新しい年が明け、サッカーとスポーツを愛する皆さまに、ごあいさつを申し上げます。そして、東日本大震災におきまして、被災された皆さま、ご家族の皆さまには、あらためてお見舞い申し上げます。
Ｊリーグは今年、新たにＦＣ町田ゼルビアと松本山雅ＦＣの2クラブを迎え、Ｊ１とＪ２を合わせて40クラブ体制という、現行の2部制としては完成形のクラブ数となってシーズンをスタートします。1993年に10クラブでスタートしたＪリーグは、今や29都道府県にＪクラブが存在するまでに発展しました。現在も数多くのクラブ、地域がＪリーグを目指しており、今後は既存のＪクラブとの入れ替えも行われます。リーグの発展のため、そしてクラブのさらなる成長のため、今までの「共生」の精神から一段階上の「競争」の精神へ、われわれは足を止めることなくステップアップしていきます。
昨年は日本サッカー界にとっては大きく成長する1年となりました。1月のSAMURAI BLUE（日本代表）のＡＦＣアジアカップ カタール 2011制覇をはじめ、3月の「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ がんばろうニッポン！」の成功、そして国民的関心事となった、なでしこジャパン（日本女子代表）のＦＩＦＡ女子ワールドカップ ドイツ2011の優勝など、日本のサッカー界がこれほどまでに注目された1年はありませんでした。
今年も、皆さまの注目を集める存在として、そして日本サッカーを引っ張る存在としてのＪリーグを確立させる1年にしたい。そのためにも、国内での成長のみならず、広くアジアに目を向けた活動に着手していきます。当然のことながら、ＡＦＣチャンピオンズリーグに参加する4クラブには、是非とも久しく遠ざかっているタイトルを奪還していただき、世界への挑戦権を獲得してほしいと思います。
Ｊリーグは今年、リーグ戦とヤマザキナビスコカップにおいて記念すべき20回目の大会を迎えます。
この20回目の大会と来年迎えます20周年という節目の時を、これまでの20年で成し遂げた多くの成果と20年を経過して見えてきたさまざまな課題を正確に見極め、今後のＪリーグの土台を築く重要な2年間と位置付けて、進むべき道筋を皆さまに示し、実践していく決意です。
本年もＪリーグの活動に対し、ご支援とご理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
チェアマン 大東 和美
