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前節、先制される苦しい展開ながらも、粘り強く同点に追いつき、アウェイの地で勝点１を手にしたガンバ大阪。単独首位の座を脅かされることなく、９月最後の戦いはホームにヴァンフォーレ甲府を迎える。現在、７月半ばから現在11戦負けなしの戦いを続けるG大阪だが、振り返れば、今季、最後に負けた試合がアウェイでの甲府戦。しかも２点のリードを奪いながら、同点にされ、再びリードを奪いながらも追いつかれ、更には逆転負けを喫するという屈辱を味わった。そのリベンジのためにも西野朗監督以下、選手たちは今節の戦いに『最低でも勝点３』を目標に掲げる。しかも相手は、残留争いの最中にあるチーム。『タイトル』を争う、つまりは全く正反対の高いステージで戦うG大阪としてはそのプライドに賭けても、負けられない一戦。王者らしい風格を示しながら、内容で結果で甲府を黙らせたい。
「この３ヶ月でポイントをとれなかったのは甲府戦だけだから。ただ、7月16日とは現状も目標設定も違う中での戦いになる。お互いモチベーションも、ポイントへの執着も高い中での戦いになるとはいえ、同じやられ方はしてはいけないのは確かだから。相手へのアプローチというものを全体で捉えながら、この２ヶ月でガンバがやれてきたことをダイレクトにぶつける試合にしたい。バランスを持った戦いをできれば、勝点３を獲れるという設定はしている」（西野朗監督）
ポイントは、「これまで通り、まずは自分たちのサッカーをすること」（DF高木和道）にあるのは間違いないが、一方でアウェイ戦で２ゴールを許した甲府のエースFWハーフナー マイクへの警戒は不可欠だろう。実際、今季の甲府の戦いを振り返っても、監督交代などでチームスタイルに多少の変化はあったとはいえ、FWハーフナー マイクをターゲットに据えた攻撃は徹底されており、尚かつ、彼自身も、チームの低迷をよそに現在３試合連続ゴール中、日本人得点王と好調。エースの活躍がチームを牽引し、勢いづけると考えても、G大阪としては彼に仕事をさせない守備を心掛けたい。
「当然、彼のところにボールを入れさせない守備というのも必要になるけど、それでも絶対に放り込まれるシーンはある。そうなった時に、必ず誰かが競り、誰かがカバーに入るというような、基本的なことを個々がさぼらず、当たり前にやり続けられるか。お互いが声を掛け合いながら、チームとしての守備を徹底したい。甲府は残留を争う相手だけど、名古屋にも勝っているし、うちもアウェイでは負けていますから。しかも、この終盤戦はお互いが明確に勝点を狙った戦いをすることになる。激しい試合になると思いますが、その中でも自分たちのサッカーに拘りながら、しっかり勝点３を引き寄せたいと思う」（DF高木）
「名古屋戦同様に、高さのある選手をターゲットに据えた攻撃という点では同じかも知れないけど、甲府は名古屋以上にもっと単純にディフェンスラインからボールを入れてくる。あの高さとポテンシャルに負けないようチームとしてしっかり対応したい」（DF山口智）
佐久間悟新監督就任後、初勝利を挙げた22節の浦和戦を最後に白星のない戦いが続いていた甲府。だが前節、同じ降格圏にいる最下位の福岡戦ではホームで２−１と勝利し、４試合ぶりの勝点３を手に。順位こそ16位と変わらず、依然、降格圏は脱していないが、15位の浦和との差は4に縮まった。その数字を見ての通り、残り８試合での降格圏脱出は決して不可能ではないはず。いや、それを可能にするためにも、求められるのは毎試合、着実に勝点を積み上げること。今節はアウェイ戦、しかも首位を走るG大阪が相手となれば決して簡単な試合にはならないだろうが、前節で示した勝利への気迫を繋げて、今季初の連勝を狙い『残留』の弾みにしたい。
以上
★武井択也選手（Ｇ大阪）「甲府戦へのスペシャルインタビュー」はこちら！
2011.09.23 Reported by 高村美砂
