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2018年度 第2回Jリーグ理事会後定時会見 会見録について

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2018年3月1日(木) 16:56

2018年度 第2回Jリーグ理事会後定時会見 会見録について

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2018年度 第2回Jリーグ理事会後定時会見 会見録について
2018年度 第2回Jリーグ理事会後定時会見 会見録について

2018年度 第2回Jリーグ理事会 定時会見録

2018年2月27日(火)
場所:JFAハウス
登壇:Jリーグ チェアマン 村井 満


《決議事項》
1.理事・監事、特任理事内定の件
正式には3月27日開催の2018年度第一回社員総会をもって決議し、その後の理事会にて各役職を決議する運びとなります。メンバーに関してはチェアマンの村井よりご説明させていただきます。

2.表彰各賞、表彰決定方法の一部見直しの件
リーグ戦を優勝したクラブの監督を表彰する「優勝監督賞」について、これまでJ1が対象だったが
J2・J3にも新設しました。チームマネジメント等において優れた手腕を発揮した監督を表彰する「優勝監督賞」とあわせてシーズン終了後に表彰いたします。
関連プレスリリース https://www.jleague.jp/release/post-52674/

3.選手への功労金制度新設の件
引退した選手の実績に応じて功労金を支払う「功労金制度」を新設することを決定しました。これまで、500試合出場の選手に対して功労者選手賞を設定していましたが、加えて300試合、400試合、500試合以上の出場選手に対してそれぞれ功労金を支給します。金額は500試合以上は300万円、400試合以上は200万円、300試合以上は100万円としています。
出場について、J1を1.0試合、J2を0.9試合、J3を0.8試合として換算します。例えば、J1で500試合出場の場合は功労金が300万円となります。
対象試合はJ1、J2、J3各リーグ戦、リーグカップ戦、(Jリーグ規約第40条に定める)その他のJリーグ公式試合としております。
関連プレスリリース https://www.jleague.jp/release/post-52679/

4.2018JリーグU―14大会概要の件
2018JリーグU―14が開幕いたします。3月から12月までの期間で実施されます。昨年の69チームから2チーム増え、合計71チームが参加します(クラブによっては複数のチームが出場)。またJクラブ以外のタウンチームも参加します。詳細はプレスリリースをご覧ください。
関連プレスリリース https://www.jleague.jp/release/post-52671/

5.ホームタウン追加の件(相模原)
SC相模原のホームタウンに座間市の追加を承認しました。今後は相模原市と座間市の2市をホームタウンとして活動していくことを承認しております。
関連プレスリリース https://www.jleague.jp/release/post-52690/

《報告事項》
1.ハイブリッド芝実証実験の件(大分・大分銀行ドーム)
大分トリニータのホームスタジアムである大分銀行ドームのハイブリッド芝(※)の実証実験を承認しました。大分銀行ドームの実証実験開始はJリーグとしては4例目となります。大分銀行ドームの他、ノエビアスタジアム神戸で正式に導入済みで、日産スタジアムは実証実験中です。埼玉スタジアム2002は今月から実証実験を開始します。
(※ハイブリット芝とは:ピッチ全体が天然芝と5%の人工芝を組み合わせたもの。Jリーグは2017年1月に規約を改定し、これまで天然芝に限っていた基準に「Jリーグが認めたハイブリット芝」を加えた。これにより芝の耐久性の向上、ひいては施設の稼働率の向上が見込まれる)

2.後援名義申請の件
①アイデムカップ2018 フットサル大会
アイデムカップ2018 フットサル大会を後援いたします。Jリーグのトップパートナーであるアイデム様が主催するフットサル大会を後援いたします。大会概要はプレスリリースのとおりです。

②第32回全国少年少女草サッカー大会
第32回全国少年少女草サッカー大会を本年も後援いたします。8月の夏休みに開催されます小学生(少年少女)の大会となります。

③朝日新聞サッカースクール
朝日新聞サッカースクールを後援いたします。こちらも例年、朝日新聞様と一緒になって開催し、4月〜12月に全国各地で約55回の開催を予定しております。

〔村井チェアマンのコメント〕
Jリーグは今年、25周年の節目の年となります。先日開幕しましたが、平日の金曜日開幕は初めてでした。今回は一つのチャレンジではありましたが、クラブはじめ関係者の尽力で開幕しました。報道関係者の皆様もありがとうございます。
2月度の理事会の報告のうち、私の方からは、決議事項「1.理事・監事・特任理事内定の件」について改めてご説明させていただきます。

