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【第90回天皇杯準決勝 清水 vs G大阪】清水側レポート:攻守にアグレッシブな動きを見せた清水が、3連覇を狙うG大阪に完勝し、自分たちの力を証明。元日決戦に向けて、またひとつ勢いをつかむ。(10.12.30)

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12月29日(水) 第90回天皇杯準決勝
清水 3 - 0 G大阪 (13:06/エコパ/14,179人)
得点者:19' ヨンセン(清水)、28' 兵働昭弘(清水)、61' ヨンセン(清水)
チケット情報天皇杯特集
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☆G大阪側レポートはこちら

「天皇杯で6年間の集大成を見せる」(岡崎慎司)という言葉が、その通りピッチ上で表現されたようなゲーム。フィジカル的にも、ここに来て動きの良さが戻り、清水らしい素晴らしいサッカーで、3連覇を狙うG大阪に完勝した。

立ち上がりから清水は攻守にアグレッシブだった。前から激しく相手ボールにプレッシャーをかけ、奪ったボールは前へ前へと迫力を持って運んでいく。「今日は裏を狙うという意識を持って、みんながよく動いていたし、それで相手のイヤなところイヤなところを突いていたと思う。みんなが難しいことをやらずにシンプルに攻めたことが流れを引き寄せたと思う」(小野伸二)という言葉が、前半の攻撃をよく物語っている。
とくに最近のゲームと違ったのは、クロスまで行くのに時間がかからなかったこと。前線の選手たちがスペースに動いて縦パスを引き出し、後方の選手が手数をかけずにそこにパスを通していく。とくにG大阪のサイドバックの前後のスペースをうまく突いたことが、効率良くクロスまで持っていく形につながった。
先制点も、そんな攻撃から生まれた。19分、高いDFラインでボールを奪ってから小野が素早く右に展開し、外のスペースに開いていた藤本淳吾がドリブルで縦に仕掛ける。そして、タイミングの良いフェイントで左サイドバックの下平匠をかわし、中を見るとヨンセンがファーサイドにプルアウェイしてマークを引きはがしている。そこに藤本が利き足ではない右足で柔らかく正確なクロスを通し、あとはヨンセンが得意のヘディングで押し込むだけだった。
その後も、G大阪に反撃の余地を与えることなく、清水は自分たちのリズムで試合を進める。28分には左から崩して、藤本のクロスをGKが弾いたこぼれ球に兵働昭弘が走り込み、気持ちのこもった左足シュートを豪快にゴールネットに突き刺した。

こうして早い段階で2点のリードを奪った清水は、今度は守備の面で前回の対戦(リーグ最終節、0-3で完敗)の反省を生かし、バイタルエリアのスペースをケアしながらゲームをコントロールしていく。「試合中にもしバイタルを使われ始めたら、ヒョウさん(兵働)に下がってもらって(ボランチを)2枚にする感じでやろうと、試合前から話し合っていた。それがうまくいったから、バイタルに入ったボールもけっこうつぶしにいけた」(本田拓也)という中盤の微調整も見事にはまった。
G大阪が遠藤保仁を欠いたことで、イヤなところを突いてくるパスが少なかったという面もあるが、前回は本田の左右のスペースをうまく使われてしまった部分をきっちりと修正し、なかなかG大阪に攻めの起点を作らせない。そのため、守備に多少意識を回しても、けっしてチーム全体が受け身に回ることなく、DFラインも高く保って主導権を握り続ける。「前半はとくに素晴らしい試合ができた」と長谷川健太監督が振り返った通り、最後までゲームを支配したまま前半45分が終了した。

後半に入っても、その流れは崩れることなく、清水の選手たちは2点を守るのではなく、3点目を取りにいくサッカーを貫いていく。序盤からG大阪ゴールに迫るシーンを多く作り、決定機も少なくとも3回は作ったが、この時間帯はGK藤ヶ谷陽介に阻まれた。
そうしてチャンスを逃し続けると、流れを相手に渡してしまうというケースも多いが、この試合ではそれも見られなかった。後半16分には、中盤で兵働がボールを奪ってカウンターを仕掛け、右に開いた藤本が左足で絶妙なクロスを送る。それに対して今度はDFの前に飛び込んだヨンセンが再びヘッドでゴール右隅に押し込み、決定的な3点目を奪うことに成功する。これで藤本は、すべてサイドから3アシスト。準々決勝・山形戦後に「監督にボロクソに言われたので、結果を出したかった」という悔しさを見事に晴らした。

この試合で清水がもうひとつ良かったのは、その後も受けに回ることがなかったこと。後半24分に小野に代えて伊東輝悦を入れ、伊東と本田の2ボランチにしたが、気持ちの面では全員が前向きの姿勢を維持。球際の厳しさも衰えることなく、ラインを下げることもなかったため、G大阪に攻めのリズムを作らせることがなく、ボールを奪ってからは相変わらずの速い攻撃でG大阪のゴールを脅かしていった。
後半28分に左から突破されて、平井将生のボレーシュートが右ポストに当たるシーンを作られたが、本当に危なかったのはこれひとつだけ。終盤は少し攻められる時間も増えたが、集中力の高い守りで危なげなく守りきり、5大会ぶりの決勝進出を決めた。

チャンスの数を考えると、もっと点差がついてもおかしくないゲームで、前回のリベンジという意味でもおつりが来るほどの完勝劇。“強い清水”を日本中に印象づけた。ただし、決勝戦で見せる鹿島の勝負強さは、間違いなくJ随一のもので、簡単に勝てるはずがないこともわかっている。
それでも「どの選手を見ても力はあるから、それがうまくひとつになって機能すれば、どういう相手でも勝てると思う」(兵働)という事実は、この準決勝で証明できた。あとは、エコパで見せたパフォーマンスを元日の国立でも再現することに集中するだけだ。

以上

2010.12.30 Reported by 前島芳雄
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