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【J2:第19節 京都 vs 愛媛】プレビュー:攻撃力のある愛媛を迎えて、京都が攻撃で主導権をとれるか。注目の一戦。(13.06.15)

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前節、久保裕也がプロ入り初となるハットトリックを達成した。前半から裏が狙えると思い、ハーフタイムに皆にそのことを伝えていたという。裏への飛び出しから2点を奪った背景には、久保の感性があった。ハットトリックもさることながら、選手自身が感じたことをプレーに表せたのは大きな収穫だ。
J2第19節、京都は西京極に愛媛を迎え撃つ。

京都は前節、熊本に3-1と快勝した。だが、前半は熊本の鋭い攻撃に耐え抜く時間もあった。大木武監督は振り返る。「後半に(カウンターで)得点を重ねたから後半の方が押したように見えるが、前半からボールは奪えていた。でも(攻撃への)一歩目でミスが出たりして、奪われる。それが(前半と後半の)違い」。
前半の熊本の攻撃を無失点に抑えたのは大きく、その踏ん張りが後半の京都の流れを引き寄せる事にもつながった。秋本倫孝は「(前半は)熊本の一方的な試合だったけど、ウチはディフェンスでもプレーできるから」と京都の守備での踏ん張りに胸を張る。京都は攻撃的だと評されるが、ボールを支配しての攻撃だけでなく、守備からの攻撃も柱の一つだ。

双頭の蛇の逸話がある。両端に頭を持つ、双頭の蛇に対し、片方の頭を攻撃すると逆側の頭が反撃をしてくるというものだ。次に、その逆側の頭を攻撃すると、今度は反対側の頭が攻撃をしてくる。ならばと、中央の胴体を攻撃すると、両端の頭が一気に襲いかかって来るという。
京都も、常に攻撃的でありたい。自分たちでボールを握って攻撃を繰り出す。相手が攻撃して来てもそれを奪って逆襲に転じる。どんな状況になろうと相手を攻め立てられるという意識だ。相手に仕掛けられて「まずい」ではなく、「やれるものならやってみろ。それ奪って点獲ってやるよ」という強気な姿勢。決して「上手くいってない」と思ってはいけない。秋本が言っていた「ウチはディフェンスもできる」は、「ウチは、ディフェンスから攻撃に入ることもできる」、そういう意味も含んでいるのではないか。
ただ、熊本にシュートを打たれたことも事実なので、その前に奪って攻撃に転じる力強さも欲しかったというのも本音ではある。

今節の対戦相手は愛媛。監督は、2001年から2005年に京都に在籍していた石丸清隆監督だ。「つなぐサッカー」を掲げてのチーム作りをしている。フォーメーションは3-4-3をベースに、前線が1トップ2シャドーという形。この前線に対し大木監督も「非常にいい。テクニック、モビリティもある。右サイドの石井謙伍も点に絡んでくる」と警戒度を高める。奪ってから前線に速く当ててくるばかりでなく「クロスも多い」(大木監督)と注意の範囲は広がる。FWの河原和寿は前節の札幌戦でもスピードを生かし相手の裏を獲り、見事なボールコントロールからゴールを奪っている。京都としてはボールの出どころをしっかりと抑えないと相手にかき回されることになるだろう。さらに「吉村圭司も存在感がある」と大木監督は名古屋から移籍してきたボランチの名を挙げた。

京都のポイントは攻撃の質、だろう。熊本戦でもボールを奪えているのならやはり、そこから繰り出される攻撃の質を上げなければいけないはずだ。ただこれは、これまでやって来た通り「相手の背中を取る」「相手をひっくり返す」ということをやり続けることが柱となる。
オーケストラの指揮に「拍頭を示す」というのがある、と聞いたことがある。拍子・拍節の頭を演奏者に示す、というものだ。サッカーだと遠藤保仁(G大阪)や中村憲剛(川崎F)、柴崎岳(鹿島)らが、よく指揮者に例えられる。この役割は、京都にはいない。正確には「いない」のではなく、「全員がその役割を担っている」のだ。必要なのは指揮者ではなくパスをつなぐ中で「拍頭を示す」プレーをするということだろう。小気味良くパスをつなぎ相手を往なす中で瞬間、テンポ・リズムを変化、或いは強めるパスを出して決定機を作りだす。このパスが「拍頭」で、それを繰り出すのが特定の選手ではなく、その瞬間のタイミングの合った選手が出す、ということだ。前節メンバーなら、横谷繁や山瀬功治、駒井善成かも知れないし、秋本や田森大己、福村貴幸、安藤淳というのも十分あり得る。ひょっとすると染谷悠太かも知れない。誰が、ではなく、受け手の動き出しと出し手のタイミングがあった瞬間、となる。
オーケストラの指揮者は演奏者を見渡し、拍頭を示す。サッカーのコンダクターも前線を見渡し、「拍頭を示す」パスを繰り出す。ポイントは前線の状況を把握すること、そして、受け手が常にパスを引きだすこと。それがフィニッシュへの起爆スイッチになる。
この連動に、今度は「どこのスペースを使うか」「どうやってスペースを作るか」というチームの戦術も加わってくることになるだろう。自分たちでボールを握って、主導権を取ってゴールを奪う。逞しい京都の攻撃に期待したい。

以上

2013.06.14 Reported by 武田賢宗
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