関連プレスリリース
https://www.jleague.jp/release/post-52692/

本日、2018シーズン以降の、新たな理事・監事・特任理事候補者について決議いたしました。3月27日の第1回社員総会およびその後の理事会に付議ののち正式決定となります。詳しくは、プレスリリースの「3.理事・監事、特任理事 内定一覧」をご覧ください。チェアマンに私、村井満、副理事長として原博実が留任いたします。これより新任候補者を中心にご説明申し上げます。

専務理事(新任)木村正明氏について
専務理事としてファジアーノ岡山から木村正明氏をお呼びすることにしております。木村氏のこれまでのご功績は周知のとおりで、Jクラブのファジアーノ岡山をゼロから立ち上げられました。地域リーグから挑戦し2009年にJリーグ入会を果たされて以来、クラブは地域クラブの模範となる存在になっています。Jリーグは毎年、スタジアム観戦者調査の一環で、J1、J2を対象に来場者顧客満足度を「総合満足度調査」としてランキングを出していますが、ファジアーノ岡山は2009年にJリーグ入会を果たしたあと、2011年から17年までの7年間のうち6年間が第1位になっています。お客様に対するサービス、満足度をゼロから築いた方です。Jリーグは元専務理事の中野幸夫氏のあと、クラブの経営経験の豊富な方が常勤理事ではいませんでした。クラブの経営手腕をおもちである方、そして、元常務理事の中西大介氏が退任したあと、マーケティング・事業領域の見識のある方をずっと探しておりました。マーケティングにおいてB to BやB to Cという言葉がありますが、木村氏は個人顧客に対する事業活動のみならず、B to Bの領域にも大変見識の深い方です。これらの点から今回、専務理事に招聘することになりました。クラブの社長はご退任され、筆頭株主の立場は降りられ、株式譲渡の申請が理事会に起案されることとなると思います。そうした手続きを経てJリーグに身を投じていただけることとなりました。

常勤理事(退任)木下由美子氏について
木下理事には2年間、常勤理事としてご貢献いただきました。木下理事はアメリカでの生活が十数年におよび、国際外交や各国間との連携強化のための交渉が木下理事の天職だと思っておりました。ご本人と話をし、今後はチェアマンのいわゆる全権大使として、主にはアジア提携9カ国での関係構築に力を注いでいただこうと考えています。
Jリーグは国際戦略を推し進め、タイやベトナムなどで関係が構築され始めていますが、他の国々に関してはマンパワーが追いつかずに関係性を深めるまでには至っていません。
そうした意味でも、アジア提携9カ国の各国協会やリーグのトップと日本との橋渡しを、木下理事にお願いすることで合意しております。業務の性格上、海外を飛び回る生活となりますので、理事ではなく、本人とのプロフェッショナル契約を前提に、全権大使の役で、今後のアジアの海外戦略の中核をなす実働部隊として引き続きJリーグに貢献いただくことになります。
Jリーグは理念に国際交流や国際親善を謳っています。今、バヌアツなどサッカーの発展途上地域にユニフォームを届けたり、マーケティングの面に寄りがちなアジア外交ですが、今後は社会貢献も含めて木下氏の役割だと考えております。

常勤理事(新任)米田惠美氏について
米田氏を新たに常勤理事として迎えることになっております。慶応義塾大学在学中に公認会計士資格を取得され、卒業前に新日本監査法人(現新日本有限責任監査法人/以下新日本)に入られ、卒業後も新日本で活躍されました。会計士の活動だけではなく、公認会計士を束ねる日本公認会計士協会の青年部の部長を務められ、数多くいる若手の会計士の教育指導係も担われてこられました。会計のプロでありながら、自ら発達心理学や人間の成長を深く掘り下げて保育士の資格を取られたり、組織と働く人の関係をよりよいものにしていくために株式会社知惠屋(屋号【ちゑや】)という会社を共同設立され、組織風土改革を核に様々な企業向けサービスを行っています。
米田氏とは、2017年4月にフェロー契約でJリーグの仕事に携わっていただいており、大きな激動に見舞われる中で、Jリーグの風土改革や職場の健全化をはかり、チェアマンをはじめ経営の意思決定が適切に行われているか、またそれらがしっかりと実現に至っているか、PDCAを回しているか、外からの視点で私自身や組織をストレッチしてくれました。年齢は非常に若いのですが、Jリーグのグループの18名の役員に向けたセッションを毎週2時間、20回以上を開催し、企画から実行、ファシリテーションまで一手に米田氏が引き受けてくれています。実際に一緒に仕事をしてみて、能力や見識を評価しました。性別や年齢には関係なく、実力本位で起用しました。

