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【J1:第27節 川崎F vs 清水】プレビュー:山形戦で戦術的オプションを増やした川崎Fは、勝点3差で上位につける清水を相手に連勝を狙う。7月16日以降勝てていない等々力での連敗を止めたい(11.09.24)

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9月24日(土)J1 第27節 川崎F vs 清水(19:00KICK OFF/等々力チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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前節の山形戦を前に積み重なった連敗は8。チームの軸をブレさせず、愚直に作り上げてきたサッカーを繰り返した結果が招いた数字だった。

連敗中には印象に残る言葉が選手から聞かれた。「やっているサッカーは悪くない」というものである。過去にこの言葉の魔力にとりつかれたチームが幾多あった。悪くないから、負けるはずはない。しかし、結果がでない。そんな幾多のチームと同様の苦しさの中に川崎Fはいた。悪くないサッカーをやりながら、そして決定機は作れていながら、しかし、紙一重で得点機を逃し、その一方で失点を積み重ねてしまった。

川崎Fがやってきたサッカーの無謬性は、その試合内容に現れていた。少なくとも神戸戦以前までは。主導権を握り相手ゴールに迫る戦いは、見るものを熱狂させる力を持っていた。しかし、川崎Fは勝てなかった。「やっているサッカーは悪くない」という悪魔の言葉に取り憑かれ、そこにとどまり続けた。

そんな川崎Fを研究したのであろう神戸、横浜FMは、激しく前からプレスをかける戦いを選択。川崎Fはその戦いを真正面から受け、押し込まれる。ヤマザキナビスコカップの横浜FM戦後、相手選手の一人は「プレスをかけようと思ったところにつないでくれた。前半はつなごう、つなごうとしてくれたのでやりやすかった」と川崎Fの戦いを評している。

川崎Fにとっての神戸戦、横浜FM戦は、それまでの敗戦とは質が転換しているという点で問題だった。それまでが負けた気がしない敗戦だとすれば、この2試合はまさに完敗だったのである。そうした苦い経験を経る中、川崎Fが前節の山形戦で採用したのがセーフティーな試合運びだった。

その山形戦について田中雄大はこう話す。「マリノス戦で前から来られてやられていたので、山形では10〜15分くらい裏に蹴っていた。そこは割りきってやりました」。コンディションの問題もあり、セーフティーに試合を始めたのである。そしてそれが功を奏す。前半をうまく乗り切った川崎Fは、後半に手にした虎の子の1点を守り連敗を止めるのである。

この山形戦については、2つの点で大きな意味があった。ひとつは連敗という悪い流れを断ち切れたという点。そしてもう一つが、新たな戦術的オプションを手にしたという点である。

悪い流れを断ちきれた事の意味は、自信をもたらすという点で意義深かった。田中裕介は「今までは勝ててなくて自信を失っていたところもあった。(山形に勝てて)良い意味で自信がついた。次の試合はホームでやる試合。自信を持って戦いたい」と話す。実際のところ、横浜FM戦では、頼りなさ気にプレーする選手たちの姿が悲しくもあった。だからこそ、苦しみながらも山形を下したその経験は川崎Fに大きな自信をもたらしたはず。

また、戦術的なオプションを手にしたという点も重要だ。8連敗の中には4試合連続で逆転負けした試合があった。勝っている時間帯をどう進めるのかは川崎Fの課題だった。そうした時間帯の戦い方を、山形戦で実践。その中で勝利を手にしたことで、自信も回復した。何かが劇的に変わるわけではない。ただ、本来持っていたポテンシャルを引き出すきっかけとして、1-0で勝利した山形戦の意義は大きいと言わざるを得ない。

そんな川崎Fが対戦するのは、新たな選手が加入した清水である。相馬直樹監督は外国人選手が並ぶ中盤について「個のところで力を持った選手も居る。加入して間もない選手もいますが、フィットしてきているわけではないと思うので、力を出させないようにしたい」と話す。アンカーのカルフィン ヨン ア ピンにユングベリが入る中盤が念頭にあるこの発言は、選手個々の能力の高さに警戒感を示しつつ、そこが狙い目であるという事も示しているように聞こえる。例えば、清水の中盤の守備を見ていると、マークする選手に対しポジションをブレイクして食いつく傾向が見られている。個の能力を生かしたそうした守備は、その局面で抑えきればチームにメリットをもたらす反面、その局面を打開された際に大きな穴を生みがちである。そういう点で、相手のそうした個人戦術的な守備を逆手に取った攻撃。すなわち、FWの選手を中盤に落とし、そのスペースに2列目以降の選手が飛び込むといった形の攻撃が有効になるかもしれない。

清水は主力選手のけが人の多さが気になるところだが、その穴を埋める活躍を見せているのが大前元紀であろう。ここ2試合で連続ゴール中で、決定機にも顔を出す嗅覚を見せている。川崎Fとすれば侮れない存在である。そしてこの大前を含めた攻撃陣にボールを供給する左右のサイドバック、太田宏介と辻尾真二の動きにも注意が必要である。

ちなみに余談になるが、大前は川崎Fの小林悠が町田JFC(中学生年代)で3年生の時の1年生で、元チームメイト。また、その小林と清水の太田は高校時代の親友で今でも週に一度は電話をする間柄だという。太田は前回のアウェイでの対戦時に小林に喫したヒールシュートによる失点が悔しかったらしく、それを小林に伝えているという。その小林は、次の清水戦でもゴールをと静かに闘志を燃やしていた。矢島卓郎とのポジション争いを経なければどうなるかがわからない状況はあるが、チームの稼ぎ頭である小林は計算ができる選手なだけに、出場の可能性は高そうだ。ちなみに試合前日の9月23日は小林の誕生日で、さらにその前日の22日が山瀬功治の誕生日だ。山形を下した虎の子の1点を川崎Fにもたらしたこのコンビの、誕生日との兼ね合いで、彼らが得点に絡む場面を期待したいところである。

勝点差3での清水との直接対決は、一つでも順位を上げたい川崎Fにとって意味のある試合でもある。等々力での勝ち試合は7月16日の柏戦以来途絶えている。苦境でも川崎Fをサポートし続けてくれたサポーターに勝利を、と選手たちは意気込んでいる。山形戦で手にした自信を胸に、まずはホームでの久しぶりの勝利を。そんな思いで選手たちはこの清水戦に臨んでいる。

以上

小林悠選手(川崎F)「清水戦へのスペシャルインタビュー」はこちら!

2011.09.23 Reported by 江藤高志
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