinh National Stadium

7/13 22:35 UAE vs 日本 @ベトナム・My Dinh National Stadium

7/16 19:20 ベトナム vs 日本 @ベトナム・My Dinh National Stadium

※表記は日本時間
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