本文へ移動

今日の試合速報

オフィシャルニュース

一覧へ

2003年Jリーグ チェアマン総括(03.12.24)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2003年Jリーグ チェアマン総括

◆J1
1stステージは混戦の中で優勝を勝ち取り、2ndステージも、ジュビロ磐田、鹿島アントラーズ、ジェフユナイテッド市原との大接戦の末に、昨年の磐田に続き、今年は横浜F・マリノスがJリーグ1st、2nd両ステージを制覇して年間チャンピオンとなった。同クラブを年間優勝に導き、若手選手のレベルアップに素晴らしい指導力を見せた岡田武史監督の手腕を高く評価したい。また、最終節のロスタイムで涙を呑んだが、常勝チームである磐田、鹿島もシーズンを通じて素晴らしい戦いを見せてくれたと思う。
今季、躍進著しかったのは市原だろう。オシム監督は、サッカーの基本である、走力、スピードを追求し、最後までゴールを狙う強い姿勢を選手に植えつけた。常に勝利を意識した戦いを展開、特に勝ちにいくための終盤の攻防は、今シーズンを通して市原の最大の魅力だったと思う。そのほか、チーム力、観客動員ともに着実に力をつけているFC東京、ヤマザキナビスコカップで初優勝を飾った浦和レッズなどの活躍にも目を見張るものがあった。
また、今年は若手選手の活躍も顕著だった。1993年にJリーグが開幕した当時は、オリンピック世代の若手がJリーグのスターティングメンバーに名を連ねるという現象はなかったが、今年は多くのチームでメンバーが様変わりした。来年のアテネオリンピック、FIFAワールドカップ予選などでの活躍も大いに期待できる。
一方、Jリーグ屈指の人気を誇るベガルタ仙台が降格、また、今年の天皇杯で優勝を飾った京都パープルサンガの降格も、関西サッカーに活気をもたらす存在になると期待していただけに残念といわざるを得ない。ファン・サポーターの皆さんには変わらぬご声援をお願いしたい。
 
◆J2
J2では何といってもアルビレックス新潟の躍進だろう。Jリーグ参入後、地道な活動でファンを増やして、ついに年間観客数66万人を突破、Jリーグトップの観客動員を上げ、その力強い応援を得てJ1昇格を果たした。池田弘社長の経営手腕はもちろん、ファンにとって魅力ある試合を提供した反町康治監督の指導方針、選手指導、チームづくりにも敬意を表したい。
1年でJ1復帰を果たしたサンフレッチェ広島も、Jリーグ発足当時から育成に取り組んできており、若手の成長が今後も楽しみだ。また、経営が心配されたヴァンフォーレ甲府や水戸ホーリーホックもまずまずの結果を出しており、来季も引き続き、がんばってほしい。
全体的にJ2もレベルアップしている。チーム力の差が縮まったこと、観客数の拡大によって選手のモチベーションも上がり、白熱したゲームが展開したことが特長として挙げられる。また、J2リーグ戦の場合、44試合という長期間の開催ではあるが、コンスタントに2週間に1回のホームゲームが開催されるので、ファン・サポーターを引きつけやすいリズムをつくっているのではないかと思う。
 
◆延長Vゴール廃止の影響
今シーズンの特長は何といっても延長Vゴール廃止によって、優勝争い、残留争い、昇格争いが激化したことだろう。優勝争いは、1stステージが3チームによる激戦となり、2ndステージは4チームによる争いが最終節までもつれ込んだ。しかもロスタイムに入って二転三転し、かつてない劇的なクライマックスとなった。
全体のレベルアップには、底辺やファンの拡大も重要な要素で、一朝一夕に図れるものではないが、引き分けの導入によって白熱した試合が増え、レベルが向上する素地ができた。来年も、少なくても4〜5チームが優勝を争う展開になるといいと思っている。
一方、課題もある。上位争いや残留争いによって激しいゲームが増えたことは、審判員にとって難しい試合が増えたことでもある。Jリーグ対応セクションによって改革が進んでおり、有能な審判員が出てきたが、J1、J2ともに熾烈な戦いが増えている中、激しい試合でも安定したレフェリングができる審判員が増えてほしいと思っている。
 
◆観客動員の増加
今年はワールドカップ後ということで、サッカーに食傷気味になって観客が減少するのではないかと危惧されたが、今年は昨年よりも若干試合数が少なかったにもかかわらず、全公式試合の合計が6,797,035人と、Jリーグ始まって以来、最多の総観客動員数を達成した。
リーグ戦ではJ1が合計4,164,229人で1試合平均は17,351人、J2も合計2,084,185人で1試合平均7,895人と、J1、J2ともに1試合平均は昨年よりも1,000人ほど増加。また、横浜FMが1stステージ最終節で今年最多の59,728人を、J2では新潟がJ2最終節で42,223人の入場者数をマークした。
この要因としては、土日、祝日でリーグ戦が開催でき、また引き分け導入によって勝点差が縮まって熾烈な上位争いが展開されたことなどが挙げられる。
大勢の観客で沸きあがるスタジアムは選手のモチベーションを上げ、よりエキサイティングな試合へとつながる。来シーズンにおいても大勢のファン・サポーターのご声援を受けながら、白熱した試合をお見せしたいと思っている。

以上
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
サッカーのポジション解説
サッカーの試合時間・タイムルール
インテンシティ
オフサイド
ビルドアップ

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第17節
2024年6月1日(土)19:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/05/30(木) 12:00 Jリーグ審判レポート(シンレポ!)ホイッスル #3 「VARとのやり取りを公開!ハンドの判定を徹底解説!」