８月１日～８月21日にかけて、松本山雅ＦＣ、Ｕ－１４所属選手（20名）を対象にＪリーグ版よのなか科を実施致しました。
プログラムの進行役は、松本山雅ＦＣユースアカデミー育成スタッフの小松 憲太さん。
松本山雅ＦＣでは、よのなか科の取り組みは５年目になります。５回のプログラムでは、クラブの経営、Ｊリーグの理念、サッカーをとりまく職業、それぞれの職業に必要な「意志」「役割」「能力」、選手自身の５年後のキャリアイメージプランについて考えました。
第１回の「Ｊクラブをとりまく“お金”から仕組みを考える」では、上條友也副社長から、松本山雅ＦＣの経営に関する考え、さらに、企業クラブではない松本山雅ＦＣは地域の皆様あってのクラブだということをお話しいただき、選手達もJクラブの収入と支出の経営についてと、自分たちが所属している松本山雅ＦＣというクラブがどのようなクラブなのかを感じ取っていたように思います。
第２回の「Jリーグがめざすものを考える」では、Jリーグの理念を考えるために一つの方面からの考えだけでなく、多方面から物事を考えていくことに挑戦しました。選手たちにとってJリーグや松本山雅を知る上でとても有意義な時間となりました。
第３回、第４回は“職業”に関する内容でしたが、第３回では、サッカーに関わるさまざまな職業を知る機会になり、サッカー選手以外の職業への関心も出てきたように思います。また、ここでもゲストティーチャーの素晴らしいお話がありました。社内からのゲストとして、事業本部チケット担当・武井紘基さんを招き、自分が思い描いていた仕事とは違うが、学生時代からの努力があったからこそ、今の仕事ができていること、普段からの努力がとても大切だとお話しいただきました。社外からのゲスト、松本観光コンベンション協会・小坂克博さんからは、松本の街を元気にしたいという強い意志をお話しいただきました。それぞれからのお話で選手たちは職業に対する意識、考え方をより深めることができたように思います。
最終回。第5回の「自分のキャリアイメージプランを考える」では、トップチーム選手の前田大然選手がゲストとして登場してくれました。ちょうど選手たちの５年後の19歳のプロサッカー選手から意志、役割、能力について、また、普段から取り組んでいること、自分が14歳の時に思っていたことなどを話してくれました。「14歳の時は夢中でサッカーに打ち込んでいた。夢中で何も考えずサッカーできるのは今の時期だけなのでおもいっきりサッカーに打ち込んでほしい」という言葉が印象的でした。また、プロに入る前と現在の心境の変化のお話しで選手たちはプロのサッカー選手になること、なった後の厳しさなどを感じとることができていたと思います。５年後のキャリアイメージを考える中で、選手から本当に価値のあるお話をしていただきました。
選手たちは、このよのなか科を通じて、Jリーグについて多くを学び、サッカーに関わるさまざまな職業の存在を知り、自分の将来を考える意識が高まりました。サッカーの競技者としての人間性・社会性の形成、コミュニケーション能力の必要性を理解し、松本山雅ＦＣの選手になりたい、世界で闘う選手になりたいという想いを強く持ったように感じました。
今までの日常で感じることができなかったことを、５回の授業でたくさん感じ取った選手達、今後の彼らの活躍に期待しています。
写真提供／松本山雅ＦＣ
なお今回は、２０１６年度Ｊリーグ版よのなか科ファシリテーター養成講座の一環として開催されました。