常勤理事の役割について
これにより、Jリーグ常勤理事が4名となります。私とともにJリーグの運営を担っていく3名の各人の役割分担ですが、原副理事長がフットボール領域を担います。特に、フットボール先進国に対し相対的に水準向上を図るべく、育成を含めた日本のサッカー界の発展に対して、引き続き原副理事長が指揮を執ります。
米田氏には、社会とJリーグの連係強化を担っていただきます。Jリーグは理念に地域密着を謳い25年が経ちましたが、ここでもう一歩深めて、地域社会の課題をJリーグが一緒に向き合い、解決していくというところまでの、具体的なアクションプランを描いていくのが米田氏となります。
フットボールの水準向上と社会連携の両輪を回すことを成功させるには、一定程度の財務や事業的な裏付けが必要になります。ここを木村氏が担当していただくことを想定しています。

Jクラブ選出理事について
下川浩之氏、竹原稔氏、塚野真樹氏、沼田邦郎氏、野々村芳和氏、淵田敬三氏、眞壁潔氏が、Jクラブ選出の理事となります。共通しているポイントはいくつかあり、全員が実行委員の在任4年以上務められています。Jリーグ54クラブの実行委員になられて3年未満の方が多数を占めます。理事会における発言や知見、見識の各クラブへの影響力を考えますと、クラブ選出理事には十分な経験をお持ちであることが求められますが、前述の7名の方は、任期が長いだけではなく、クラブ経営において一定の改革や進歩、進化を遂げているか、そういう観点で選出しております。以下は具体的な人選です。

J1からは、4名を候補者として選出しています。
野々村氏、淵田氏、眞壁氏は留任、竹原氏は新任です。竹原氏は在任期間も長く、今回の金曜開催もアグレッシブに挑戦されました。ホームタウンの鳥栖市は定住人口では54クラブの中でも最も少ない部類に入りますが、ご在任の約7年間に渡ってJ1を維持しており、マネジメント能力を共有いただきたい点が多々ありました。そうした観点で選任いたしました。

J2からは、下川氏、沼田氏を新任として候補者に選任しました。
下川氏について、FC町田ゼルビアはJ3発足前にJFLに降格することもありましたが、J2、J3、
JFLと、難局も含めてクラブ経営をご経験されてこられ、現在はJ2まで押し上げ地域に根ざしたクラブになりつつあるという点でも、下川氏の手腕が大きいと思います。水戸ホーリーホックの沼田氏は、有名なところではグエン・コン・フオン選手を獲得し、クラブ間のみならず、ベトナムと水戸市の交流を深め、茨城空港にベトナム航空の直行便運行を実現した実績があります。最近では全54クラブの実行委員会を新設のクラブハウスで開く予定にしております。と言いますのは、Jリーグで初めての、廃校を利用した(町営施設と複合の)クラブハウスで、プール、体育館、天然芝2面と素晴らしい設備が新たなクラブの拠点となるわけですが、地域との信頼関係があってこその結実だと思っています。今後、日本の地方クラブの目指す姿として、使わなくなった公共施設の利用や地域との交流の観点でも、ここに学ぶものが多いと判断しアサインしております。

J3からは、塚野氏が留任し、以上の7名がクラブを代表する理事となります。
木村氏をあわせると、8名のクラブ経営経験の豊富な方々が今後の理事メンバー候補者となります。
 
社外理事について
並木裕太氏、為末大氏、藤沢久美氏、山本浩氏
社外理事枠6名のところ、この度の候補者選出は4名に留めております。2名分は、今後ビジョン策定の議論を深めていく中で、ボードメンバーに必要な能力を見極めて補充しうる枠として確保しました。まずはその点を申し添えます。

