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2023/10/27 15:00

懲罰決定について

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公益社団法人日本プロサッカーリーグはベガルタ仙台に対し下記のとおり懲罰を決定しました。

 

1. 対象事案

【事案1】
2023年6月11日にユアテックスタジアム仙台で開催されたベガルタ仙台vs.ジュビロ磐田の試合終了後、同スタジアム駐車場において、100名を超えるベガルタ仙台のサポーターが、同試合中にジュビロ磐田の選手が行ったゴールパフォーマンスを不満として、立入禁止区域に侵入した上、30分以上にわたって罵声を浴びせ威嚇しながら、ジュビロ磐田の選手らが乗車したバスを取り囲み、同バスが同スタジアムを出発するのを妨げた。

【事案2】
2015年12月から2023年6月16日までの間、ベガルタ仙台の元社員(以下、「元社員」という)が、顧客からチケット等の代金として受領した現金及び顧客に販売するためクラブから交付を受けたチケット等合計約1,100万円分を着服して横領した。

2. 懲罰理由

【事案1】
ホームクラブとして、上記(1)のサポーターによる秩序を損なう行為が発生している状況を知りながら、サポーターを説得する等の適切な対応をとらないまま、本事案を引き起こしており、Jリーグ規約第51条第1項各号〔Jクラブの責任〕に定める「試合の前後および試合中において、Jクラブ関係者、観客その他ホームスタジアムに存在するすべての者の安全を確保する義務」、「試合の前後および試合中において、観客にホームスタジアムおよびその周辺において秩序ある適切な態度を保持させる義務」ならびに「これらの義務の遂行を妨げる観客等に対して、その入場を制限しまたは即刻退去させる等、適切な措置を講ずる義務」に明らかに違反した。

【事案2】
本事案はJリーグの信用を毀損する犯罪行為であり、Jリーグ規約第3条第2項及び第3項に違反する行為であるところ、元社員は、本件着服により未収金となったチケット代金等につき、当該顧客又は他の顧客から入金されたスポンサー料等に含まれているなどと不自然な説明をして未収金の消込処理をさせ着服行為を隠蔽していたが、顧客らに確認すればその説明が虚偽であることが容易に判明するのに、漫然不自然な説明を看過して長期間にわたり多額の着服行為を放置してきたもので、その過失は明らかであり、同第146条(両罰規定)によりクラブも責任を免れない。また、内部統制の不備により多額の経済的損失を被ったクラブの経営は、同第26条第1項の規定する健全経営義務に違反し、同第3条第1項に違反する。

 

3. 懲罰内容

【事案1】
罰金500万円
けん責(始末書をとり、将来を戒める)

【事案2】
罰金500万円
けん責(始末書をとり、将来を戒める)

 

4. 懲罰量定の参考とした事情

【事案1】
(1) ベガルタ仙台のサポーターが立入禁止区域内に侵入して、相手チームであるジュビロ磐田の選手らが乗車するバスを長時間に亘って取り囲み、出発を妨げるという威力業務妨害罪や建造物侵入罪、監禁罪にもあたり得る行為であり、違法性の程度は大きい。
(2) 本件試合後サポーターがバスの動線を封鎖している状況を認識しながら、サポーターの中心人物らと速やかに協議するなどの、事態を鎮静化するために必要なサポーターへの働きかけを一切行わなかった。また、ジュビロ磐田から警察の出動を要請するよう求められたにもかかわらず、警察に対して要請しなかった。
(3) ジュビロ磐田との協議においては、ゴールパフォーマンスを行った選手によるサポーターへの直接謝罪を求め続け、ジュビロ磐田に何度も拒否された後は、ジュビロ磐田の実行委員がベガルタ仙台のサポーターとの話し合いに同席するよう求めるなど、不合理な主張に終始して自らの責務を果たそうとしなかった。
(4) 本件事案の鎮静化後に行われたベガルタ仙台のサポーター代表者とジュビロ磐田側の協議においても、サポーター代表者の不合理な要求に対して一切指導することもなく、本件試合日以降も、ジュビロ磐田からの書面による謝罪を繰り返し求めるなどの対応を続けた。また当初は、関与した人物を特定できず、一部の者のみ処罰すれば不公平になるおそれがあるとして、サポーターの処分を行わない方針をとったが、厳正な対応を求める意見が多数寄せられたため、処分に向けた手続を始めるに至った。
(5) 2023シーズン開始以降、ベガルタ仙台のサポーターによる横断幕の不適切な掲出、不適切な発言、侮辱的な行為などが繰り返し行われており、サポーターを適切に指導してこなかった。

【事案2】
(1) 8年間弱の長期間にわたり、反復継続して合計約1,100万円という多額に及ぶ現金等を着服した事案である。
(2) 元社員が行ってきた隠蔽行為は極めて単純かつ不自然なもので、これを看過して長期間にわたり元社員に着服行為を続けさせたクラブの過失は重大であるが、会計担当者が元社員の説明を鵜呑みにし、決裁権者がこれに何らの注意も払わずにきた背景には、全社的なコンプライアンス意識の低下が強く窺われる。そのような意識が事案2における元社員の動機形成に影響を与えるとともに、内部統制の不全を招く一因となったことが推察されるのであり、クラブの経営責任は重大である。
(3) 一方でクラブは、事案2の発覚後、実態把握のための社内調査を迅速に行って元社員を懲戒解雇とするなどの対応をとり、Jリーグによる調査にも真摯に対応した。
(4) 元社員は、クラブに対して、被害金額に相当する約1,100万円を全額返済している。
(5) 元社員が単独で行ったものであり、組織的関与や他者の共犯関係は認められない。

 

5. 適用条項
【事案1】
『Jリーグ規約』
第51条第1項各号〔Jクラブの責任〕
第142条第1項〔懲罰の種類〕
第152条第7号〔2,000万円以下の罰金〕

【事案2】
『Jリーグ規約』
第3条第1項、第2項、第3項〔遵守義務〕
第26条第1項〔Jクラブの健全経営〕
第133条第2号〔Jリーグにおける懲罰〕
第142条第1項〔懲罰の種類〕
第146条〔両罰規定〕
第152条第1号、第2号〔2,000万円以下の罰金〕
第156条第3号[2,000万円以下の罰金]

(参考)
Jリーグ規約:https://aboutj.jleague.jp/corporate/wp-content/themes/j_corp/assets/pdf/002_20230222_1.pdf

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