★【NON STOP J2】 -J2のススメ- 紹介選手一覧
---------------------------------
5月26日に行われた16節、対水戸戦の63分。交代出場選手としてこの男の名前がアナウンスされると、スタジアムは大きく沸いた。左大腿部肉離れの負傷によりおよそ1ヶ月半もの間、戦列を離脱。頼れる絶対的キャプテンの復帰を、誰もが首を長くして待っていたのである。
この水戸戦を前に財前恵一監督も「(河合)竜二が戻ってきたのは本当に大きい。できることなら、すぐにでも先発で使いたいくらいだけど、再発のリスクを少しでも減らすためにも慎重に使っていきたい」と話しており、残念ながら水戸戦は敗れてしまったものの「やはり竜二がベンチにいるだけで、全然違う」と試合翌日に指揮官は口にしており、その存在の大きさをあらためて実感した様子だった。
河合竜二は97年に西武台高(埼玉県)から浦和入り。高い身体能力を生かしたハードな守備と、広い視野からのパス展開が魅力のDFだった。02年シーズンをもって浦和との契約は満了となるが、その年の末に行われた合同トライアウトで岡田武史監督(当時)の目に止まり、翌年から横浜FMに加入。新天地で持ち味を存分に発揮し優勝に貢献すると、04年の12月に行われたチャンピオンシップではセットプレーから劇的な得点を挙げる活躍でチームを日本一に導いた。横浜FMには7年間在籍し、08年からはキャプテンとして個性派集団をガッチリとまとめ上げていた。
そんな河合が札幌にやってきたのは2011年のこと。移籍初年度ながらもキャプテンを任され、J1昇格を目指すチームを牽引することになる。開幕前のキャンプから、さりげなく多くの選手と対話の場を自然に作り出している姿が非常に印象的だったのを覚えている。そのなかで、内村圭宏は当時をこう振り返る。「竜二さんに言われたのは、『思ったことがあったら、相手が年上、年下に関係なくドンドン言って欲しい。その後のフォローは全部オレがやるから』ということ。本当に頼もしい人が来てくれたと思いましたね」。
また、この年の秋にはJ1昇格争いの最中、第32節アウェイの鳥取戦に敗れて痛恨の3連敗を喫してしまったことがあった。夕方に試合が終わり、その後は鳥取市内のホテルで夕食をとるという流れになっていたのだが、キャプテンである河合が強化部、監督にかけあって夕食をフリーにしてもらい、選手だけで外食にでかけ、気分転換さらには選手間での熱い話し合いを行い、次節の徳島戦での快勝につなげている。
残念ながら念願のJ1で戦った昨シーズンは最下位でJ2降格の憂き目となり、オフには予算面での事情などから移籍を余儀なくされた主力が複数いた。だが、そんななかでも河合は「移籍は少しも考えなかった。降格させた責任があるから」とキッパリ。そして「同じような気持ちながらも移籍せざるを得なかった選手がいるわけだから、ソイツらのためにももう一度、札幌をJ1に上げたい。それがチームに残った人間が果たすべき義務」とも強く発した。
発せられる言葉にはいつだって強い責任が込められている。まさに生まれながらのキャプテン。河合という男がいる限りは、札幌の闘争心は少しも衰えない。
以上
2013.06.01 Reported by 斉藤宏則
J’s GOALニュース
一覧へ- 国立20240616
- bluelock2024
- GW2024
- THE国立DAY
- 2024 明治安田Jリーグ フライデーナイトJリーグ
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグ 2023-24
- AFC U23アジアカップ カタール2024
- はじめてのJリーグ
- seasonreview2023
- シーズン移行の検討
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2023 移籍情報
- 大会概要まとめ
- 2024Jユースカップ
- シャレン
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE
テレビ放送
一覧へ明治安田J1リーグ 第11節
2024年5月3日(金)19:00 Kick off