為末氏は、スポーツ界では論客として様々なメディアでオピニオンリーダーとして発信されております。陸上のスプリント系では初の世界大会でのメダルを取られている方で、オリンピックも3大会連続で出場されています。これまでも有識者の会合や懇談の場などで親しくコミュニケーションをさせていただいていますが、スポーツ界だけではなく、日本社会をどうしていくのか、人格形成や人材育成をどのようにとらえていくのかといった点でも大変深い見識をお持ちで、私も多くを学ばせていただいておりました。今回、社外理事としてお迎えしたいと思います。

藤沢氏は、国内外を対象とした資産運用会社を経て、日本初の投資信託評価会社を起業されています。代表を務められたのち、Standard & Poor's社に会社を売却するなど、財務のプロフェッショナルです。今後、Jリーグがスタジアム建設を推進していく中で、プロジェクトファイナンスや行政との連携におけるスキーム構築等が非常に重要な要素となっていくなか、財務系の知見の高い方を探しておりました。2007年には世界経済フォーラムのヤンググローバル・リーダーに選出されたほか、NHK教育テレビの番組「21世紀ビジネス塾」でコメンテーターを務められています。記憶に新しいところでは、日本版のダボス会議と呼ばれる2016年文部科学省主催の「スポーツ文化ワールドフォーラム」の準備室のリーダーとして、国際オリンピック委員会はじめ世界のスポーツ界のトップの方々をはじめ7,500名という大規模な人数を集めた国際フォーラムを開催され、その模様を私も聴講者として目撃しておりました。今後、藤沢氏には、先ほど申し上げたスタジアム事業に加えて、行政に対する向き合いをはじめとする公共性の高い事業に関してのサポートを中心にお願いしたいと思っています。

並木氏は、プロフィールを見ていただくと、マッキンゼー・アンド・カンパニーの最年少役員を務められ、経済系の世界トップ校といわれるアメリカのペンシルバニア大学ウォートン校で学ばれたのち、株式会社フィールドマネージメントを立ち上げ、コンサルティング事業を通じてスポーツ分野に関する情報収集を非常に深く丁寧にされていました。湘南ベルマーレの取締役を務められクラブ経営の知見も豊富にお持ちのため、Jリーグの非常勤理事として迎えておりました。このたびの改選では、並木氏の役職の部分に「業務執行理事(非常勤)」と記載しています。
この点を補足しますと、常任理事の4名、村井、原、木村、米田ですべての業務をカバーすることは難しいため、非常勤理事の方にもスポットで契約を発注して、業務を執行いただけるようにと規定を改定していきます。
並木氏に関しては、常勤勤務ではありませんが、業務執行理事として、マーケティング関係の業務執行を部分的にお願いし、木村氏にレポートいただいたりといった連携をお願いしていくことになります。規定の改定は、総会での決議事項となります。

監事について
大塚則子氏、山崎忠史氏
大塚氏は留任となります。味村氏が一定程度長く務められていたため、今回退任され、新たに山崎氏にお願いしました。大塚氏が会計のプロフェッショナルですので、もう1人は知的所有権、つまりライツのプロフェッショナルの方にお願いしたいと考えていました。山崎氏は現在、株式会社Property Innovation Consultingの代表をされ、知的所有権のプロフェッショナルです。
Jリーグが保有するライツを、例えばJリーグホールディングスに委託して価値を大きく向上させ再販するといった際に、公益法人やホールディングスの知財管理が大変重要となります。そうした背景から、会計のプロの大塚氏と、知財のプロの山崎氏という体制で、我々の監査、監事をお願いしていきます。

特任理事について
小西孝生氏、佐伯夕利子氏、外山晋吾氏、馬場渉氏、福西崇史氏
議決権はありませんが、理事会に出席いただき、議論に参加いただく5名の方に、特任理事をお願いしています。特任理事については上限5名のうち5名とも今回候補者として選任しています。

小西氏は、株式会社Jリーグホールディングスの代表取締役社長ですので、我々と非常に近い利害関係があるため、議決権を持たない立場でボードメンバーに入っていただいています。
佐伯氏は、現在スペイン1部のビジャレアルのレディースのトップチームの監督をされていますが、プロフィールを見ていただくとわかる通り、男子チームの育成世代の監督、コーチ、またの女子チームのトップの監督を務め、現在もスペインに身を置きながら、選手育成、強化のプロフェッショナルとしてご活躍中です。今後、Jリーグとして、原副理事長が指揮を執るフットボールの、特に選手育成の分野が大きな鍵となりますが、佐伯氏には海外の知見をJリーグにもたらしていただくことになります。さらに、女子サッカーの普及は、JFAだけでなくJリーグにとっても極めて重要なテーマです。そのあたりの知見もいただければと考えております。

