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【J2:第11節 京都 vs 千葉】レポート:2点リードを生かせなかった京都は千葉と引き分ける。だが、京都の方向性に可能性を感じさせる試合に(13.04.29)

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晴天に恵まれ、8,594人のお客さんに足を運んでもらった京都と千葉の一戦は点を取り合う緊迫したゲームとなった。メンバーは、千葉が前節と同じで臨んだのに対し、京都は中山博貴、工藤浩平が先発に名を連ねた。ゲームは、千葉がボールを京都陣内に早めに送る、リスクを管理した戦い方が目立った。ただ、それがケンペスに入ると千葉のスイッチが入る。11分には京都DFがケンペスにボールを奪われシュートまで持ち込まれる場面も出た。

20分辺りから京都も千葉陣内で仕掛けが観られる様になると25分、久保裕也が豪快な一発を放つ。FKで、一つトリックプレーが入った後、横に流して、それを久保が振り抜く。「力まず、上手く蹴れた」というシュートが千葉ゴールに突き刺さって、京都が先制する。
ゴール直後にケンペスにシュートまで持ち込まれたが、得点でより積極的になった京都は主導権を握り始める。そして33分、左サイドで裏に抜けた久保がゴールライン際から中へ送るとニアで工藤が触って中央に送り、そこに横谷繁。相手DFの動きを見切って蹴り込み、京都が2-0とする。

だが、千葉も反撃に出る。40分、左サイドのFKを逆サイドのスペースに送ると、そこに米倉恒貴。米倉が巧みなボールコントロールから京都ゴールに突き刺し、千葉が1点差に詰め寄る。さらに44分、今度は右サイドから米倉が一人かわしてクロスを送ると中央にはスペースに走り込んだケンペス。勢いよく走り込み頭で決めて、千葉が前半で同点に追いつく。

後半、先ず決定機を作ったのは千葉。右サイドで崩してクロスを入れると、中央でまたケンペスが飛び込みヘディングシュート。だがこれは京都GKオ スンフンがビッグセーブを見せ、ゴール前に立ちはだかる。京都も反撃に出る。後半15分には裏に飛び出した横谷から駒井善成へつながりシュートを放ち、22分にはエリア内右で横谷が相手DFを振り切りクロスを入れるも中央で合わせ切れず。千葉も反撃。同25分にセットプレーが続き、右CKからのボールが直接京都ゴールに入るも、GKに対するチャージの判定でノーゴールに。京都は宮吉(in63分・out久保)と横谷のコンビがさえる。後半26分には宮吉がドリブルで相手を引きつけ、裏の横谷のシュートへつなげ、その直後には横谷のクロスに宮吉がボレーシュートを放つ。だが千葉GK岡本昌弘の好セーブもあり京都はなかなか得点を奪い切れない。千葉も、後半32分のケンペスのドリブルシュート辺りから、奪ってから早く逆サイドへ展開する攻撃が表れ始め、同33分にはナム スンウ(in73分・out谷澤達也)が速攻から京都DFを抜いてシュートを放つ。そしてとうとう千葉がスコアを動かす。後半36分、中盤でケンペスから佐藤勇人にボールが渡ると、佐藤勇は中央のスペースにボールを送る。これに田中佑昌が反応しシュート。千葉が3-2と勝ち越す。京都は追いつくために猛然と反撃に出ると、後半42分、CKの跳ね返りをエリア右へ送り込み、千葉ゴール前で頭でつないで、横谷がバヤリッツァへ送ると、これをワントラップから、千葉ゴールにけり込み京都が同点とする。試合はこのままタイムアップ。計6ゴール生まれた試合は勝点1を分け合った。

千葉・鈴木淳監督は試合後「上手くボールを奪って逆サイドへ展開したり、サイドにスペースを作ってそこに走り込んだり、は出来た」と攻撃での成果を口にした。京都・大木武監督は「相手を圧倒するというか」と口にしたが、そう感じるゲームだった様に思う。

千葉のゴールは素晴らしいものだった。FKから米倉へ正確なパス。米倉のボールコントロール。2点目はケンペスの走り込みにクロスボールの質。3点目もスペースへ送り込んでの質の高いゴールだった。だが京都としても一瞬、隙を見せてしまったという部分もある。

前半12分、中山が痛んで試合が止まった時、安藤淳や染谷悠太、田森大己、工藤らが話し合っていたシーンがあった。試合序盤から千葉のロングボールの対応に追われた京都。単純な攻撃に押し込まれるかと思ったがしっかりと対応し、自分たちの流れを引き寄せた。この試合運びは素晴らしいものだと思った。さらに言えば今節、球際の迫力もあった様に思う。しかし失点を重ねてしまった。

「圧倒」の解釈は人によって様々だが、相手に攻め手を与えずに自分たちが主導権を握る、これも「圧倒」だ。つまりは、相手の「戦略を封じる」ということ。「戦略」を「相手のゲームプラン」と言い替えてもいいだろうし、時には「相手チームの特徴」と表現してもいい。要は、相手の「京都相手にこうやって攻めよう」というのを潰してしまうということだ。千葉相手なら、サイドを変えさせない、そして、ケンペスに入れさせない、入れさせたとしても質の低いボールにさせる、或いは、入ったところで確実に潰す。こうしたプレーを京都が出来れば、千葉は攻め手を欠く。攻め手を欠いた千葉に対し、京都が球際で勝って、やりたい様に攻撃に転じることが出来れば、千葉はよりプレッシャーを強く感じるはず。球際の勝負強さに、「相手の戦略を封じる」ことを融合できれば、相手を圧倒できたのではないかと感じるのだ。

大木監督は失点について「精神論にしても仕方がない」と口にしたが、本当にその通りだと思う。確かな状況判断、的確なプレー選択、それを表現する技術、それらがあって精神論、例えば、球際の強さとか、体を張る、最後まで走るということが輝くと思う。

それら、「相手の戦略を封じる」ことが無かった訳ではない。序盤の千葉の攻撃を封じたのはそれにあたるだろう。でも、それが徹底出来なくなったのは、実はまだ京都の選手にそういうことをやっているという自覚が無かったのではないかと思っている。そして、まだまだ甘さがあったのではないか、とも。足りない部分を露呈してしまった感はある。だが、指揮官が口にした「圧倒」への道筋も、明るくなっているとも感じさせてくれた。進んでいる方向は大いに納得できるものである。後は、選手たちの奮起に期待したい。

最後に、山瀬功治が復帰した。ゴールへ向かう姿勢が強く、存在感は素晴らしいものがあった。山瀬復帰は非常に喜ばしいものだが、これで先発争いは残酷な程に激化することになる。選手にとっては厳しい状況だが、その中でも自分の力を発揮できる心技体を備えて欲しいと思う。

以上

2013.04.29 Reported by 武田賢宗
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