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【J2:第11節 福岡 vs 松本】レポート:ともに持ち味をぶつけ合った試合は松本が勝利。福岡は最後の精度と工夫に欠く(13.04.29)

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原点回帰。それが、この日の松本山雅のテーマだった。「2年目ということで、原点というものを忘れているようなところもあったので、今日は原点回帰という話を少しして試合に入った」と話すのは反町康治監督(松本)。松本らしく粘り強く戦えるか。それが松本にとってのポイントだった。
一方、「監督不在だからこそ、普段、監督から言われていることが、どれだけ浸透しているかを試すいい機会」と話していたのは城後寿。第8節・北九州戦の勝利で、自分たちの戦い方が、より明確になったと口にする福岡にとって、監督不在の中でも変わらぬサッカーが出来るかがポイントだった。
両チームにとっての共通のテーマは、自分たちのサッカーをどこまで表現できるかということ。そして、試合は攻める福岡、守る松本という戦前の予想通りの展開で進んで行った。

前半から一方的に攻め立てたのは福岡。8本のシュートは松本の放ったシュートの倍。ゴールキックは4本:9本(福岡:松本)、コーナーキックでは5本:0本(同)と、スタッツから見ても、福岡が松本を圧倒していたことは明らかだ。
高い位置からのプレスを仕掛け、球際では激しく競り合ってボールを奪う。無用なロングボールを蹴らずにグラウンダーのパスをつなぎ、常に前を向いて仕掛ける姿は、まさに福岡が志向するスタイルそのもの。持ち味であるサイドアタックで何度もチャンスを作り出す。松本もゴール前に人数をかけて福岡の攻撃をはね返してはいたが、どちらかと言えば、松本らしさと言うよりは、必死で耐えていたという感が強い。福岡が自分たちの攻撃を徹底して繰り返すことでゴールが生まれるはず。それは、レベスタに足を運んでいたアビスパサポーターに共通する想いだったはずだ。

しかし、この日の試合の行方を大きく左右するプレーが45分に生まれる。福岡陣内、左サイドの深い位置でスローインを得た松本は、楠瀬章仁のスローインを長沢駿がバックヘッドでゴール前へと送る。そこへスルスルと玉林睦実が走り込んできた。福岡は誰もマークについていない。次の瞬間、玉林が頭で捉えたボールがゴールネットを揺らした。耐えているだけだった松本がワンチャンスを活かして奪ったゴール。「あの失点が全てだった」と金久保順は振り返る。

後半も攻める福岡、守る松本という構図は変わらない。しかし、スタッツを見ると、その内容には変化があったことが如実に表れる。シュート数は6本と同数。ゴールキックは7本:8本(福岡:松本)、コーナーキックは5本:4本(同)、手元の取材ノートに記された決定機の数は福岡の5本に対して、松本の4本と、ほぼ対等の数字を示した。これは、必死に耐えていた前半を経て、松本が自分たちの戦い方に福岡を引きずりこんだことを意味していた。
前線に1人だけ残して、時には10人全員がゴール前まで下がって守備を固めると、自分たちの前で福岡にボールを持たせ、チャンスと見るやカウンターを仕掛けて福岡ゴールに迫る。その戦い方は、ハーフタイムに反町監督が選手たちに送った「シンプル イズ ベスト」という言葉を体現するものだった。やがて90分が経過。さらにアディショナルタイムの3分を経て、松本の勝利を告げるホイッスルが鳴った。

「今日は松本らしい、泥臭いゲームだった。今日は原点回帰という話を少しして試合に入ったが、それに少し応えたような形のゲームだった」と試合を振り返ったのは反町監督。失礼な言い方を承知で表現すれば、決して計算しつくされたサッカーではないが、全員が体を張り、球際で粘り、そして最後まで走り切るスタイルは、サッカーの原点、そして松本の原点を表現するサッカーだった。ここまで9試合を戦って(第10節東京V戦は延期)、中々調子が上がって来なかった松本だったが、浮上のきっかけをつかんだ試合でもあった。

そして敗れた福岡も、自分たちのサッカーは表現できたと言っていい。前半終了間際の失点がなければ、試合はどちらに転んだか分からなかったことも事実だろう。しかし、それがサッカー。勝利を手にするのは、最後の最後までディテールにこだわり抜いたチーム。そういう意味では、選手たちが口々に話した「最後の部分での精度と工夫が足りなかった」というのもディテールのひとつだ。そして、敗戦から学んでチームを変化させるのもサッカー。この日の試合を単なる敗戦にせず、次の試合に向けての糧に出来れば、チームは更なる変化を手に入れられるはずだ。次節の戦い方に注目したい。

以上

2013.04.29 Reported by 中倉一志
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