外山氏は、株式会社トラストテックにおいて欧州事業を担われています。ロンドンに身を置いて業務をされている方です。外山氏には、主にDAZN関連を中心にマネジメントしていただきます。ロンドンにあるDAZN(ダゾーン)のオフィスに一定程度勤務していただいて、我々に対するカウンターパートナーとして、時差や言語的な障壁なく、ジェームズ・ラシュトンCEOをはじめDAZN関係者とコミュニケーションを取れる方がいることは、Jリーグのステークホルダーに対する重要なマネジメントに資すると考えております。外山氏は株式会社エディオンの経営に携わられていたことで、サンフレッチェ広島のマネジメントのご経験もあります。また一時期、私とはアジア事業を共にしてきた経験があるため、人となりもよく知っています。

馬場氏、福西氏は留任です。佐伯氏からは育成や女子サッカーの普及に関する知見を、福西氏には男子の強化に対する知見をいただきながらお願いすることになります。

総括
最後に人事の意図を整理してご説明申し上げます。木村氏の起用に象徴されるように、このたびの候補者選任においては、クラブ経験を重視しました。クラブからの選出理事には、非常に経験豊富な方、木村氏も交えて、現場と理事会が遊離せずに非常に深い関係を築けるような布陣にしたつもりです。

そして、グローバル。木下理事がアジアとのリレーションの中軸を担い、アジアのフォーメーションを固めました。さらにロンドンに身を置く外山氏がDAZNと連携しながら、特にイギリス系の情報を、佐伯氏がスペインからの発信を、そして山本氏がドイツのライプツィヒに常駐されていますので、ドイツから参加されます。さらに、馬場氏はアメリカにベースを置かれているので、アメリカからの情報を伝えていただきます。こうして、伝聞情報ではなく、皆様から直に情報を伝達していただく、グローバルの視点も大変重視した布陣となっています。

社外理事に関しては、有森氏、小宮山氏、原田氏、村松氏が退任されますが、各人とも非常にアグレッシブに理事会の議論に参加いただきました。就任されたタイミングで、社外理事は2期4年と最初に申し上げており、一人の人が長く務めるのではなく、オピニオンリーダーの方々がどんどん社会に出ていただいて、Jリーグの内側で議論したことを発信してほしいということをお願いし、理事としての資質は問題のない方々でしたが今回ご退任となります。為末氏、藤沢氏を新たにお招きしたことで、社外理事の流動性を保ち、Jリーグの発展につなげていきたいと考えた次第です。

特任理事であった池田純氏は、梅澤高明氏、富山和彦氏、夏野剛氏、西内啓氏、堀江貴文氏と同様に、Jリーグアドバイザーという形でアサインをしています。直接、私とやりとりをしていただきながら、レポートラインとしては私と直結した立場で引き続き関わっていただくことをお願いしたいと考えています。池田氏はプロ野球での実績があり、能力が非常に高い方です。直接やりとりさせていただきたいという話をいたし、ご本人にも快く受け入れていただきました。これらの内容で改めて理事会に諮りたいと考えています。

〔村井チェアマンより説明〕
理事会の定員は20名ですが、うちJFAから3名の理事が選出される予定です。先ほどご紹介の15名と、JFAからの3名を加え合計18名となります。定員20名の内2名空きが生じることになりますが、その理由は先に述べた通りです。JFA側の3名はJFAの決議プロセスも関係するため本日の時点では発表しておりません。

〔質疑応答〕
Q: 木村氏がファジアーノ岡山の社長を退任されるのはいつか。またいつから専務理事に着任されるのか。また、どの様な経緯で交渉されたのか。最初の木村氏の反応をお聞かせください。

