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【J2:第24節 福岡 vs 東京V】レポート:猛暑の中での消耗戦を制したのは東京V。3連敗の福岡に復調の兆しは見られず。(09.06.29)

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6月28日(日) 2009 J2リーグ戦 第24節
福岡 1 - 2 東京V (13:03/レベスタ/5,884人)
得点者:20' レアンドロ(東京V)、32' 田中佑昌(福岡)、59' 大黒将志(東京V)
スカパー!再放送 Ch185 6/29(月)19:00〜(解説:乾眞寛、実況:川上政行、リポーター:森田みき)
勝敗予想ゲーム
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 気温31.2度を記録する過酷な気象条件の中で行われた4連戦の最終戦。「(後半は)体力的に厳しくなって、見ている人にとっては面白くないゲームになってしまった」と服部年宏(東京V)が振り返ったように、蓄積した疲労と暑さは選手たちから体力を奪い、試合からはサッカーの醍醐味であるダイナミックさを奪った。シュート数は福岡が8本、東京Vが5本という数字が低調な試合内容を物語る。しかし、その中でも勝点3を積み重ねた東京Vと、流れのままに3連敗を喫した福岡。試合結果は、互いのチーム状況をそのまま反映したものになった。

 この日の福岡は、システムを4−2−3−1に変更して試合に臨んでいた。狙いは1人、1人の役割を明確にすること。特に守備面においては、2列目の両サイドがファーストディフェンダーの役割を担い、高い位置からプレスを仕掛けて追い込むことを目的としていた。立ち上がりは、その福岡の狙い通りの展開。東京Vに思うようにボールを回させず、単純に前へ蹴らせてはボールを奪う流れで試合が進む。まずまずのスタート。ホームゲームで連敗を止めたい福岡にとっては悪くない立ち上がりだ。

 だが、その流れも15分くらいまでだった。「相手がこちらのシステムを理解してきたあたりから、後手に回ることが多くなった」(高橋泰・福岡)。次第に自分たちのリズムを取り戻してボールを回し始める東京V。そして、その流れのままに先制点を奪う。時間は20分、中盤でのパス交換で福岡の守備ブロックのバランスを崩すと、レアンドロがバイタルエリアに侵入して右足を一閃。鋭い弾道を描いたボールがゴール右上に突き刺さった。GK吉田にはノーチャンス。見事なシュートだった。

 ただ、東京Vも勢いに乗って攻め込むことが出来ない。ボールを回すものの、自分たちの特長であるドリブルでの縦への仕掛けは見られず。前線で待つ大黒将志へ送るロングフィードも届かず、攻撃のリズムに変化が生まれなかった。その隙に乗じて福岡が同点ゴールをゲットしたのは32分。右サイドからの城後寿のスローインに田中佑昌がペナルティエリアで右足で合わせて押し込んだ。「前半に関しては自滅というか、自分たちでリズムを崩してしまった。いいリズムだったのでもったいない」(服部)。勝負の行方は後半に持ち込まれた。

 そして、試合を決めるゴールが生まれたのは59分。福岡のセットプレーのチャンスから、こぼれたボールを奪った東京Vが一気にカウンターを仕掛けて福岡ゴールへ。3対1の状況に、追走した丹羽大輝(福岡)が大黒をたまらず倒すと判定はPK。これを大黒が落ち着いて決めた。暑さと蓄積した疲労の中、互いに思うようなサッカーが展開できない中で、一瞬のチャンスに力を凝縮させた東京Vの勝負強さが引き寄せた勝利だった。

 試合内容そのものに大きな差はなく、互いにとって消耗していく体力に我慢を続けるというだけの試合だった。しかし、結果を手にするか、しないかの差はとてつもなく大きく、そして、それが両チームの力の差と言える。
「今日の勝利はかなり大きかった。連勝出来て、6月に入って負けてないし、自信になったと思う」(柴崎晃誠・東京V)。東京Vは、シーズン序盤の低迷を乗り越えて確実に前進を続けていることが窺える試合であった。

 そして福岡。システムを変えて臨んだ試合も結果を得られずに3連敗。チーム復調の兆しは依然として見られなかった。
 特に物足りなさを感じたのは攻撃面。シンプルにボールを前に預け、2列目に並ぶ3人がポジション変更をしながら相手の背後に飛び出していくこともシステム変更の狙いのひとつだったが、前の選手に裏へボールを引き出そうという動きは見られず、後ろの選手もシンプルに前にボールを送るという意識に欠けた。
 また、ボランチでは丹羽が守備に専念し、鈴木惇がゲームを組み立てるという役割が与えられていたが、選手たちが攻撃に移る際にボールを預けていたのは丹羽だった。
 意図するプレーと実際のプレーとの間に存在する大きな乖離。システム云々よりも、やろうとすることをプレーで表現できないところに、福岡の根本的な問題がある。

 福岡にとって欲しいのは勝利。しかし、自分たちのやってきたことを力の限りに表現しようという姿勢を見せられなければ、それは決して手にはいらない。
「しっかりと戦っている姿勢をもっと、もっと見せないといけないなと、改めて強く感じた」(篠田善之監督)。その言葉を次の試合で余すことなく表現して欲しい。福岡に関わる人たちは、今それを強く望んでいる。

以上

2009.06.29 Reported by 中倉一志
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