A村井チェアマン
本件は候補者選任ですので、正式には3月27日の総会決議事項になりますので、それより前には、木村氏は筆頭株主を終えて代表を退任されることになります。これは岡山サイドのスケジュールの中で決まっていくことだと思います。
彼の反応については、私の中で、彼にどうしても来てほしい想いがあったため、「頼む」と伝えたところ、最初は驚かれていましたが「少し時間をください。明日の昼までに」という答えをいただき、普通でしたら1週間、2週間と間を空けるところだと思いますが、集中的に翌日までに考え抜く、という方でした。そのあと「丁寧に対応しなければいけない顧客がいる」ということで連絡をいただき、数日間かけて動かれていたご様子でした。私は(リーグ経営を担うには)自身の経験のバランスが悪い人間だと思っております。原副理事長に十分に補完してもらっているものの、現場の空気がわかっていない人間だと認識しています。木村氏はそういったことからも、どうしても来ていただきたいという思いが強く、とにかく、縦に首を振るまで動かない、やりとりの中でそういうところを感じていただいたのではないかと思います。最初は本当にびっくりされていましたし、私が想像するに、非常に速い意思決定をしてくださったと思われます。私が最初に伝えたのは1週間から2週間前だと思います。私自身も続投するか直近までわかりませんでしたし、続投することを覚悟した時に、リーグの将来についてどういう絵を描こうかと、そこから考え始め、彼の必要性を感じ、交渉し始めました。
Jリーグより補足
1月30日の理事会決議をもってチェアマンが内定しました。候補者選考委員会はその少し前に実施しました。
村井チェアマン
そうした経緯もあって、2月に入ってから布陣を考えはじめ、2月の第1週か第2週でしょうか。まだ10日程度しか経っておりません。


Q: 木下理事について、プロフェッショナル契約という言葉がありましたが、今後の肩書はどのようなものになるのか。木村さん、米田さんの職域について、この辺りをもう一度教えてほしい。

A村井チェアマン
木下さんについて正式名称は未決定ですが、日本語のイメージでは「Jリーグチェアマン全権特任大使」、つまり私の名代として各国と関係構築をしていただくことを想定しています。さらに国際交流に関わる政府機関などと連携いただくことになると思いますし、提携国以外にも、バヌアツなどへユニフォームを届けるような活動もしているので、フィールドは提携国を中心とした幅広く世界、ということになると思います。政府機関と、社会貢献に関連する活動も担っていただきます。一方、ビジネスの部分、例えば海外放映権交渉やクラブと連動する事業系の分野は事業会社のJリーグマーケティングの海外事業部が主に担うことになります。木下氏を軸に各国との関係構築を主たる業務とし、事業会社がビジネスの分野を担うという役割です。

米田氏と木村氏の役割ですが、並列で先も述べたとおり、フットボール関連分野は原副理事長、社会連携や地域密着のセカンドステージにあたるところを米田氏、それらの裏付けを獲得していく事業・ビジネスの分野を木村氏が担っていくイメージになります。
そして、私を含めた4人を横断する共通テーマが多々あります。内閣でいう官房長官にあたるもの、横の連携を図り、投資の優先順位や資源配分の決定といった横断機能や、より良い組織にしていくための組織開発は米田氏が担っていきます。バックオフィスは、木村氏と米田氏がシェアすることを想定していますが、詳細の役割分担は、正式に決議されたあとでこれから調整することとなります。

Q: ・社会連携に関して、ホームタウン活動の在り方を昨年から検討部会でチェアマンの肝入りで座長として進めてこられたが、その座長の役割や、専門部会長も米田さんにお預けするお考えなのか。
・チェアマンが就任されてから放映権の扱いやECなどリーグとクラブの役割分担、分業、業務負担の効率化、デジタル面でワークシェアをしていく作り変えをされてきましたが、新しい布陣で加速させていく狙いはお持ちか。

A村井チェアマン
社会連携については、(17年に始動した)社会連携検討部会も全ての回で米田氏が中核メンバーとして携わってこられました。この延長線上で部会として活動するか、常設の組織として活動していくのかはこれから決めていきます。ホームタウン活動は、クラブが主体となって推進してきたもので、延べでいうと(年間)17,000回以上もクラブが献身的な活動をしています。それらを一度集めて分類し、ブラッシュアップすると、ノウハウの共有化ができる可能性があります。社会連携のプラットフォームを構築していくことも視野に、この分野はリーグとしての改善余地が大きいため、米田氏が直接担当することになります。部会にするのか、常設としての組織化をするか、これから検討することになります。
放映権やデジタル関連について。放映権等の交渉は私と木村氏を軸に進めていくことになると思います。新たな放映権の販売、特に今後、海外放映権の更新を控えていますが、こうしたことは木村氏に主たる担当としてお願いしたいと考えています。一方デジタル関連については、基本設計そのものの、大きな方針は公益のJリーグの理事会で承認を済ませていますので、鋭意Jリーグデジタルという事業会社で共通プラットフォームの開発を進めていますので、方針変更をする際は、公益がすることもありますが、事業会社を中心に、スピーディーに小西氏を中心に動かしていくことになります。

Q: 放映権やデジタル領域以外に、リーグとクラブの業務負担を変えていくこともあるのでしょうか。

A村井チェアマン
これから、木村氏を中心にプロジェクトを動かしていくことになると思いますが、25年間久しく大きな変更がなかったマーチャンダイジング(MD)やグッズ販売は非常に大きな伸びしろのある領域だと思っております。販売については実際はクラブが行う部分もあれば、JリーグのECプラットフォームでの販売、例えば川崎フロンターレが優勝した際の桶等もそこで爆発的に売り上げましたが、MD等の進化を木村氏にお願いし、クラブとの協働作業として進めていくことも考えています。

Q: 議題から外れますが、富士ゼロックススーパーカップの視聴率が低かった一方で、初めての金曜の開幕戦のDAZNの視聴数は多かったと聞いています。これをどのように受け止められていて、今後どのような分析、解明を考えていらっしゃるか。私見の範囲でかまわないので教えてください。

A村井チェアマン
富士ゼロックススーパーカップは我々が想定したレンジに入るくらいの入場者数でした。一方でテレビ視聴率は非常に厳しかったというフィードバックを受けており、私自身、因果関係や原因解明の途中です。関係する皆さまと、方向性の議論を深めていかなくてはならないと考えています。金曜日開催は、確たる完全な見通しがあって実施したわけではありません。しかし、従前の延長線上ではなくて、新たなお客様にもご来場いただきたいということでチャレンジしました。
DAZNによるライブ配信は、ユーザーとサーバーがつながっているため、視聴者が何をどのくらい視聴したのかが克明にわかります。昨シーズンは1,000試合を超える試合を配信しましたが、今回の開幕戦は、数については未発表でございますが、昨年の全試合を超える視聴数と聞いています。
昨年からの視聴数のベスト10を並べると、今シーズンの開幕第1節に配信した試合が6試合入ります。昨年のJ1第34節、J2第42節分を塗り替える数字だったと聞いております。当然、単純な比較はできないですが、DAZNでライブ視聴される方が増えているということ、試合を一定程度分散することで、全部が重なるとみられなくなるという状態が緩和され、多くの試合をライブ視聴していただけたことに関しては、金曜日に開催した一つの効果だと考えています。
DAZNの視聴実数は非公開ですが、私が最も重要視していることは、新たな観戦層が来ていただけるかということです。こまめにアクションしクイックにリサーチしていきます。
明治安田生命J1リーグ開幕戦のサガン鳥栖vsヴィッセル神戸戦ではアンケート調査を実施中で、まだ母数は200~300人程度ですが、これまでの観戦回数が、ゼロ~2回と回答された方一定程度いらっしゃいました。曜日について聞いたところ、「金曜日がありがたい。土日は他の用事に使いたい」という方々も、確かにいるという仮説が、ある程度裏付けられました。
当日は、ハーフタイムのコンサートなど、色々な演出イベントがありました。そういったものに関心を持って視聴・来場された方がいらっしゃったのかもしれませんが、そういう方々にも観戦のきかっけをつくることで、新たにJリーグに興味を持っていただければよいのではないかと思います。

Q:為末さんとチェアマンはいつからどのような接点があり、彼に対してどのような期待をされているかお聞かせください。

A村井チェアマン
為末さんが登壇されるパネルディスカッションや講演などを拝聴しておりました。3~4年も前のことだと思います。私は彼のことを良く知っていました。為末さんも、私が登壇するパネルディスカッションに来ていただいたこともあります。非公式には数年間コミュニケーションしています。しかし、じっくり一緒に仕事をするという経験はこれまでありませんでした。
Jリーグはスポーツ界に門戸を広げたスポーツヒューマンキャピタルという経営人材の育成の場を作ってきましたが、サッカーに閉じずに、また、為末さんも陸上に閉じることはないと思いますので、彼に期待することとしては、サッカーという一つの狭いカテゴリーではなく、スポーツが社会に何ができるのか、社会連携に関する発信に期待したいと思っています。

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